この一冊で企業はよみがえる 旅のことならあっぷる旅行

関西経営コンサルタントの雄 藤原雄一郎の経営最前線シリーズ ビジネスノウハウ満載

この一冊で企業がよみがえる

第六章 他社が真似の出来ない技術や製品をもつことが生き残りの道

企業蘇生の正念場は破壊の後に「創造」を可能にすることです。誰もが願う「世界で一つ」の差別化はどのようにすれば実現出来るのでしょうか。本章ではこの一番重要な課題に真っ正面から取り組みます。

052 「商品開発で勝負」 差別化は流通業に

輸出産業に比較して遅れているとされていた流通業に大きな変化が訪れています。ユニクロを初めとしてコンビニ業界にも差別化の大きな流れが出来上がりつつあります。このような考え方に学ぶ点は多いと思います。

ユニクロは従来の小売業界に大きなインパクトを与えました。ユニクロのビジネスモデルは、従来の小売の常識である、「メーカから卸を経由して小売」の流通経路を、自らが企画・調達・製造・販売を行う一気通貫スタイルに一変させました。ユニクロの扱う全商品がプライベート・ブランド(PB)と言う流通革命です。従って値段と品質に優れたユニクロの商品はユニクロの店以外では購入出来ません。

小売業界も徐々に変化が現れました。プライベート・ブランド(PB)に対応するのがナショナル・ブランド(NB)です。例えば日清のカップラーメンはNBですから、全国どこのスーパーやコンビニでも購入することが出来ます。全国どこでも買えるナショナル・ブランド(NB)の商品を扱っておれば、結局のところ価格競争に巻き込まれ「一円でも他店よりは安く」の競争になってしまいます。そこで「この店でしか買うことが出来ない」人気のあるプライベート・ブランド(PB)を開発しようとの機運が高まって来ました。

実はプライベート・ブランド(PB)は1980年代や1990年代にもブームになったことがあります。そして殆ど失敗しています。それは「価格が安いこと」を武器にしたPBであったからです。価格だけが武器なら信用のあるメーカ品であるナショナル・ブランド(NB)の価格を下げる店が現れればプライベート・ブランド(PB)はひとたまりもありませんでした。

最近のプライベート・ブランド(PB)は「この店にしかない良い商品、欲しい商品」との観点から開発されています。すなわちメーカと小売が一体となって商品開発力を磨くことに視点が移ってきました。より顧客重視の方向に移ってきました。売り手の論理より買手の論理が優先される傾向になってきたのです。

業務用食品スーパーを経営するハナマサの小野社長は次のように述べています。

「小売にとって二十世紀は立地や品揃えで勝負する時代であったが、二十一世紀は商品開発で勝負する時代に突入するだろう」

まさに「他の店には無い、良くて安い商品をそろえる」店舗の差別化が身近にやってきたのです。お客様の心をとらえる商品開発の役割を小売の最前線が担う時代の到来です。


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