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重役応援団 「重役は裸の王様」
第一章 不祥事の原因は経営トップにあり
長い間に蓄積した「負の遺産」を経営トップがどのように直面するかで不祥事が発生するか否かが決まります。多くの不祥事は経営陣が真正面から「負の遺産」と対峙しなかったことが原因で発生しています。まさに経営トップの力量が試されています。
008 もう逃げられない 正面突破を
このような「問題先送り」の典型例が日本経済の根幹を揺るがす不良債権問題です。バブルの崩壊で千四百兆円もの資産が失われました。これは国内総生産(GDP)の三年分にも相当する巨額な損失です。発生した時点で(問題先送りせずに)対処しておけばこれほどの苦しみに見舞われることもなかったはずです。
銀行も企業も政府も「いよいよどうにもならない」状況に追い込まれて初めて抜本的な対策に立ち上がりました。対応が遅かった分だけ苦しみも大きいのです。経営者が「腹をくくり」思い切った「損きり」を早くした企業は素早く立ち直っています。逃げる苦労は正面突破する苦労に比較すると十倍以上も大変なのです。
不良債権問題と直接かかわりのない多くの大企業でも、経営陣、中間管理層、一般社員のあらゆる階層で「問題点を顕在化」しないで「ほとんど敗戦が決定した」状態を「どうしたら顕在化しないですむか(ばれないですむか)」に知恵を絞り余分なエネルギーを浪費しています。極端に言えば顧客そっちのけで社内での騙しあいに明け暮れています。必然的に経営陣による内部管理も精緻を極め、多大の労力を要します。
本来「内(社内)より外(顧客)」に向けるべき莫大なエネルギーが社内での「経営陣による過剰管理」に費やされているのは誠に憂慮すべき事態です。このような問題先送りこそ企業不祥事の温床であることに気がつかなければなりません。
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