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この一冊で企業がよみがえる
第二章 一体何が変わったのか?
新しい日本と言っても特段難しいことではありません。皆さんが先刻承知のことを現実として認めればよいのです。現実とこれから直面してみましょう。
016 必要なのは機動性
さて「他社では絶対にマネが出来ない商品」を持っていても、世の中の誰もその商品を欲しいと思わなければ、たとえそれが「オンリイワン」であったとしても意味をなしません。
世の中の要求は極端に言えば時々刻々変化しています。その変化を的確に掴んでその要求にいち早くついて行ける能力もまた「オンリイワン」の技術です。
そのためには客先ニーズをつかまえるアンテナ機能とそのニーズをいち早く商品化する機動性が必要です。大量生産・大量販売時代の制度や組織を根本的に見直して機動性のある組織や体制にしなければなりません。製造業の多くで生産ラインが次々と無人の自動化ラインから人間を介在させるセル方式に移行しているのはまさにラインに機動性を持たせるためです。
同時に日本の産業界が敗北を喫した「意志決定の遅さ」にもメスを入れなければなりません。すでに述べたプロジェクト制度の導入や、権限の大幅委譲が必要です。しかし何よりも内部管理に無駄な力を注ぐことをやめなければなりません。
社員の全てのエネルギーを社外にむけて、お客様の要望をどのようにすればいち早く、他社に先駆けて実現することができるかを本当に真剣になって考えれば、組織としての機動性は格段に充実します。
「せっかくの提案も上が動かないから」などという発想を完全に捨て去って、自分自身の出来ることから着手して改善を毎日加えれば時間の経過とともに見違えるほど機敏な組織に変貌します。
仕事は組織の大部分を占める「権限のない社員」たちが行っています。そして組織の最前線で働く数多くの「権限のない社員」たちは現場で、いま、何をするべきかを熟知しています。
「権限のない社員」たちが自分自身の頭で考えて、目を輝かせながら、すぐ行動に移せば企業は一変します。このような「考える自己増殖組織」こそ、時代を生き抜くキーワードです。
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