ビジネス応援団藤原通信>藤原通信2007年9月号

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藤原雄一郎の時事通信 2007年9月号

 福田新政権へ民意のご祝儀  9/28

藤原雄一郎 政治と経済を語る メルマガ申し込み

福田新政権の発足も終わり、新聞各社は一斉に世論調査を行いました。その結果は何と軒並み50%を超える支持率の向上でした。さぞかし福田さんをはじめ自民党の皆さんはホッとしたことでしょう。また二週間近い自民党の「電波独占」で自民党の支持率も民主党を追い抜きました。

これはあくまでも国民からのご祝儀だと受け止めて欲しいものです。スタートは良くても、与党ですから何かとミスをする可能性はきわめて高いです。安部政権末期は政策論争というより、社会保険庁とお粗末大臣で自爆したようなものです。福田政権に対する高支持率で「あの悪夢」はリセットされたわけですから、これから新しいスタートを切ることが出来ます。

大臣の「政治とカネ」の問題はまだまだ出ると思います。しかしあまりにもマスコミが叩きすぎて、国民もいささかウンザリしています。今度また記載ミスや、誤計上などの問題が出てきたら、明確な説明でそれ以上の議論が巻き起こらないような流れを作らなければ、この問題はいつまでもとどまるところを知りません。そしてその陰で、大切な政策は置き去りにされてしまいます。

要するに国民は「うさんくさい不明朗さ」がなければ納得するのです。「赤城バンソウコ」がその典型で、最初に何でもないことをキチンと説明しないから、いつまでも私たちの脳裏に焼きつくし、マスコミも繰り返しバンソウコの場面を流します。この教訓をしっかりと頭にたたき込んで、このような不毛なことは二度と起こらないようにして欲しいと思います。

さていよいよ国会での論争が始まります。福田政権は小泉さんと同じようにマスコミをうまく利用すべきだと思います。それは民主党の理不尽さをクローズアップし、小沢民主の本質を暴くことです。テロ特措法は絶好のチャンスです。世論も給油賛成が反対を上回りました。その世論を背景に福田流の「民主党に対して誠意を尽くして法案をまとめようと真剣な努力をしているのに、民主党が原理原則を振りかざし、理不尽にはねつける。福田さんは悲劇のヒーロだ」との同情作戦です。

小沢民主はテロ特措法では方向転換が出来ない状況に追い込まれています。反対のよりどころとしている国連もなんだか小沢民主にとって風向きがおかしくなってきつつあります。そこをうまく突いて、国民の同情を福田さんに引きつけることが出来れば、風向きは一挙に変わります。その前段階として年金の「年金以外への流用禁止」の民主党法案をまず丸呑みにして、福田政権の柔軟性と与野党協調路線の雰囲気を作りだすことです。

そうすればテロ特措法での小沢民主の理不尽ぶりが一層クローズアップされることになります。山崎拓氏が主張するような「テロ特措法は来年の通常国会で」などの案は言語道断です。チャンスを逃さぬ素早い対応こそ必要です。さあ国会が面白くなって来ました。

 福田政権船出 波高し  9/26

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注目の党と内閣の人事も決まり、いよいよ福田政権は船出しました。しかし今回の一連の人事には「論功行賞・派閥均衡」が色濃くあらわれています。

まず党人事で福田総裁は大きな失点をしました。それは古賀氏の我が儘を許したことです。小泉・安部政権で長らく冷や飯を喰ってきた古賀氏が起死回生の逆転の時期と強烈な権力闘争に乗り出しました。そのドロドロとした権力闘争を図らずも国民の目に触れさせてしまったのは一大失敗だったと思います。

また麻生派を除く8派閥のうち6派閥の親分が、党や内閣の重要な位置を占めました。そして重要な地位を取り損なった津島派からは新たに石破防衛大臣を登用しましたが、テロ特措法という重要案件をかかえて、石破防衛大臣の専門知識はそれなりに生きると思います。一方不満のつのる山崎派に対しては、それこそ従来の自民党の特徴である「派閥滞貨一掃」人事を採用し、顔を立てました。

党人事は「論功行賞・派閥均衡」の典型でしたが、内閣改造人事は必要最小限にとどめました。もし中幅改造や大幅改造に踏み切っていたならば、論功行賞を求める派閥の声で収拾がつかなくなって、福田内閣は一挙に沈没していたことでしょう。しかしこれは問題先送りに過ぎません。

従来の派閥順送り人事に大きな期待をかける人々が、そういつまでも待ってはいないからです。福田政権はあきらかに小泉・安部政権と異なり、派閥の親分と人事の相談をしています。このような風向きの変化を鋭く感じている「大臣待望組」が勢いを吹き返し、早期内閣改造を強く要求することが目に見えています。そのことが自民党の命を絶つことになるのに、最後のチャンスとばかり猟官運動に血道をあげることでしょう。自民滅亡より大臣になることが大切なようです。

これからは古い自民党と世論の綱引きです。マスコミも福田政権の支持率がどのようになるか、わかっていませんから現在は様子見の状況です。近々行われる世論調査で、選挙前の福田人気が反映されない低支持率だと、マスコミは一挙に福田叩き、解散総選挙への路線をとるころでしょう。

世論の動向は小沢民主も同じです。「民意・民意」と連呼する小沢民主が、インド洋の海上給油に国民の過半数が賛成したら(現状はそのようになっています)どのような態度に出るのでしょうか。また早期解散総選挙を叫んでいますが、福田政権の支持率が上がれば、言葉とは裏腹にとても困るはずです。ですから、これからの「民意」はとても大切な役割を担います。

福田さん!党人事は本当に失敗でしたね。今後は「古賀横暴」を見事に封じ込めてくださいね。山崎北朝鮮路線もまた封じ込めなければなりません。それが自民党の生きる道です。

 自民党総裁選 麻生さん善戦  9/24

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今や沈没寸前の自民党には数々の難問が待ち受けています。その難問の第一が自民党総裁選における「勝ち馬への雪崩現象」「派閥談合政治への逆戻り」でした。さて昨日の総裁選挙でこの第一の難関を自民党は切り抜けたのでしょうか。固唾を呑んで見守っていた選挙結果は麻生候補の善戦でした。

特に「派閥談合」で注目された国会議員の票では麻生候補が132票を獲得しました。麻生派は16人であり、公然と麻生支持を打ち出していたのは麻生派を含め45人でしたから、かなり多くの議員が覆面で親分の決定した方針に反旗をひるがえしたことになります。毎日新聞の報道では、旧田中派の流れをくむ津島派と山崎派、それに亀井静香の築いた伊吹派からかなり麻生候補に票が流れたようです。

それに党員による投票を今回はしないと決定したにもかかわらず、多くの地方で党員の声を聞く予備選挙を行いました。民主党ではここ直近の四回の党首を決める選挙で一度も党員による予備選挙は行っていません。それから比較すると、小泉・安部政権の間に、自民党も結構「開かれた政党」になったなという感じです。

今や民主党こそ「派閥談合」というか、社民・共産党にまで広げた「政策無き野合」をしています。この辺を私たちはしっかりと見極めないといけません。

今回の自民党総裁選挙では、「派閥の鉄の結束」が崩れたことがわかり、いささかホッとしています。別に派閥が悪いと言っているわけではありませんが、「数の論理」でしかも「自分の派閥の都合」でものごとを決めてきた従来の自民党の姿勢が悪いと言っているのです。その結果利権が生まれ、利益誘導政治の温床になったのが派閥の弊害であったと言っているのです。

派閥といえば民主党の方が顕著です。民主党では派閥と言わず、旧社民党、旧民社党、旧自民党に「働かない組合」自治労に日教組と多士済々ですが、あまり問題になっていないのは政権与党でないので、直接利権にありついていないからです。このような右から左まで豊富な派閥が利権に結びついたら恐ろしいことになります。

さて沈没寸前の自民党は、今やトーナメント戦を戦っているようなものです。一つでも試合を落とせば、そこで終わりの瀬戸際に立たされています。初戦はなんとか突破しましたが、今日、明日と二回戦が待ち受けています。それは人事です。ここではっきりと「論功行賞人事」を排除し、派閥の意向にとらわれない人事をしなければなりません。すぐに二回戦の結果は判明します。さあ福田さんはどのような結果を出すでしょうか。

 自民党総裁選 息をひそめるマスコミと民主党と藤原雄一郎  9/21

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自民党の総裁選に福田、麻生両氏が立候補したいきさつを、私は「悪い夢を見ているような自民党総裁選」と書きました。それが連日の福田、麻生両氏の笑顔の電波ジャックで様相は一変しています。安倍総理の突然の辞任表明が、もう遠い昔のような気がします。あれほど「派閥談合、古い自民への先祖帰り」と騒がれたのに、このような論調がすっかり影をひそめています。

マスコミは民主党と同じく、安部退陣に成功した余勢を駆って、さらに自民を叩いて、解散総選挙に持ち込むもくろみを持っていました。しかし現在のところ、全国に広がる福田人気に息をひそめ、じっと様子を見極めようとしています。マスコミの寄生虫であるコメンターターなどは「これほど簡単に変化する民意は恐ろしい」とつぶやいています。この表現は「自分たちの目算が外れた」ことを嘆いているのです。

この目算はずれは私も同様です。ことの成り行きにただただ驚いています。要するに何事にも慎重で「石橋を叩いて渡る」無愛想で皮肉屋の福田さんが今回は電光石火動いて、まるで人が変わったような温厚で、安定感のある姿で連日テレビに登場し、世の中の雰囲気をガラリと変えました。

抽象的な甘い言葉に加えて国民の心の中にある「小泉改革の継承者」のイメージまで勝ち得てしまったのです。まるで参院選の民主党のようです。しかしその具体的内容はさっぱりわかりません。さらに麻生さんは言いたい放題でありながらも、福田さんと仲良く、和気藹々の雰囲気をかもしだし、福田さんも「麻生さんには私のないものがおありだ。本当は二人が組めば良いのだが」などと言うことでより好感度を高めています。

何度も同じことを言いますが、総理総裁に選ばれてからが問題です。安部さんのように論功行賞人事、なかんずく山崎さんを重用したとたん夢は覚め、マスコミは一斉に牙をむきだして「派閥均衡、古い自民への先祖帰り」と一大キャンペーンを再開することでしょう。私もそうです。この点はいつも猛烈な批判をするマスコミと奇妙にも同じです。

福田さんが古賀、山崎派の優遇をやめ、今回は必要最小限の人事の変更で押し切れば、私はあらためて福田さんを見直します。その時は本当に小沢民主党のピンチです。インド洋の給油についても、国民の反対をよりどころとしている小沢さんが、オセロゲームのように、次々と賛成が反対を上回る事態にどのように対処できるのでしょうか。そこで焦って無理を通すと、民主党への順風が今回の自民党総裁選と相まって、一挙に逆風に変わります。

それほど、選挙後の人事は大切であることを福田さんは心に銘記して欲しいと思います。そして私たち国民に「派閥談合・古い自民への先祖帰りがない」ことを人事で明確に示して欲しいと思います。それが実現すると、安倍総理の辞任が大きな局面打開になるのですが。

 自民党総裁選 人が変わった福田候補?  9/18 前回

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日曜日は各番組に福田、麻生両氏はひっぱりだこでした。時間もないので、田原聡一郎のサンデープロジェクトと夕方の女性キャスターの番組の二つを見ました。そこで「アレッ」と思ったのは福田元官房長官の語り口です。福田さんと言えば「無愛想で皮肉たっぷりの人」と私の頭には刷り込まれていました。それが今回は人が変わったように愛想も良く、丁寧に話すのです。そういえばこれほど長時間福田さんがテレビに出た記憶がありませんから、本来は今回のような性格なのに、無愛想で皮肉な場面だけテレビが報道していたとしたら恐ろしい情報操作ですね。

田原氏が例の皮肉たっぷりの口調で「福田さんはこの番組初登場です。この番組が嫌いなんですよね」との先制パンチにニッコリ笑って「いやいや田原さんにはかないませんので、恐れていたのです」と見事なカウンターパンチです。そして田原氏の「レベルの低い居丈だかな質問」に対して、麻生さんが「こんな挑発に乗ってはいけませんよ」と福田さんに語りかけ、二人が和気藹々と田原氏のくりだすパンチを空回りさせてとても痛快でした。

また夕方の女性キャスターの番組では「舛添さんは良くやっていると思いますが総裁になったら留任させますか」という実に馬鹿げた質問に対しても難なくいなしていました。また「北朝鮮へは対話と圧力のいずれですか」という質問には麻生さんが「あのねえ〜交渉ごとはデジタル(ゼロかイチ)ではないのですよ。対話か圧力か二者択一できるものではないでしょう」と応えると女性キャスターは二の句がつげませんでした。予定した質問は底があさく、とても議論にならないお粗末なつっこみぶりに、見ている私は苦笑しました。

お二人とも和気藹々の雰囲気をかもしだし、福田・麻生対浅学な田原・女性キャスターの対戦では圧倒的に福田・麻生のほうが知識も豊富で、物事を良く理解し、物言いの筋が通っていて、「視聴率至上主義でレベルの低い」マスコミ代表を圧倒していました。とても愉快でした。さすがに政界をたくましく泳ぎ回っているだけに、若い安倍さんよりはしたたかだと思いました。特に福田さんは安定感を感じさせる雰囲気を放っていました。戦後最長の官房長官を務めた理由が理解出来ました。

しかしマスコミの「不勉強で興味本位のつっこみ」のおかげで、政策の具体的内容が伝わってこなかったのは残念でした。特に格差問題では具体的にどうするつもりか?また税金の無駄使いをどのように是正するのかはさっぱりわかりませんでした。でもこの調子でテレビに出続ければ自民党の好感度もアップするのではないでしょうか。現在の所、お二人とも「改革継続」とか「影の部分に気配りを」とか民主党まがいの甘い言葉をささやいています。そして古い自民党には戻らないとのアピールもしています。

そのような中で福田さんの「自立と共生」は私が商工会議所副会頭時代にかかげていたスローガンだけに、大いに共感しました。民主党は『民主党の「自立と共生」の看板を福田さんがお使いになって』と皮肉っていますが、それなら民主党はどうしてそれを完全否定するような補助金によるバラマキをするのでしょうか。

「自立と共生」はバラマキや補助金とはもっとも遠いところにある理念です。政府や補助金に頼らず、自助努力で自立し、小さくてもキラリと光るもの同士が連帯して、地方から世界へと躍進し、格差問題を解消するのが「自立と共生」です。是非実現させて欲しいものです。

しかしこれからが問題です。選挙で麻生候補がどの程度の票を獲得するか。そして新総理がどのような人事をするか、また国会で大きな争点となることがらを、どのように処理するかなど注意深く見守りたいと思います。

 悪い夢を見ているような 自民党総裁選挙  9/16

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安倍総理の唐突な辞任を受けて、後継総裁レースが始まりました。しかしその展開は古い自民党へとタイムスリップしたような、とてつもなく悪い夢を見ているような気がします。

有力な後継者として「麻生幹事長でほぼ決まり」と多くの評論家がコメントを述べて、一夜あければ、福田氏が形勢を逆転し、総裁選の開始前にすでに総裁に決定の様相をしめしています。賞味期限の切れた自民党で「今のうちに大臣になりたい亡者」がうようよいるのか「勝ち馬に乗る」心理であれよあれよという間に福田氏になびいてしまいました。

丁度一年前の安部総裁誕生の時と酷似しています。ただ一つだけ大きな違いがあります。それは一年前は「派閥横断(脱派閥)での安部支持」が大きな広がりを見せました。その結果「論功行賞、お友達」内閣の誕生となったわけです。しかし今回は違います。いち早く「派閥の親分」と話し合いを繰り返し、あっという間に福田支持をかためてしまいました。

昔の派閥談合政治が見事に、しかも華麗に蘇ったのです。ここに小泉−安部と続いた「派閥無視による派閥解体」は音をたてて崩れました。今回は派閥の親分との約束ですから、「挙党一致」の美名のもとに、派閥の親分の意向を十分に取り入れた人事をするしか選択肢はありません。おそらくは各派閥での「滞貨一掃」人事が今後おこなわれることでしょう。

また今回「福田かつぎだし」の先頭を切ったのが、古賀・山崎という既得権益のかたまりのような人々であったのも絶望を感じます。このような北朝鮮融和派の台頭はまさに「北朝鮮で日本を裏切った」アメリカと示し合わせたような、まるでアメリカの差し金ではないかとさえ思われるほどの見事な展開です。これで北朝鮮に莫大な税金をつぎ込むことになるのでしょう。

また税金のムダ使いの源泉である公務員改革も大きく後退しました。よくもまあ、安部さんがゴウゴウたる非難のもとに、強引に改革法案を通したものだと思いますが、このような安部改革路線も次々と骨抜きになることでしょう。今頃、官僚は大喜びで祝杯をあげていることだと思います。

さて国民がどのような判断をするか?今こそ民主党の若き改革派が立ち上がり、小沢一派を追放し、真に国民の負託に耐える党に衣替えして欲しいものです。日本の将来は真っ暗ですが、「このような悪夢は悪夢であって現実ではない」展開となって欲しいものです。また誤解のないように申し添えますが、麻生幹事長が良いといっているわけではありません。今回の候補者には小泉−安部改革の継承者はいないということです。

 突然の安倍退陣表明  9/14

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安部総理の唐突とも思える突然の退陣表明に、日本国中が驚いたと思います。なぜこのような突然の退陣表明となったのか、真相は誰もわかりません。もちろん私には全くもってわかりません。一部のマスコミの寄生虫どもが、まことしやかに、しかも得意顔にきわめてレベルの低い「週刊誌ネタこそが退陣の真相である」などと騒いでいます。「恥を知れ」と言いたいです。一国の総理には私達の計り知れない重圧があったものと思われます。その総理の尊厳を少しは尊重してあげて貰えないものでしょうか。

安部総理のこのような無責任な辞任のしかたは、「彼の今後の政治生命を自らが断ち切った自爆行為」であることを本人は誰よりも良く認識しているはずです。無責任な職場放棄の罰はすでに十二分に受けています。ここは静かに、そして余計な詮索はやめるのが「武士のなさけ」というものです。いいですか。マスコミさんよ!どこかの国のように「死者にも徹底的にむち打つ」民族とことなり、私達は「死者には罪はなく、むち打たない」という文化を持っているではありませんか。安倍さんは政治的にもうすでに死者になってしまったのです。

さて問題はこれからです。せっかく小泉さんが苦労しておし進めてきた改革路線が頓挫することは明白だと思います。これで福田、古賀、山崎、加藤などの面々が自民党の実権を握れば、古い自民党の典型である田中角栄の思想を継承する民主党の小沢代表と相まって、日本は古い自民党のバラマキ政策へと大きく舵をきることになります。せっかく小泉さんが苦労してほぼ壊滅させかけた自民党の派閥政治が華々しく復活し、しかも格差是正の美名のもとに日本を奈落の底に突き落とすかと思うと、とても憂鬱です。

「とっくに賞味期限の切れた自民党はこの際破滅して政権交代」と大部分の国民は思うことでしょう。しかし民主党に政権が移行すると、さらに日本は悪くなります。要するに民主党内部の自民党的「バラマキ至上主義の悪い経営者」に民主党内部の旧社会党系列である日教組や「働かない労働組合 自治労」が合体して、まさに日本全体が社会保険庁のようになると私は予測しています。それを打破するには、岡田、前原氏など、本当に政策をまじめに検討し、実行したいという意欲にあふれた人々が民主党の主導権を握らなければなりません。

安部さんの辞任で、民主党の前原氏に自民党の安倍さんという意欲に燃えた若い世代が見事に憤死してしまいました。経験不足から来る、危機管理能力の欠落がその共通の原因でした。国と地方の借金が1000兆円をこえ、相変わらず税金を無駄使いするお役人が息をふきかえす一方で医療、年金、介護などの福祉はドンドン悪くなるばかりです。小沢代表のように口先で実現できない甘いことを言うのではなく、「消費税増税で年金を確保する」という政策をひっさげて選挙を戦って破れた岡田民主党元代表に「国民に痛みを強いる」と公言し選挙に勝った小泉さん。この二人が今となっては輝いて見えます。

これからの日本はますます混迷の度を増してゆくことでしょう。民主党の小沢さん!このような国難に遭遇している現在、「政策より政局(与党を倒すためには主義主張をかなぐり捨てて、共産党とでも手を組む)」の考え方から、国益を考える民主党へと脱皮して貰えませんか。

 安部さん「職を賭して取り組む」って?  9/12

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前回の藤原通信で「テロ対策特別措置法(海上自衛隊の給油支援からの撤収)」と書くべきところを、誤って「イラク復興支援特別措置法廃止法案(航空自衛隊の撤収)」と書いてしまいました。お詫びとともに訂正させていただきます。

さて安倍総理は唐突に「(海上自衛隊の給油支援が)国際公約となった以上、職を賭して取り組む」「(継続できなければ)職責にしがみつくことはない」 と言い出しました。なぜ「このタイミングでこのようなことを」といぶかしく思うのは私だけではないと思います。

安倍総理の発言は勝算もなく情緒的に発言したのか、あるいは周到で綿密な作戦に裏付けされた発言なのかわかりません。しかし、今までの安部さんを見ていると、とても周到で綿密な作戦があるとも思えません。しかしこの「一か八か」の破れかぶれの発言が、意外な反応を呼んでいます。

それは野党が一斉に怒りだしたことです。特に民主党の参院議員会長は「安部さんは自分は悪くない。この法案をつぶしたのは民主党だと印象つける卑怯なやりかただ」と激怒しています。本来なら「そうかとうとう安部さんも退陣か」と万歳三唱すべきなのに、この反応はどうしたことかと不思議に思いました。

安部さんの不用意な発言(私はそう思います)で退路を断たれたのは安部さんだけではありません。民主党もこれで徹底抗戦しなければならなくなりました。また「けがの功名」で今までたいして関心を引かなかった「海上自衛隊の給油支援」が一躍国民の頭に思い浮かぶことになりました。

もともと小沢さんの絶対反対には無理があります。ここは与党・野党が必死になって「海上自衛隊の給油支援が有害なのか、国際貢献として役にたっているのか」の国民に対する説得合戦になります。もともと評判の悪い安部自民は、あまり失うものがありません。負ければ言葉通り今度こそ退陣すれば良いのです。一方風に乗る民主党は「なんだかおかしな理屈で反対しているな」と思われると、政権担当能力を疑われ、一気に順風は逆風に変わります。ましてや安倍総理が党首会談を要求しているのに逃げ回っていては信用失墜です。

もともと民主党には根強い「海上自衛隊の給油支援」賛成の人々がいます。一件無謀な暴走と見られた「破れかぶれ」の安倍総理が投じた一石が民主党に思わぬカウンターパンチを与えたのかも知れません。そう解釈すると民主党の怒りも理解できます。人間は予想外の事態を前にすると、思わずポロリと本音が出る物です。

これで「海上自衛隊の給油支援」は国民の審判をあおぐことになりました。面白い展開です。

 さあ国会始まる  9/10

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月曜日から臨時国会が始まります。民主党の小沢一郎代表は臨時国会について「政策をもって安倍内閣を圧倒する。われわれの主張を過半数で可決し、自公政権に『さあどうするんだ』と突き付ける」などと、法案攻勢を仕掛けることを再三表明しています。まさに私たち国民が大きく期待するところです。この臨時国会で民主党が安倍政権打倒のみをターゲットとし、国益を無視するのか、あるいは本当に真剣に政権担当にむけて、国益を重視するのかとても興味のあるところです。

民主党が法案提出を検討している項目の中には次のようなものがあります。
●年金流用禁止法案(年金保険料の年金支出以外を禁止)
●政治資金規正法改正案(全政治団体の人件費を除く全支出に領収書添付義務付け)
この二つはすでに提出を決定していますが、良い法案だと思います。是非自民党を揺さぶって欲しいものです。

×郵政民営化凍結法案(10月1日からの民営化延期)
これは全くいただけません。前回の郵政選挙における「与党圧勝の民意」を無視する法案で、こんなものをまた提出するようでは国民はあざ笑います。参院選自民大敗北で「安部総理の民意無視」を連呼したのは一体何だったのでしょうか。しかも民営化は10月1日に発足なのですよ。狂っているとしか思えません。

★イラク復興支援特別措置法廃止法案(航空自衛隊の撤収)
これは今国会のハイライトです。安部総理はAPECの会議で国際公約だと宣言しました。安倍さんにも困ったものです。総理の言葉の重みを全く理解していません。この法案がうまく行かず、自衛隊が給油支援から撤退することになれば、今度こそ責任を問われ、居座ることが出来なくなります。特段の戦略もなく、どうして軽々にこのような重大発言をするのでしょうか。民主党にとっては「飛んで火に入る安部総理」です。安倍さんの不用意な発言にはもうウンザリです。せっかくこの法案で民主党の内部分裂を期待したのが台無しです。

×農業関連基本法案(販売農家への戸別所得補償制度への道筋を盛り込む)
「百害あって一利なし」せっかく立ち上がりかけている農業に水をぶっかけ、民主党支持母体の自治労と同じく「努力しない農家(努力すると補助金が少なくなる)」の拡大再生産を推進し、日本の農業の国際競争力を著しく阻害します。そしてこの補填金は私たちの血税の増税に跳ね返ってきます。

さてこのような重要法案がどのような展開になるのでしょうか?イラク復興支援特別措置法に対する安部総理の無能な対応を見ていると、マスコミが待ちこがれている安倍政権打倒が案外早く実現するかもわかりません。安倍さん、大切な時に勝手に暴走しないでよ!!

 架空計上、水増し請求 日本列島に横行する不正  9/7

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政治資金にかかわるスキャンダルが毎日マスコミをにぎわしています。しかし政治家にかかわらず、日本全国で架空計上、水増し請求、ごまかしなどが横行しています。経営不振に陥ったグッドウイル・グループのコムスンはその典型例です。またコムスンから事業を引き継ぐ大手もコムスンと同じ不祥事で問題になったこともありました。介護業界の体質ではないかとさえ思えます。

また補助金にかかわる学校関係の学生の水増しなどもよく、マスコミに登場します。補助金は政治と業者の癒着の根元でもあります。特に有名なのは医者の水増し請求で、現実に私自身も経験しています。実際に窓口で支払った金額と、後ほど知らせてくる健康保険組合のデータを照合すればすぐ判明することですが、かかりつけの医者でもあり、公(おおやけ)にはしにくく、ほとんどの人は知らない顔をしています。

このような不正はミートホープ社に見るごとく、民間でも横行しています。しかし民間の場合、私たちの負担が直接増加するわけではありません。

一体何が言いたいのか?そろそろ本論に入りましょう。医療、介護などの福祉関係の費用が毎年うなぎ登りで増加しています。また国家財政は破綻状況にあります。私たちの出費である、健康保険、介護保険、税金などが「無い袖はふれぬ」とばかり安易に増加させる政府に物申したいのです。

お役人の世界は「親方日の丸」で税金のムダ使いだけでなく、このような不正の取り締まりについても厳しくありません。なぜなら、いくら赤字になっても自分の懐は痛まないからです。腐りきった役所、社会保険庁における年金横領対応の手ぬるさが明るみに出て、あまりのことに国民の怒りが吹き出したことからも明白です。「事なかれ主義」が蔓延しているのがお役人の世界です。

また皆さんあまりご承知ではありませんが、少子高齢化時代に突入し、学生数が補助金を受ける定員に満たないからと、留学生獲得に躍起になって補助金獲得を継続しようとしている学校もあります。今後は学校数を人口に見合って減少させるべきなのに、補助金の存在は時代に逆行しています。

この際、不正の温床である補助金の大幅カット、介護業界への監視強化と適正な価格の設定、そして何よりも医療費の見直しが必要です。医療費に関しては水増し請求に至らなくとも、老人医療を中心に、不要な治療や検査で医療費を食いつぶしています。また現行の実費精算主義では下手くそな医者ほど治療期間が長引き、儲かる仕組みになっています。

私の知人でも医療ミス(とおもわれる)で入院が長引き、医療費が増大していますが、医者はガンとして医療ミスを認めません。また延命治療を断ると、入院拒否をする病院もあります。このような不正や不正に至らないまでも灰色の部分にメスを入れれば費用削減の余地は大きなものがあります。安易に私たちの負担を増加させないようにしなければなりません。

 またも農水相辞任 落ち着いて政策論争して欲しい  9/5

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あれほど注意したはずの「大臣の身体検査」にもかかわらず、農水相が辞任に追い込まれました。今回の事件は政治家としての見識を疑いますが、もうウンザリです。安倍政権打倒と朝青龍バッシングを最大の視聴率かせぎとするマスコミは、大喜びで再び安部政権打倒へと走っています。

しかし待てよと言いたいのです。物事には優先順位があります。「政治とカネ」の問題はもう十分に国民の認識するところとなりました。少し前なら農水相は辞任していません。大きな進歩です。

それより国民にとって大切な政策は一体どこへ行ったのでしょうか。参院で政府与党が過半数を割り、ひっとすれば日本の政治が変わる大きなターニング・ポイントになるかもわからないのです。小沢代表は国益よりも安倍政権打倒の政局に集中しているようにも思えます。

小沢代表の口癖は「やりたいことは政権を獲得してから」です。彼が今後どのようにしようと思っているのか、マスコミもこの点を追求すべき時です。また自民・民主とも昔の自民党のようなバラマキに先祖帰りしようとしています。まだ知られていないこのような点を浮き彫りにさせるのもマスコミの重要な役割ではありませんか。

今回の改造人事の目玉の一つである増田総務相は知事時代に公共事業に依存する体質の問題をいやというほど経験して、卓越した見解を持っています。しかし彼の目の前には既得権益にまみれた政治家や許認可死守の官僚の絶望的に高い壁がそびえ立っています。見識のあるマスコミなら、増田総務相の味方になって、「真の地方格差是正はどのような姿であるべきなのか」を追求するべきではありませんか。

また自民党も民主党が本当に政権担当能力があるか、参院の政策論争で浮き彫りにするために、挙党一致で対応すべきではないのでしょうか。加藤紘一のように「総理が居座っていたのでは・・・」とか農水相の派閥の親分である山崎拓は派閥の長としての責任は棚にあげ「任命責任は総理にある」などとうそぶいていて良いのでしょうか。

幸い党の要(カナメ)である幹事長と政府の要である官房長官はうまく連携し政府・与党をリードしています。マスコミは安倍政権打倒や朝青龍バッシングなど視聴率本意の低次元の話題ばかり追いかけないで、国益にそった、報道機関らしい、実のある報道をなぜ出来ないのでしょうか。日本が今、大きな歴史の変換点にあるというのに、悲しいことです。

 これがお役人根性か 厚労省九州厚生局長の神経  9/3

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厚労省九州厚生局の松嶋賢前局長が前社会福祉法人理事長から中古高級車や金品を受け取っていたことについて、「親戚の間だから何ら問題がない」と弁明しているその態度に唖然としました。一体このお役人はどのような精神構造になっているのか、にわかには信じられない思いでした。

私の経験でも、役員になる時、親族関係の会社が我が社の取引関係にある場合は申告させられます。また親族でなくとも取引関係にある会社に出資していたなら、その出資を引き上げるのが慣例となっています。そこには役員ともなれば、「役員と親しい会社ほど、距離を置く」ことが当然のこととして定着しています。(最近の新興企業ではこのような倫理観を喪失している経営者もいますが)

私はこれが社会の常識だと思っていました。「李下に冠を正さず」の諺のとおりです。それがどうでしょう。直接の許認可権限を持ち、血税から補助金を出す権限のあるお役人が、その対象である組織の幹部から金品を長年にわたり受領し、しかも「親戚関係だからなぜ悪い」と開き直るのがお役人の常識なのでしょうか。

もっと正確に言えば「前局長は社会福祉法人の認可や補助金の交付を統括する立場にあり、前理事長は国から33億円以上の補助金を受け、老人ホームや障害者施設を手広く経営している。」関係ですから「親戚関係だからなぜ悪い」という言い訳は、全く倫理観のカケラもない非常識きわまる発言です。

またこのお役人は「金品を与えてくれた前社会福祉法人理事長はとてつもないお金持ちで、この程度の金額はたいしたことではない(すなわちはした金)」とも言っています。もしこの前理事長が国民の血税を使う福祉法人から巨額の利益をあげていたとするなら、これも大問題です。またこのお役人は現時点では退職しているとのことですが、もし天下っていたならば即時解雇すべきです。

この二点について厚労大臣は速やかにその真相をあきらかにすべきではないのでしょうか。それにしても不祥事続きの厚労省は何という腐敗した役所なんでしょう。桝添大臣!政治生命を賭けてしっかり頼みますよ。

ビジネス応援団藤原通信>藤原通信2007年9月号