重役応援団 「重役は裸の王様    藤原雄一郎のクルーズワールド

関西経営コンサルタントの雄 藤原雄一郎の経営最前線シリーズ ビジネスノウハウ満載

重役応援団 「重役は裸の王様」

第八章 強いリーダシップで改革実行

「重役のあなた」は実情が良く理解できたと思います。早速改革を実施しなければなりませんが、すでに改革に乗り出して成功している企業が続出しています。そのヒントは「大艦巨砲主義から、軽装備で機動性のある柔軟な組織へ」と「部分最適から全体最適へ」の二つです。今こそ「重役のあなた」がご自身の創意工夫で強いリーダシップのもと、改革を実行しなければなりません。

070  考える力を取り戻そう 

大量生産・大量販売の時代には、大きな枠は定められ、安定した軌道の上をいかに効率よく走るかに重点が置かれて来ました。そのために「組織がどの方向に向けて走り出さないといけないか」などの旗印は与えられるもので自ら考えるものではありませんでした。

いつしか多くの人々は与えられたことをいかに効率よく熱心に推進するかに邁進するようになってしまいました。敵は常に眼前に存在し、全力を挙げて敵と戦えば良かったのです。ところがいつの間にか敵が眼前から姿を消し、時と場所を選ばず突如攻撃を仕掛けてくるようになりました。見えない敵とどのようにして戦うのか?身を守るために一生懸命考えなければならない。いまはそのような時代なのです。

人々は大量生産・大量販売の時代に「自ら考える」ことを忘れてしまいました。今後は全ての階層に於いて「自分のことは自分で考える」時代です。トヨタはこの点でも先行しています。「ナゼナゼ五回」の精神で、問題の本質を通り一遍の突っ込みで済ますのではなく、ナゼを五回繰り返すことにより、問題の本質を深く掘り下げ、表面上の原因ではなく、真の原因を突き止めています。そして答えが見つかると次なる挑戦に向かう「永久カイゼン思想」がトヨタには浸透しているから強いのです。

日本の高度成長時代、米国企業は日本の躍進の秘密を必死に追求しました。米国の製造現場では、マニュアルにより如何に標準をワーカに徹底させるかが基本でしたが、日本の製造現場では、小集団活動と称して、前線のワーカが一生懸命カイゼンを考えていることを発見し驚きました。

いつしか日本の製造現場ではトヨタなど一部を除いて、小集団活動も形骸化して、当時の活力を失っています。いまこそ原点に帰り、重役から最前線の人々まで、自らの頭で考える習慣をつけることが生き残りの秘策です。


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