この一冊で企業はよみがえる 旅のことならあっぷる旅行

関西経営コンサルタントの雄 藤原雄一郎の経営最前線シリーズ ビジネスノウハウ満載

この一冊で企業がよみがえる

第一章 古い日本と新しい日本のせめぎあい

日本経済は長い間の低迷から一歩進んで、再生への道をようやく歩み始めています。そして今、古い日本と新しい日本のせめぎあいの真っ最中です。新しい日本誕生のための「産みの苦しみ」を味わっています。

004 ライブドアによる敵対的買収事件の意義

さて世間を大いに騒がせたライブドアとフジテレビの敵対的買収事件は世の中のルールが大きく変わっているのに、古い企業の多くの経営者がその事実に気がついていないことを世間に暴露した事件として大きな意味があります。

「株式の持ち合い」という日本独特の経営を長らく続けてきた日本企業は、あいつぐ商法改正により規制緩和が急速に進み、欧米流の株主重視の風潮が押し寄せて来ている「時代の大変革」に対して、あまりにも備えが遅れていました。まさに多くの日本企業には時代の変革に対応できずに消え去った恐竜のような絶滅種となり、欧米企業の草刈り場となる危険性が充満していました。

そこえ降って湧いたかのようなライブドア事件は、世の中に警鐘を鳴らすに十分であり、あたかも黒船に対応する尊皇攘夷論のごとく、猛烈なライブドアバッシングが発生しました。ライブドアの「法の網をすり抜ける行為」は良識ある経営者にとって誠に不愉快で眉をひそめる行為であることは間違いありません。

しかしながら欧米の「はげたかファンド」は無防備の日本企業を虎視眈々と狙っています。欧米のファンドばかりではなく日本でも村上ファンドはすでに魔の手を日本の優良企業に伸ばして大もうけをしています。「M&Aコンサルティング村上世彰」が仕掛けた東京スタイル事件を振り返ってみましょう。

東京スタイルは売上が600億円であるにもかかわらず、1200億円もの資金を持つ裕福な会社でした。その豊富な資金に村上ファンドが目をつけて、ひそかに株を買い集め大株主となりました。そして何と1200億円の資金の中から500億円を配当(一株あたり500円)として株主によこせと、激烈な戦いを挑んだのです。

企業が長年にわたり、必死になってため込んだ貴重な資金は株主のものであるから「配当として株主に還元せよ」との主張です。ほりえもんがいつも言っている『会社は株主のものでしょう』との観点からの執拗な攻撃でした。この時、村上ファンドが株主総会での議決権の過半数を握ることに成功すれば、貴重な虎の子500億円は東京スタイルから流出していました。

幸か不幸か、この戦いは村上ファンドの敗北に終わりましたが村上ファンドは今もなお、株価が安くて資産を多くかかえている会社を常時選びだし、虎視眈々と獲物を狙っています。また村上ファンドだけでなく、他にもこの種のファンドが跋扈している現状に目覚めて早めに防衛策をとらなければいけない時代になってしまいました。 これほど世間を騒がせたライブドアも村上ファンドも結局は「法を犯している」ことが判明し、表舞台から消えてしまいました。急速な事態の変化に監視体制が完備していないことも暴露されました。 紆余曲折を経ながら日本も変わってゆくことでしょう。


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