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重役応援団 「重役は裸の王様」
第七章 不祥事を起こさぬために
何度も繰り返しましたが、名だたる大企業で続発した不祥事発生の土壌は多くの企業に共通のもの理解しなければなりません。一連の不祥事発生を自分のことと捉えあなたの会社が不祥事を起こさないために手を打たねばなりません。そのために私の信念を吐露したいと思います。
060 敗北の方程式「隠蔽体質」
企業に勤務する人々ならば誰でも思うことですが、不祥事の内容が重大であればあるほど、その内容を軽微に発表したいと考えます。その典型的な思考パターンが「個人的な不祥事で、組織としては絶対に関与していない」と言うものです。そして万難を排して「上層部は全く関知していない」証拠を集めようとします。いわゆる「トカゲの尻尾切り」思想です。
しかし時代は大きく変わっています。「本来なら社内の人間しか知り得ない事実が外部に知られた」事実を重く見なければなりません。内部告発者が必ずいて、相当詳細な情報が外部に漏れていると考えなければなりません。不祥事が外部に漏れた時点で「全ての真実を明らかにする」以外に傷を広げない方策は無いと心得る必要があるでしょう。
事実過去に発生した一連の不祥事の公表過程を見てみますと、最初に発表した事実がその後二転三転し、信用を全墜し、結局経営トップの退陣に追い込まれています。
不祥事が発覚した時点で、その時の経営陣、例えば「重役のあなた」は退陣を決意し「このような不祥事が発生するほど、組織は痛んでいたのだ。この機会に膿みを徹底的に洗い出し、組織を再生する絶好の機会である。ここで自分の会社人生は捨てて真相解明にあたる」ことを内外に公表して事態の収拾に当たらなければなりません。
一つの嘘をつくと次々と嘘に嘘を重ねてどうにもならない事態に追い込まれます。
事の真偽は別として三井物産のODA事件の際に「昔なら問題にならなかったのに」とぼやいた人がいたと聞きました。その気持は良く理解できます。しかし世の中は完全に変わっています。従来灰色であった部分は世間の目にさらされることによってどんどん黒と認定されることになります。不祥事が発生するごとに「灰色から黒への変化」は加速します。
このように世間の見る目は日ごとに厳しくなり、経営トップが過去の考え方から脱却出来なければその職責にとどまっている資格はありません。
部下は上司の心の中まで見通しています。「重役のあなた」が本気で「会社のためなら多少の灰色部分には目をつむる」思想との断固たる決別を決意すれば「不祥事を起こすような黒い部分」が発生するはずもありません。
前章の社是・社訓で学んだように「公明正大」で隠し事のない、透明な企業運営を経営方針の第一に据えなければなりません。隠蔽体質から脱却して下さい。
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