重役応援団 「重役は裸の王様    藤原雄一郎のクルーズワールド

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重役応援団 「重役は裸の王様」

第四章 乱世のリーダは人の心を読める人

乱世のリーダは「世の中が何を求めているか」を読める人です。そして「世の中」は人で成り立っています。結局「人の心を読める人」が乱世のリーダなのです。 「企業は人なり」を深く心に刻んで、経営の大切な基本である「人の心」について学びます。

036  冗長性(redundancy)の大切さ 

では「修羅場」を切り抜けることの出来る人材はどのようにして生まれて来るのでしょうか。

コンピュータ用語にredundancyと言う言葉があります。これは一般に冗長性と訳されています。冗長性とは無駄なような印象ですが、例えば「コンピュータシステムにおいて一台がダウンした場合に備え予備を準備しておく」ことはシステムに冗長性があると解釈されます。これを余裕と翻訳すると少し意味が離れてきますので冗長性と言う言葉を使いたいと思います。

なぜこのようなことから始めたかと言いますと、前号で「これからは過去の経験が全く通用しない非線形なるものとの戦いである『修羅場』を克服することが出来る人材。すなわち柔軟なる発想と、全知全霊に閃きまで動員する非線形的思考を備えた人材が必要」と述べましたが、このような非線形的思考は冗長性から生まれるものであり、冗長性こそが人材育成の必須条件であるからです。

この冗長性は「自分を無にするこだわりの無さ」が無ければ生まれて来ません。専門性とか自分の経歴に対するこだわりがあれば、直ちに既成概念にとらわれて、それこそ瞬時に「この問題を解くことは不可能」との結論を導き出します。

私は良く「不可能と思った瞬間、思考停止」と言っています。このような過去の経験の延長線上にある「線形的思考」では到底非線形な場では戦えないのです。二十一世紀は絶え間ない変化の連続で、従来の思考が通用しない時代です。「非線形的思考時代」の到来と考えなければなりません。

とにかく心を広く、頭を白紙にして柔軟なる発想と凄まじいばかりの集中力と熱意で事にあたれば、「火事場のいっとき力」のように本人も思いもかけない発想が湧いて来て解決に導かれるのです。

私自身、長い間の会社生活で幾多の修羅場を切り抜けて来ました。無我夢中の中から人も驚く柔軟な発想が湧いて来たのですが、その理由を突き詰めると「自分に対するこだわりの無さ」であったのではないかと思っています。


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