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この一冊で企業がよみがえる
第七章 日産流企業蘇生術
日産のゴーン社長による日産蘇生術はまさに企業経営の基本です。忠実にゴーン社長の哲学を学び、強い意志で実行すれば必ず成功する「企業再建の王道」ともいえる手法です。手法は案外簡単ですが、簡単なことを実行することに難しさがあります。
062 ミクロ・マネージメントの排除
日産リバイバルプランの実行にあたってゴーン社長は極めて重要なことに言及しています。
「戦略を中央集権化し、ガイドラインや基準を確立し、重要な目標を明確に示し、長期目標を立てる。この作業が終わったら、しかるべき担当者を選んで、あとはそのチームにバトンを渡して走らせれば良い。ミクロ・マネージメントに陥ってはならない。」
ゴーン社長が強調するのは「戦略とガイドラインならびに基準と目標を明確にした上で、権限の委譲をする」ことです。多くの経営者の中には戦略もガイドラインも示さずに「お前にまかせた」のスタイルか、箸の上げ下ろしまで干渉するミクロ・マネージメントタイプのどちらかにわかれます。そのどちらも良くないとゴーン社長は力説しています。
「権限委譲した範囲内の仕事は任せ、業績だけをフォローする。少しでも道からそれたときは、修正できるように手を差し伸べる。自分達で解決する猶予を与え、彼らを信頼することだ。単刀直入に接し、ずばり大きなことを要求する。これが目標達成を促す最良の方法である。」とも述べています。
これはゴーン社長自身の成功経験によるところが大きいと思います。ゴーン社長が若いころ何度も「君に任せた」の一言で奮い立ったと「ルネッサンス」に述べています。「自ら高い目標をかかげ、自分で自分にプレッシャをかけて働いたとき人は大きな仕事をする」「他人からプレッシャをかけられたときよりも、自分で自分を駆り立てるときのほうが、人は遥かに大きなことをやってのける」とも言っています。
私たち六十歳台の人間の若いときがまさにその通りでした。それがいつしか過剰管理のミクロ・マネージメントになり、多くの有能な若い人々からやる気を奪って久しいと思います。その結果人々は「考えない人間」になってしまいました。
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