この一冊で企業はよみがえる 旅のことならあっぷる旅行

関西経営コンサルタントの雄 藤原雄一郎の経営最前線シリーズ ビジネスノウハウ満載

この一冊で企業がよみがえる

第二章 一体何が変わったのか?

新しい日本と言っても特段難しいことではありません。皆さんが先刻承知のことを現実として認めればよいのです。現実とこれから直面してみましょう。

013 部分最適から全体最適に

大量生産・大量販売時代に最も大切なのは部分最適を求めることでした。業務は徹底して標準化し、人々は余計なことを考えず、ひたすら生産効率を上げることに専心すれば良い時代でした。

従って大部分の企業では全社のシステムが部分最適を追求するようにつくられています。必然的に縦割りが幅をきかせることになります。まさに「隣は何をする人ゾ」で、人のことに興味を示すより、自分のことを必死になって追求することが美徳であったのです。

しかし時代の変化で、世の中の要求が多様化し、多品種・少量生産になりますと、一瞬の判断ミスで不良在庫の山を築くことになります。前後左右に絶えず気を配り、チームとして機動的に動かなければなりません。そして全体最適を追求することがとても大切になります。

このようになると従来の部分最適思想は罪悪となってしまいます。日産のゴーン社長はこのことにまず着目して「クロス・ファンクショナル・チーム」活動で日産に根深くはびこるセクショナリズムの排除に取りかかったのです。セクショナリズムが強ければ強いほど、これを退治してしまえば実りも多いものです。果たして日産のゴーン社長は初戦大勝利しました。

大量生産・大量販売時代があまりに長く、またその成功体験が強烈であったばかりに、いまだに全体最適より部分最適を求める風土から脱却していない企業が多いと思います。また部分最適を長く続けていると視野が狭くなっていますので、本人はその気持ちがあっても、なかなか全体最適に進めないものです。

ここは一つ暴力的に全体最適を進めなければいけないように組織全体を変えなければなりません。多くの企業ではその手始めに「プロジェクトチーム制度」を採用しています。必要の都度プロジェクトを編成し、その課題に最適なメンバを集め、課題が終了したら解散します。

また一人の人間に全権を与え「企画・製造・販売・広告」までの仕事をさせて意志決定を迅速にするなど、実際の仕事で全体最適の重要さとその効果を体験させて部分最適から全体最適への意識の切り替えを図っています。

このようにシステムを変えなくても、現場の最前線で頑張っている皆さんが、ほんの少し、職場の枠を超えてお互いに話し合うことで、多くのムダを排除することが出来ます。

改善のタネは目の前にゴロゴロ転がっていても長年の習慣に縛られて見えないだけのことです。少し考え方を変えると随分と多くのことが見えて来ます。そしてそこには宝の山が眠っています。

方法は問いません。部分最適の象徴であるセクショナリズムを徹底的に破壊して、全体最適を求める試みをすることが大切です。


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