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この一冊で企業がよみがえる
第六章 他社が真似の出来ない技術や製品をもつことが生き残りの道
企業蘇生の正念場は破壊の後に「創造」を可能にすることです。誰もが願う「世界で一つ」の差別化はどのようにすれば実現出来るのでしょうか。本章ではこの一番重要な課題に真っ正面から取り組みます。
056 ブラックボックスを達成するための三箇条
事業再生の基本は「破壊と創造」にあることは耳にタコが出来るほど聞かされています。破壊の段階では徹底した構造改革と生き延びようとする社員の意識改革が絶対条件でした。
そして次なる段階として不可欠なのが飛躍のもととなる「創造」です。そのためには世界で一つの技術や商品を持つことが不可欠であることはことさらに言われなくても誰もが痛感していることです。しかし問題は「どうすればそのような困難なことが実現するか」という根本問題につきあたります。本章の事例でおぼろがながらその姿が現れているような気がします。
一 宝の持ち腐れの解消
松下中村改革のように従来の「部分最適での考え方」を組織改変によって「全体最適を考える環境整備」を整えました。そうすることによって「社としての総力結集」が可能になり差別化技術が生まれたのです。このような事例は日本を代表するような大きな力を持った会社が「社内に存在する宝を持ち腐れにしていた」事例です。ガースナによるIBMの蘇生もこの事例にあたります。
二 不可能と思われることに挑戦する気迫
松下における生産現場でのブラックボックス技術の多くは、一旦工場閉鎖に追い込まれ、生き抜くためにと不退転の決意で不可能と思われる課題に挑戦した結果生まれています。世界で一番を目指す技術に容易なものはありません。危機感に溢れ、情熱と集中力で火事場の一時力のような思いもかけない力を発揮することが必要です。
三 何と言っても考える力
大量生産・大量販売の時代が長く続いたために、私たちは考える力が衰えてしまいました。部分最適の中で考えることに慣れてしまい、視野が極端に狭くなっています。何事にも視野をうんと広く見る習慣をつけて、トヨタのナゼナゼ五回のように考えて、考えて、考え抜くことが今、求められています。視野を広く持つと思わぬ所に思わぬ発見があり、それが差別化につながります。他人の成功も事業分野が異なれば直ちに自分の成功になる時代です。
とにかく考える人間になることが差別化の第一歩です。
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