この一冊で企業はよみがえる 旅のことならあっぷる旅行

関西経営コンサルタントの雄 藤原雄一郎の経営最前線シリーズ ビジネスノウハウ満載

この一冊で企業がよみがえる

第三章 失敗から学ぶ蘇生への道

皆さんの目の前には失敗の事例が数多く横たわっています。これらの失敗から共通点を探り出し、的確な対策を打つことが蘇生への近道であることは間違いありません。本章では過去の失敗から貴重な教訓を学びます。

025 これからは「権限のない社員」たちが主役です

さて二十一世紀に入って世界は大競争時代を迎えました。冷戦の終了で旧共産圏に属していた国々が資本主義社会の仲間入りを果たしました。経営資源である人・モノ・金が有利な条件を求めて世界中を駆けめぐっています。同時に世界は「FTA:自由貿易協定」で囲い込みを始めています。ポーランドなど旧共産圏諸国がEUの仲間入りをする時代です。

そして台風の目は中国です。中国はいまや世界にデフレを引き起こす製造基地から脱却し、一大消費地として急膨張中です。このような時代にはあらゆる規制を排除して完全に実力で競い合う大競争時代に突入していると考えなければなりません。

日本が世界に先駆けて新しい製品を開発しても瞬く間に世界で一番安く品質の良い製品を産出できる国が瞬時に追随し、追い抜かれてしまいます。松下の中村社長のいうように、誰も真似が出来ない「ブラックボックス」を持たなければダメな時代になっています。日本経済の高度成長期に活躍した輸出産業に従事する人たちはこのような競争の激しさを知っています。

ところが銀行業界のように規制や保護で守られてきた産業は大変です。一足先に金融業界は不良債権問題で地獄の苦しみを味わいました。流通業界も新勢力の台頭で業界地図が次々と塗り替えられています。競争が無く無風状態であった官公需の世界でも、公共事業の縮小で建設業界は散々苦しんでいます。

また「ほりえもん事件」で一躍脚光をあびたM&A(企業合併、買収)が日常の出来事となり、ある日突然、見も知らぬ株主に会社を乗っとられる時代にまでなっています。まさに「生き馬の目を抜く」油断も隙もない時代になっています。

このような時代には敵はどこにいるのか、また銃弾がどこから飛んでくるのか分かりません。まさに第二次世界大戦における大艦巨砲主義からピンポイントで相手を攻撃する航空主兵時代に完全に転換しています。軽やかに空を舞い、目標を的確に攻撃することが可能な組織への変換を時代が要求しています。

現場の最前線で日々発生する正確な情報に裏打ちされた的確な戦略にもとづく行動が必要です。実際に仕事をしている最前線の「権限のない社員」たちが自分の頭で考えて行動する「考える自己増殖組織」が時代の要求です。これからは「権限のない社員」たちが主役です。


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