重役応援団 「重役は裸の王様    藤原雄一郎のクルーズワールド

関西経営コンサルタントの雄 藤原雄一郎の経営最前線シリーズ ビジネスノウハウ満載

重役応援団 「重役は裸の王様」

第五章 管理部門の総点検と意識改革

日本が世界有数の経済大国になる過程で、官僚機構は大活躍しました。しかし今、経済企画庁長官を務めた堺屋太一氏は「平成官僚は日本を滅ぼす」として官僚支配からの脱却を叫んでいます。企業における官僚機構は管理部門です。 企業の成長を支えた官僚機構である管理部門が時代の変革に際して改革の阻害要因になっていないか、管理部門の総点検が必要です。

052  管理部門の全ての人間を実施部門と入れ替えよ 

日本が三流国から経済一流国へ躍進する時代は、企業と官僚が一体になって素晴らしい仕組みを築き上げ、経済躍進の原動力となりました。同時に企業の管理部門も企業が躍進するための仕組みを次々と作り上げてきたと思います。

しかし、官僚も企業における管理部門も、一つの時代が終わり、新しい時代に突入するときは無力です。それどころか過去にこだわり、新しい時代への移行には、その前例・凡例主義がわざわいとなり、障害にすらなっています。時代が変化する時、企業のあらゆる階層において変化への敏感な反応が必要です。人々の心を前向きに活性化させるには、管理部門は官僚の原点である「公僕の精神」を取り戻さなければなりません。一度管理部門の全ての人間を実施部門と入れ替えるのも一つの方法でしょう。そうすれば実施部門の痛みを理解する管理部門が直ちに誕生します。

「重役のあなた」は絶えず人の心に力点を置き、組織を上げて顧客の要望に応える柔軟な仕組みを作り上げなければなりません。今こそ管理部門の役割を総点検して、新しい時代にふさわしい制度を再構築して下さい。管理部門が存在するために「重役のあなた」が裸の王様になっているならばそのような管理部門は解散させて下さい。現実に新生銀行などは管理部門に大々的なメスを入れ、銀行では絶大な権限を持っている企画部門を廃止したり、人事部から人事権を取り上げたりしています。

意思決定のスピードを従来とは格段に上げなければならない時代ですから思い切った施策を打たなければなりません。

世界大競争時代の昨今、企業は今までのように、多大のエネルギーを社内で浪費することは許されません。「重役のあなた」と最前線で戦っている社員の間にパイプのつまりが生じるような社内における多重構造は断固排除しなければなりません。組織を構成する人々相互の距離はうんと短く、心の通い合う組織にして、顧客の要望にスピード感を持って応えることが、今一番求められています。


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