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重役応援団 「重役は裸の王様」
第四章 乱世のリーダは人の心を読める人
乱世のリーダは「世の中が何を求めているか」を読める人です。そして「世の中」は人で成り立っています。結局「人の心を読める人」が乱世のリーダなのです。
「企業は人なり」を深く心に刻んで、経営の大切な基本である「人の心」について学びます。
030 犯人は誰か?
「裸の王様」から脱却するには物事を正確に認識しようとする姿勢を心がけることです。「そのようなことは言われずとも分かっている」と当然おっしゃるでしょう。しかし表面的な認識に終わっていませんか。
私が部長時代の失敗話をしましょう。ある時かなり大きな不都合が発生し、お客様に迷惑をかけました。その原因と対策を役員に説明した時、その役員から「藤原部長、本件の犯人は誰かネ」と聞かれました。
そこで「犯人は部長の私です」と回答したところ、役員は「そんなことを聞いてはおらない。実際その不都合の原因を起こした犯人が誰かと聞いているのだ」
そこで私「部下の責任は部長の責任です。とにかく犯人は私です」と頑固に主張しました。するとその役員は「藤原君にも困ったものだ。そんなに言うなら私に回答しなくても良い。その代りに自分自身の胸に聞いて見ろ。本当の犯人が明確でなければ、原因も明確にならない。原因が明確でなければ対策も打てない。犯人という過激な言葉で真の原因を追求したのかと私は問うておる。」
私はハッとしました。私自身、犯人を知らないのです。部下からの報告が非常に納得の行く報告(きれいに整流された)だったので納得して役員に報告したのが真実でした。
そこで席に戻って、課長にその話をして、犯人というキツイ言葉で原因を特定して見るように命令しました。その課長は関係者を集め問いただしたところ、関係者全員が「自分は犯人ではない」と逃げ廻り、怒った課長は「おまえらのような無責任なやつは全員家へ帰れ!」と怒鳴ったそうです。
役員の指摘は誠に的をえたものでした。彼は長年の経験から「現場に這いつくばって、事実を一つずつ確認して、その事実を積み上げないと本当の対策は打てない。そのためには上司と部下の間に暖かい心の繋がりがなければならない」と言う極めて重要なポイントを掴んでいたのです。
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