重役応援団 「重役は裸の王様    藤原雄一郎のクルーズワールド

関西経営コンサルタントの雄 藤原雄一郎の経営最前線シリーズ ビジネスノウハウ満載

重役応援団 「重役は裸の王様」

第二章 重役は裸の王様

「重役のあなた」は裸の王様であるとの認識に立つ決心をしました。そこで早速実行して頂きたいことを述べて行きます。しっかりと頭にたたき込んで下さい。

012 ひと時数字を追うのをやめよう 

「重役のあなた」は明確に「私は裸の王様」であるとの基本認識に立って、本日から直ちに実行しなければならないことがあります。それは「単純に数値だけで物事をフォローすることをしばらくの間やめる」ことです。

組織が疲弊している段階で単純に数値だけで成果をフォローするのは「百害あって一利なし」です。それよりもプロセスをもっと大切にしましょう。「始めに数字ありき」では無く、「現場、現物主義」を徹底して、最前線における具体的な仕事の内容なり損益改善に対する努力の実態をご自身の目で確認することから始めなければなりません。最前線がしっかりしていれば、成果は必ずついてくるものです。逆に成果が上がらないのは、最前線が混乱し、前向きの仕事に集中出来ていないことが多いものです。

間違っても数値の割つけをゴリ押しするのは止めましょう。ゴリ押しの結果、千人の従業員がそれぞれに、ほんの少しの「問題の先送り」をすると、その総和は組織を叩き潰すほどの恐ろしい力になると認識しましょう。「正しいプロセスの積み重ねこそが実りある成果を生む」との認識が大切です。

例えば安全を例にとりましょう。「連続無事故○○○日」などのスローガンは単純明快でとてもフォローし易い目標です。しかしこのスローガンを達成する圧力が強ければ強いほど「事故隠し」が蔓延します。特に節目が近づいた時に事故を起こした場合、小さな事故ならひたすら隠そうとするのが人情です。

私の現役時代、本社からどんなに安全数値達成の厳命が下っても、このようなスローガンは絶対に掲げさせませんでした。その代わり、安全活動の中味をじっくりと討論して、血の通った安全運動になるように、そして何事も隠し立てのない職場を作ることに随分と気をつかいました。そして活動内容が地につけば結果として安全成績が良くなると腹を括ったのです。

私の課長時代、上司の部長から「なあ藤原課長、安全成績をあげたければ仕事をしなければ良いのだ」と言われたことがあります。おそらくその部長は「安全成績など気にしていては、業務効率を上げることはできない」と言いたかったのでしょう。しかしそれは間違っています。職場の安全活動は全ての管理の基礎となるものです。安全隠しがなくて本当に安全成績の良い職場は業務効率も良いのです。安全成績こそ組織の長の管理能力とリーダシップの結果が直ちに現われる素晴らしい指標なのです。


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