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重役応援団 「重役は裸の王様」
第三章 社員の目は「外(顧客)より内(社内)」に向いている
「重役のあなた」はまだ心の中で「私だけは裸の王様ではない」と密かに思っていませんか。あなたの職場で起こっている具体的な事例をいくつかご紹介しましょう。
024 目標が達成出来なければ二階の窓から飛び降りろ
これは私の経験ではありませんが、人から聞いた話です。真偽の程は定かではありませんが、その組織ではいかにも発生しそうな出来事でした。
ある時、部長が思いつめた面持ちで上司に報告に来ました。その内容は採算の大幅な悪化の説明でした。ところがその上司は内容を聞いた後で「そこの所を何とかするのが部長である君の仕事だろう。それが出来ないのならこの二階の窓から飛び降りて死んでしまえ」と言ったきり、援助の手はおろか、採算の悪化を断固認めようとしませんでした。
その結果部長は問題をいつまでも引きずり、どうにもならず思い余って、不正経理に手をそめたところで経理部門の察知するところとなり、大きな問題として顕在化しました。
その上司は「まさか部長が不正経理にまで手を出すとは思わなかった。簡単に採算の悪化を認めたのでは本人のために良くないと思い、励ましのつもりで叱咤激励したのだが」と述懐したと聞きました。
しかし部下は上司の気持ちを察するのは得意です。とても上司の励ましとは受け取れず、不正経理を示唆したものと受け止めたと部下は述懐しています。恐らく部下の言葉が真実でしょう。
第一章で述べたように名だたる大企業の不祥事の根底にはこのような職場風土の荒廃があるのでは無いかと思います。社内監査の強化などの対策はもちろん必要ですが、社員と経営陣の意識改革が一番求められている処方箋だと思います。
日本経済の再生のためには「外(顧客)より内(社内)」「下(部下・同僚)より上(上司)」に向いている社員の目を、一日も早く「顧客が何を要求しているか」に向けさせなければなりません。
本章では「重役のあなたは裸の王様」である証拠を示しました。次章からは脱出方法についてお話しましょう。
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