経済危機と構造改革のツボ
 藤原雄一郎のクルーズワールド

関西経営コンサルタントの雄 藤原雄一郎の経営最前線シリーズ ビジネスノウハウ満載

第三章 後世に語り継がなくては「官僚の無駄使い」

財政破綻をきたした元凶は既得権益を死守し、地元利益誘導のために跋扈する族議員と称する政治家です。そして背後では官僚が筋書きを書いています。筋書きを書くだけでなく官僚は税金や年金などの公費をムダ使いして財政破綻の一翼を担っています。このような実例を後世にまで語り継がなければなりません。本章にはそのムダ使いの数々を記します。

026 豪華設備に公金を平然と使う神経

日経ビジネスの「タックスイーター」という連載もので私たちの貴重な税金や年金がムダ使いされている実例を掲載しています。役人の公金ムダ使いを後世にまで語り継ぐためにその中からいくつかを紹介したいと思います。

役人専用の語学御殿(全国市町村国際文化研修所)

「滋賀県大津市に驚くほど立派な建物があって公務員の研修所に使われているらしい」との噂がたつほどの豪華設備があります。総工費百六十四億をかけて建設した個室三百を備えた豪華ホテルと見まがう五階建てのビルです。これが地方公務員のための語学研修所として建設されたものです。

研修所であるにもかかわらず野球場やテニスコート、体育館があるのです。そして三百人収容の大ホールまで!しかもこの設備の稼働率が何と二十%なのです。そして宿泊込みの研修費は一日わずか千二百円です。その結果毎年八億円もの公的資金が投入されています。何というムダ使いでしょう。

私のしごと館

千五十円や一万五百円で設備の投げ売りをした雇用・能力開発機構が(投げ売りを散々非難されているさなかに)超豪華設備をオープンさせました。それが「私のしごと館」です。総工費五百八十一億円もかけてのべ床面積三万五千平方メートルもの巨大設備です。

約四十の仕事が体験出来るとのことですが、その内容は宇宙飛行士とか声優など特殊な仕事が多く、一般のフリータなどに役に立つ職種はあまりありません。そして何より問題なのは運営コストに年間十七億円もかかるのに、収入はわずか二億円にもなりません。差し引き十五億円は私たちの大切な雇用保険から毎年埋め合わせることになっています。

どうしてこのようなムダ使いが平然と行われるのでしょうか。とにかくお役人の遺伝子には「どんな理屈でも良いから理屈をつけて予算を分捕って来る。一旦獲得した予算は徹底的に使う」ことが埋め込まれているからです。

「民間に任せていては費用回収にばかり目が向いて、採算が合わなくては真に必要なものであっても実現しない」ことは間違いではありません。しかし上に述べた実例が本当に必要なものでしょうか。「これだけの巨額なお金をもっとほかに有効に使えるのに」との声はお役人の耳には届きません。


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