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重役応援団 「重役は裸の王様」
第五章 管理部門の総点検と意識改革
日本が世界有数の経済大国になる過程で、官僚機構は大活躍しました。しかし今、経済企画庁長官を務めた堺屋太一氏は「平成官僚は日本を滅ぼす」として官僚支配からの脱却を叫んでいます。企業における官僚機構は管理部門です。
企業の成長を支えた官僚機構である管理部門が時代の変革に際して改革の阻害要因になっていないか、管理部門の総点検が必要です。
043 社内規則は時限立法と心得るべし
前の項で述べたようなことを発生させないために次の点に留意して下さい。
ルールとか制度には必ず上位制度と下位制度の二つがあります。
上位制度とは、たとえば「人の物を盗んではならない」と言った、国で定めた法律です。これは勝手に個人が変えてはならないものです。特に経理処理に関わる問題は違法処理すると会社の存立自体が危うくなります。また名だたる大企業の不祥事も上位制度に抵触した行為を行ったことが原因です。
下位制度とは企業内部で定めたルールです。例えば社のルール、事業所のルール、部のルール、課のルール等々です。それも社報で決められたもの、部標準・課標準のように明文化され関係者に周知徹底されているものから、明文化されていない口頭内規にいたるまで、さまざまです。
これらの下位制度は企業が、事業所が、あるいは部が業務を効率よく実施するために取り決めたルールなのです。従って外部ならびに内部環境は絶えず変化するものですから、本来はこれらの下位制度は時限立法でないと旨く機能しないのです。
ところが現実は、特に社のルールなどは、あたかも上位制度のごとく決して変えてはいけないものと信じ込んでいる従業員が多いのです。特に地位が低くなるほどにその傾向が強くなります。
日々の仕事は担当者、主任そしてせいぜい課長までで殆ど行われています。そこでこれらの社内ルールが外部環境の変化で仕事を遂行する上でかえって障害となって来ても、あたかも「人の物を盗んではならない」と言った法律のごとく神聖にして犯すべからざるルールとして遵守することが日常的に行われているのではないでしょうか。
ルールは守るためにあるものですから、この行為は当然です。業務遂行上障害となっているルールを放置している「重役のあなた」に問題があるのです。「自衛隊は違憲か合憲か」に類似した議論を社内ですべきものではありません。時間と労力の浪費です。現状に即したルールに直ちに改訂すればこのような無益な議論はせずともすむことです。
「重役のあなた」は大号令をかけて全てのルールが現状に適合しているか見直すべきです。そしてその機会に口頭内規にどのようなものがあるかあなた自身の目で調査すれば、組織の実情が見えて来ます。そして今後はすべての社内ルールに対し明確に期限を示し、常に時代に適合したルールに改定する努力を惜しんではなりません。
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