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第三章 後世に語り継がなくては「官僚の無駄使い」
財政破綻をきたした元凶は既得権益を死守し、地元利益誘導のために跋扈する族議員と称する政治家です。そして背後では官僚が筋書きを書いています。筋書きを書くだけでなく官僚は税金や年金などの公費をムダ使いして財政破綻の一翼を担っています。このような実例を後世にまで語り継がなければなりません。本章にはそのムダ使いの数々を記します。
020 閣議決定の不備をつき建設強行 雇用・能力開発機構
四千五百億円の施設を百二十六億円でたたき売った雇用・能力開発機構については既に詳細について説明しました。詳細を知ると大きな怒りがこみ上げて来ます。官僚の無駄使いのひどさを徹底的に理解して頂くために、さらに説明を加えます。
散々マスコミで叩かれた雇用・能力開発機構の前身、旧雇用促進事業団は1997年「事業団の廃止と施設の新設中止」が決定された後も、三十七の施設を二百十六億円かけて新設しています。折角建設したこれらの施設は既に説明しましたようにたたき売られることになっています。
どうしてこのようなことになったのでしょうか。それは閣議決定の内容のちょっとした不備をつくやり方で建設を敢行しています。
問題の97年六月の閣議決定(橋本内閣)は次のようになっていました。
一 福祉施設の建設事業(雇用福祉事業)で新設は行わない
二 旧事業団を含む特殊法人などを2年後に廃止、新法人に移管する
通常の常識で言えば、この時点で新規建設は当然中止するはずです。ところが閣議決定には中止の時期が明記されていませんでした。そのために三十七もの施設は新築されたのです。まさに駆け込み建設です。恐らく建設の話が関係筋でまとまっていたのでしょう。面子と保身を重んじる官僚のやりそうなことです。
石油公団の廃止といい、このような中止の方針が出ていても建設を強行する事例といい、通常の感覚では理解出来ません。よほど細部にわたり取り決めをしないことには、たちまち骨抜きにされます。官僚は自らの組織を廃止するとか、経済合理性を考えて自部門に不利になることを考えるはずもありません。そこのところを切り込むのは政治の役割ですが、政治が方針を決定しても、法案にするのは官僚の役割ですから、たちまち骨抜きにされてしまいます。ここに日本の大きな病根が潜んでいます。
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