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この一冊で企業がよみがえる
第二章 一体何が変わったのか?
新しい日本と言っても特段難しいことではありません。皆さんが先刻承知のことを現実として認めればよいのです。現実とこれから直面してみましょう。
015 オンリイワンでナンバーワン
大量生産・大量販売の時代には、世の中の動きに先行することなく、しばらく様子を見て、手応えがあれば一気呵成に突進すれば成功を勝ち得ることが可能でした。その典型例が松下電器でしたので「マネシタ電器」と散々揶揄されたものです。
その松下の中村社長が「ブラックボックスを持て」と言って大号令をかけています。世の中で他社がやっていない「オンリイワン」の製品を目指せとの号令です。このような「オンリイワン」も一つや二つではいけません。数多く持つことによって業界での「ナンバーワン」にならなければいけません。
世の中の要求が多様化している現在、市場の要求にピッタリで他社が絶対にマネの出来ない商品や技術を持つことが生き残りの大前提となります。
大量生産・大量販売の時代にはナンバーワンでなくても十分におこぼれを頂戴することが可能でした。政治に例えれば中選挙区制度なのです。しかし時代は小選挙区になりました。もはや生き延びるか潰れるかしか選択肢は残っていません。
「業界の四天王」などと豪語出来たのは昔の話です。今や「業界での双璧」ですら生存が危うくなってきています。世界で一つだけで、しかもお客様から切望される、そのような商品や製品あるいは技術を持つことが生き残りの絶対条件であることを認識しなければなりません。
私の現役時代「コスト低減は仕様削減」すなわち「従来は高級セダンを軽自動車の値段で販売して赤字を出して来たようなものだ。これからは軽自動車の予算しか持たないお客様には軽自動車を売ることが可能なように余計な仕様は削減せよ」との号令をかけて一時的に成果が上がりました。しかしこのような誤った指導はたちまち破綻して技術力の低下さえ招きました。
なぜ「他のメーカでは絶対に出来ない『高級セダンを軽自動車並の値段』で販売出来るように全智全霊を傾けよ」と号令を下さなかったのかと反省しています。他では絶対に出来ないことを考えて考え抜いて達成した時には大きく明るい未来が待っています。そしてその成功へのプロセスが次の挑戦への意欲につながります。
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