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重役応援団 「重役は裸の王様」
第四章 乱世のリーダは人の心を読める人
乱世のリーダは「世の中が何を求めているか」を読める人です。そして「世の中」は人で成り立っています。結局「人の心を読める人」が乱世のリーダなのです。
「企業は人なり」を深く心に刻んで、経営の大切な基本である「人の心」について学びます。
039 日産ゴーン社長のコミットメントは万能ではない
日産ゴーン革命と共に有名になった言葉に「コミットメント」があります。日産社内では「コミットメントとは達成されなければ具体的な責任を取るべき目標」と解釈されています。
日本の大企業では日産ゴーン社長の「コミットメント」の概念ほど、各人がなすべき目標が明確になっていません。まずこのレベルにまで高めることで、見違えるほど業績は向上します。
次にゴーン社長の指摘するように日本の企業では「成果を上げた者に報いる報酬制度になっていない」ことです。「達成すべき目標が明確で、しかも成果を上げれば必ず報いられる透明性の高い制度」が完備すれば、業績がそれこそ飛躍的に上昇することはまちがいありません。
ゴンーン社長は「脅威は社内にあり、解決策も社内にある」と宣言し、見事に日産をよみがえらせました。日本企業はまだまだ捨てたものではなく、経営さえしっかりすれば十分に競争力はあると言いたいようです。この指摘は低迷する日本企業の経営陣に対し核心をついています。要するに「日本企業の持つ経営資源(人・物・金)は一流なのに、「重役のあなた」がしっかりしないから日本経済はこのように低迷しているのだ」と公然と批判されているのです。
ゴーン社長は経営の基本を述べています。日本企業の経営陣が本来なすべきことをやっていないと言われてもしかたのない現状です。「重役のあなた」はゴーン社長に負けず、一日も早く、まずゴーンレベルまで追いついて下さい。
問題はそれから後です。ゴーン以前の日産はほとんど改革らしい改革をしていない「宝の山」の会社でした。従って、改善の種は山ほどあり、短時間でこれほどの劇的な成果をあげることが出来ました。問題は今後です。「コミットメント」とそれに報いる報酬制度は米国では早くから定着しています。
このような米国の制度では敗者と勝者が峻別されるため「コミットメント」を達成出来なかった社員には悲惨な運命が待っています。その結果、2002年度にエンロンを始め多くの会社で不正経理が発覚しました。米国では性悪説に基づいていますので、不正に対する監視も処罰もとても厳しくしています。それでもこのありさまです。
私は日本流の性善説にもとづく「透明性のある職場」の確立を提唱しています。そのために今まで力を入れて「企業は人なり」を皆さんに話してきた訳です。性悪説に基づく厳しい監視と処罰ではなく「人を愛し、人々が自ら改善の努力を志向するトヨタ方式」を「重役のあなた」に志向して欲しいと願っています。
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