経済危機と構造改革のツボ
 藤原雄一郎のクルーズワールド

関西経営コンサルタントの雄 藤原雄一郎の経営最前線シリーズ ビジネスノウハウ満載

第二章 財政破綻にまっしぐら

いつか近い将来に「財政破綻が現実となり、日本は大混乱におちいる」と思っている人は大勢いますが、その実体が想像できません。まずは現実と直面することが大切です。実態を知ることから始めましょう。

012 小渕政権の後始末

金融の専門家の間でひそかに噂が広がっています。それは小渕時代の後始末です。小渕内閣の景気対策という名前の大盤振る舞いの結果1998年には百三十四兆円の国債(借金の山)を築きました。その返済期限が2008年に迫っているのです。

しかし誰もが明らかに認識しているように、その時点でこれだけ巨額の借金が返せるはずもありません。そこで借り換えのためにまた借金を重ねなければなりません。それだけではありません。国の台所は毎年、税金などによる収入が四十兆円にもかかわらず八十兆円も使っています。そのために毎年三十兆円を大幅に超す借金をしなければなりません。

そのような新規の借金を追加すると、2008年には百八十兆円もの新しい借金をしなければなりません。恐ろしい額です。果たしてこれだけの多額の借金が可能なのでしょうか。

皆さんの中で国債を保有している人はどのくらいいるでしょうか。個人の購入する国債はわずかなものです。そこで政府はいま必死になって個人国債の募集に努めています。しかし皆さんは間接的に国債の保有者になっています。それは銀行預金や郵貯・簡保や年金資金の多くが国債の購入に使われているからです。

お役人は金を集める天才です。1990年代の日本経済がどん底の時代に、郵貯・簡保はお金をドンドン集めました。この時期に郵貯・簡保の資金はほぼ倍増しています。なぜでしょう?郵便貯金の定額貯金を皆さんは覚えていますか。最盛期には十年で元本が倍になりました。

民間の銀行では出来ないような魅力的な商品をお役人は作り出します。住宅金融公庫もそうでしたね。そしてこのようにして集めたお金を湯水のごとく特殊法人や公共事業、はてはBSE対策でばらまいて、不心得者を儲けさせる杜撰ぶりです。

財政破綻のことなど考えていません。これで私たちの大切なお金は大丈夫なのかと心配になります。


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