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第一章 なぜ構造改革が進まないのか
高度成長期の若い日本から少子高齢化の老齢化日本へと激しく移り変わっています。若い日本から老齢化日本への徹底した構造改革をしなければ日本は破綻してしまいます。なぜ構造改革が必要なのか。どうして構造改革が進まないのか。一緒に考えましょう。
003 「あれもこれも」はもう通用しない
このように国家財政が破綻状態にあるにもかかわらず、少子高齢化で医療・年金などの福祉にかかる費用はうなぎ登りに増大してゆきます。具体的な数字で確認しましょう。
すでに社会保障費の総計は八十兆円を超過して、国の予算である一般会計予算と同じ規模にまで拡大しています。しかもその増大のペースは過去十年間で四十%という経済成長を遙かに上回る恐ろしいスピードで進行しています。
その原因は世界一長寿の高齢者人口の増加です。日本経済の高度成長期であった1970年には六十五歳以上の人口比率が七%であったものが2000年には十七%になり、2030年には三十%になると予測されています。
既に現時点で医療費の五十%は六十五歳以上の医療費で占められていますし、厚生年金については1970年には十人の現役世代が年金生活者一人を支えていたのが、2000年には四人に一人、2030年には二人の現役世代が年金生活者を支えることになります。
平成十六年に年金制度が大幅に改正になり、私たちの現役時代における負担は多くなり、年金を受け取る時には給付
が少なくなるという、きわめてわかりやすい改正であったために大きな国民的論議を呼びました。そして私たちの関心が高まった結果、今回の改正は従来方式のつぎはぎ改正で抜本的な改革にはほど遠いことも国民の多くが知ることとなりました。
しかしこの問題を解決するには「現役世代の負担をふやす」「年金受給者への年金給付をへらす」「税金を投入して赤字を埋める」の三つの方法しかありません。どれをとっても痛みの伴う改革であるために与党も野党も頭を悩ましているのが実情です。
このように福祉関係に大きなお金が必要な時に、景気対策とかその他にまでお金を回す余裕はもはやありません。「あれもこれも」はもう通用しないわけですから、私たちは国に何を求めるのかしっかりと私たち自身に問いかける重要な時期にさしかかっています。
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