経済危機と構造改革のツボ
 藤原雄一郎のクルーズワールド

関西経営コンサルタントの雄 藤原雄一郎の経営最前線シリーズ ビジネスノウハウ満載

第三章 後世に語り継がなくては「官僚の無駄使い」

財政破綻をきたした元凶は既得権益を死守し、地元利益誘導のために跋扈する族議員と称する政治家です。そして背後では官僚が筋書きを書いています。筋書きを書くだけでなく官僚は税金や年金などの公費をムダ使いして財政破綻の一翼を担っています。このような実例を後世にまで語り継がなければなりません。本章にはそのムダ使いの数々を記します。

019 千五十円でのたたき売り 雇用保険の無駄使い

年金の無駄使いや税金の無駄使いはその時々でニュースになり国民は怒ります。しかし「人の噂も七十五日」ですぐに忘れてしまいます。それではいつまでたっても現状が改善されません。本章では無駄使いの数々を後世にまで語り継ぐために記したいと思います。

年金の無駄使い

私たちの失業保険で建設された豪華な建物が千五十円や一万五百円でたたき売られていることが一時テレビなどで報道されていました。結局四千五百億円かけて建設した施設を百二十六億円でたたき売る計画になっています。何という官僚による無駄使いでしょう。それでいて誰も責任を取っていません。

このような官僚による無駄使いは私たちの脳裏に深く刻まないと、記憶が薄れた頃に再び同じことが繰り返されます。本件について少し説明して読者の皆様と怒りを共有したいと思います。

ここで紹介する内容は雇用・能力開発機構のホームページで堂々と公開されているものをそのまま要約して紹介しています。

まず勤労者の福祉施設と称して保養所を全国各地に四千五百億円の金をかけて二千七十カ所も作っています。中には報道で一躍有名になったスパウザ小田原のように四百五十五億円もの建設費用を投入した豪華設備まであります。スパウザ小田原は結局八億五千万円で売り払われました。

この四千五百億円の施設が彼らの予想では百二十六億円、建設費用のわずか二%台の金額でたたき売られることになっています。既に千五十円や一万五百円での売却を含め二千カ所の施設のうち、千八百施設がたたき売られていますが、その値段はわずか五十億円程度です。本当に計画通り百二十六億円で売れるのでしょうか。

そもそも雇用・能力開発機構とは何者でしょうか。その名前の通り、雇用を創出し、職業能力を開発するための職業訓練にかかわる仕事をすることになっています。ところがこれらの業務の実施ではなくて、援助や相談業務を行うように規定されています。

それにも関わらず職員は四千六百人もいて、三千二百億円もの巨額の費用を使っています。民間並の会計基準を適用すれば欠損金の合計は八千億円という膨大なものです。それでいて役員九名のうち七名は天下りで、その月給は理事長約百十万円、副理事長百万円、理事九十万円で他にボーナスが出ます。さらに横浜市に常駐する役員は一割の手当までついています。

民間会社の役員でこのような多額の欠損金を抱えた企業では考えられない水準です。当然退職金もキチンと支払われます。

さらに許せないのは雇用・能力開発機構の下に六つの公益法人を抱え、その職員数は二千人以上にのぼります。私たちの頼りの綱である失業保険をこのような形で浪費されるのは怒りに耐えません。そしてこの組織は何かと批判の強い特殊法人の看板を下ろし、独立行政法人として新たなスタートを切っています。どうしてこのような組織を廃止出来ないのでしょう。理由は一つ、私たちの監視の目が十分でないからです。


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