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重役応援団 「重役は裸の王様」
第二章 重役は裸の王様
「重役のあなた」は裸の王様であるとの認識に立つ決心をしました。そこで早速実行して頂きたいことを述べて行きます。しっかりと頭にたたき込んで下さい。
016 やっぱりあなたは裸の王様か?
さて話題を変えて皆さんの共通の悩みである「どの程度高い目標を設定すれば良いか」についてお話ししましょう。
何事も一生懸命やるのが日本人であり、その国民性で世界の一流にまでのし上がってきました。「重役のあなた」が一番ご承知のように、非常に高い目標にチャレンジし、見事に目標を達成した成功体験。その過程ではさまざまなドラマがあったはずです。NHKの「プロジェクトX」はそれを良く物語ってくれています。
しかしこの成功体験が特に上級管理者に昇進した場合に、今度は「自分自身は実行せず、高い目標を部下に課す」立場になってきます。それが次第にエスカレートして無謀な目標を何が何でも実施させようとして結果として大きな破綻を招く例が新聞・雑誌の誌上で散見されます。
私がこの典型的な事例を発生させた部署へ責任者として赴任した時の実例を紹介します。
まず赴任して第一に関係者と本音の話をすることを試みました。なかなか本音は出てきませんでしたが、ある時雑談の中で担当課長に「このような無謀とも思えることを上司からやれと言われて良くチャレンジする気になったなあ」とつぶやいた所「チャレンジを選択する方が、出来ないからやらないと上司に申し出るよりよほど楽ですから」と、その課長は回答したのです。
恐らくそうでしょう。「出来ない、無謀だ」と発言することは「非国民としての烙印」を押される雰囲気だったのでしょう。
上級管理者にとって「無謀とチャレンジ」を見分けることは本当に難しいことです。「無謀と思われる高い目標に挑戦してこそチャレンジにふさわしい成果が得られる」ことも真実です。また「チャレンジは必要だ。しかし無謀はいけない。」などと言っていてはチャレンジすらしなくなるでしょう。「敵を知り己を知れば百戦危うからず」という言葉がしみじみと心にしみこんで来たのを覚えています。
このような時こそ隠密探題の出番です。
「顧客の要求」と「自らの力」の本当の所を見極めて(隠密探題の情報と正規ルートの情報から組織の防衛をかけて「重役のあなた」が決断するのです)「自らの力」の二十から三十%高い目標に挑戦します。
ここで誤解のないように補足しますが、「目前にある数値の二割から三割高い目標の設定」という意味ではありません。部下を既成観念から解き放ち、見方、やり方を抜本的に変えれば、半減もしくは十分の一になる目標設定も可能です。逆に、前に進むよりは撤退した方が良いこともあります。現場の最前線の実情を良く理解した上で、挑戦的な目標を設定すべきであるという意味です。
そして失敗した場合の対策を密かに立てておかねばなりません。その上で情報の共有化により「組織の総力をあげて対応出来る仕組み」を作っておくことでしょう。 それでも失敗したらやはりあなたは「裸の王様」なのです。
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