この一冊で企業はよみがえる 旅のことならあっぷる旅行

関西経営コンサルタントの雄 藤原雄一郎の経営最前線シリーズ ビジネスノウハウ満載

この一冊で企業がよみがえる

第六章 他社が真似の出来ない技術や製品をもつことが生き残りの道

企業蘇生の正念場は破壊の後に「創造」を可能にすることです。誰もが願う「世界で一つ」の差別化はどのようにすれば実現出来るのでしょうか。本章ではこの一番重要な課題に真っ正面から取り組みます。

054 小売の顧客情報を自らの商品に仕上げる

本来メーカは顧客の要求に応える商品を開発する責務があります。しかし顧客情報は小売が一番、質・量ともに豊富に持っています。野心のある小売はその情報を自分自身に役立てて小売の差別化を図り始める時代になってきました。

薬のプライベート・ブランド(PB) サンドラッグ  

病院で貰う薬と薬局で一般的に購入できる薬の差は何かご存知ですか?病院で貰う薬は医師が診断して問題の所在が良くわかった上で患者に与える薬ですから、患者の体質、副作用などを勘案してピッタリの薬を調合します。ところが一般に市販している薬は不特定多数が対象ですから、日本人の一番弱い人にも安全な配合にします。その結果、病院で貰う薬に比較すると、一般的に市販の薬は効き目が弱い傾向にあります。

そこにドラッグストア大手のサンドラッグは目をつけました。サンドラッグのプライベート・ブランド(PB)商品は薬の効き目に関して、定められた限度一杯の効き目を発揮するように製薬会社に要求したのです。すなわち副作用等に関するリスクを製薬会社から自身にとりこんで、市販の薬より効き目の高いプライベート・ブランド(PB)を開発しました。

リスクはドラッグストア側で取るわけですから、店員に徹底した社員教育を行い、お客の症状や体質に応じた商品を販売するようにして、プライベート・ブランド(PB)の価値を高めています。また店頭でのお客様とのやりとりで感じたポイントを新製品として店員が本部に提案することも実施しています。そして提案が採用されると、その薬に提案者のイニシアルを印刷して店員の意欲をかきたてる仕組みも出来ています。

このようにして、より顧客の側に立った製品開発をするプライベート・ブランド(PB)の誕生は「他社には真似の出来ない」差別化をどのようにすれば良いのかを示すひとつのヒントです。

サンドラッグにはプライベート・ブランド(PB)に代表されるように、「お客様の立場に立った便利な薬局」の思想が行き渡っています。その姿勢が顧客の心をとらえたのでしょう。ここ五年間毎年増収増益の快進撃を続けています。


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