経済危機と構造改革のツボ
 藤原雄一郎のクルーズワールド

関西経営コンサルタントの雄 藤原雄一郎の経営最前線シリーズ ビジネスノウハウ満載

第二章 財政破綻にまっしぐら

いつか近い将来に「財政破綻が現実となり、日本は大混乱におちいる」と思っている人は大勢いますが、その実体が想像できません。まずは現実と直面することが大切です。実態を知ることから始めましょう。

013 2008年 国債の大量発行で価格が暴落する

さて2008年に百八十兆円もの借金である国債を発行するとき、一体だれが購入してくれるのでしょうか?

現時点で発行されている国債の総額は五百兆円を超しています。そのうち半分は郵貯・簡保や国内の銀行が保有しています。銀行も不良債権で動きがとれず、資金を安全な国債に預けて、中小企業などのリスクの多い企業に貸し付ける比率が一時より減少しています。

低金利時代が未来永劫続けば国債による資産運用も安全ですが、不良債権問題が解決し、景気も回復すれば、お金が市中に出回り、金利が上昇してきます。すると国債に逃避していた資金が逃げ出して、より金利がかせげる企業への貸し出しに向かいます。

たとえば金利が一%から二%に上昇すれば、金利一%の百万円の国債からの利息は一万円です。銀行の貸し出しで二%の利息すなわち二万円がかせげるわけですから、国債で同じ利息を得ようとすれば国債の値段は半額でなければなりません。(半額になれば二万円の利回りとなります)

国債は短期のものもありますが、十年以上が圧倒的に多いのが普通です。そうすると十年間利息が低いままで塩漬けになりますので、早く市中で売り抜けて有利な条件の金融資産に乗り換えようとします。そこで金利が仮に一%から二%になれば、国債の価格が理論的には半額になるわけです。

そうすると現在大量に国債を抱えている、銀行や郵貯・簡保は大きな損をかかえ、不良債権の二の舞になってしまいます。そこで一部の人たちは「景気が良くならないで、お金がだぶついて国債へ資金が向かう」今のような状態が長く続くことを祈っている人たちすらいます。


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