重役応援団 「重役は裸の王様    藤原雄一郎のクルーズワールド

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重役応援団 「重役は裸の王様」

第二章 重役は裸の王様

「重役のあなた」は裸の王様であるとの認識に立つ決心をしました。そこで早速実行して頂きたいことを述べて行きます。しっかりと頭にたたき込んで下さい。

014 隠密探題を持とう 

だいたい大企業で重役まで昇進する人は自信家が多いと思います。明らかに「裸の王様」である重役に「あなたは裸の王様ですか?」(もちろんこのような問いをするとこの種のタイプの人間は怒りだすのでこのような直接的な聞き方はしませんが)と問い掛けると「私は全員を十分に掌握しており事業の隅々まで熟知している。役員ともあろうものが裸の王様であるなんて失格である」と呆れたような顔で私を見ます。

このような重役に限って、部下に対して非常に厳しく、フォローは細かく具体的な数値に満ち溢れており「書類の上では」完璧に事業全体の推移がわかる精緻なシステムを作りあげています。そして自分が裸の王様であるはずがないと思っています。 しかし千人以上の上に立つ人が一人一人の行動の全てを完全に掌握するなんて不可能です。フォローが厳しければ厳しいほど部下は「叱られる」のが怖くて現状を正当化する資料を山と作り前向きな仕事をすることが出来ません。

人の心は大切です。「出来ない」ことを「出来ない」と言えず、その内に事態はどんどん悪化する。しかしその実態を正直に言うわけには行かない。そこで机上でさらに「(本当は出来ない)改善プラン」を作成し上司に報告します。

まるで犯罪者の心理です。このように「内部管理に膨大なエネルギーが消費されている」状況で「お客様に良いものを安く」などと前向きな仕事に集中出来るでしょうか?

「こんなバカなことが少なくとも私の職場で起こるわけが無い」と怒りだす前に少し私の言うことを聞いて下さい。 まず重役たるもの「重役は裸の王様である」との前提に立つべきなのです。事実、現場の係長が取締役のあなたと「精神的に同等の立場」で言葉が交わせると思いますか?大企業では話をする機会すら無いのではと思います。

このような状況で現在発生しつつある悪い情報が直ちにあなたの耳に入ることは考えられません。あなたの耳に入る時は事態が決定的に悪くなってからです。

さてあなたは自分が裸の王様と自覚した上で積極的に対話によるスキンシップで部下の心を読むことにより数字に表現できない予兆を掴もうとします。対話上手なあなたはその過程で部下を励まし感激させて良い雰囲気を作りあげます。多くの人はここで満足してしまいます。

あなたは自分の地位の高さに気が付いていないのです。考えてもごらんなさい。係長、課長と「オイ、お前」の友達言葉でお互いが話すことが出来ますか?あなたとの対話で本音の話が出来たと考えるのは大きな間違いです。 そこで隠密探題が必要となってくるのです。


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