関西経営コンサルタントの雄 藤原雄一郎の経営最前線シリーズ 日本型経営の研修に最適 大阪藤原雄一郎の時事通信 2007年5月号 |
松岡大臣自殺 人の命を政争の具にするな 5/30藤原雄一郎 政治と経済を語る メルマガ申し込み松岡大臣が自殺した事件は各方面に大きな衝撃を与えました。自殺まで思いつめているなら、大臣辞任とか議員辞職とか色々方法があったのにと残念です。命は何物にも変えがたい大切なものです。もっと命を大切にして欲しかったというのが私の正直な気持ちです。 早速津島派からは「安倍総理が辞任させなかった責任は重い」と政争の具にする動きがあります。また参院選を意識して松岡大臣の自殺を好機として安倍総理の任命責任の追及を始めようとする動きが民主党にはあります。とんでもないことです。松岡大臣を自殺にまで追い込んだ「政治と金」の問題をここらで与野党一致で解決に導くべきです。 民主党も角田前参院副議長の朝鮮総連違法献金問題に蓋をしたままです。松岡疑惑に匹敵する重要問題です。与野党が相手の非をみつけ攻撃しあうことは不毛の論議です。民主党も角田問題を自ら究明し、自民党は自民党で松岡疑惑を徹底的に追及し、今後「政治と金」の問題が発生しないように与野党一致団結してことにあたるべきではないのでしょうか。 また松岡大臣の自殺とは別に、年金の5000万件が宙に浮いている事件を参院選を有利にするために民主党は攻撃を強めています。前回も藤原通信で述べたように、このようなでたらめ社会保険庁となった原因のひとつに自治労による業務効率化妨害活動があります。それをほおかむりして一方的に政争の具にするのはいかがなものかと思います。 民主党の菅さんも厚生大臣をしていたではありませんか。相手を攻撃するより、ここは与野党一致でどうしたら解決できるかを考えて対策を打つのが国民のためというものではありませんか。自治労の問題を解決しないと、今後どのように組織を変更しても不祥事は続きます。人員総入れ替えしか改革の方法はないのです。 参院選目当ての政争を繰り返し、選挙が終われば知らぬ顔の懸念が濃厚です。今回の参院選には積極的に投票し、政党不信の白票を堂々と投じようではありませんか。白票が3〜4割にも達すれば政治は大きく変わります。政治不信は白票で明確に意思表示をしましょう。 社会保険庁 どこまで続く泥沼か 5/28藤原雄一郎 政治と経済を語る メルマガ申し込み不祥事ばかり目立つ社会保険庁ですが今回は「だれのものか分からず、宙に浮いたままの公的年金(厚生年金と国民年金)の記録が5095万件もある」ことが発覚しました。およそ人様のお金を扱う機関では考えられないことです。仮に銀行や郵便局がこのような杜撰管理をしていたら世間の非難が集中し、たちまち倒産に追いやられます。 民主党は社会保険庁の解体法案に反対しましたが、その根っこには支援団体である自治労が控えているからと邪推したくなります。民主党の批判の矢面はもっぱら厚労省や社会保険庁の幹部や自民党批判に熱心で、それはそれで評価しますが、社会保険庁がこれほどまでにいいかげんな組織である理由に民主党の支持基盤である「自治労による職場汚染」があります。 ここを改善しないとどのように組織を変更しても体質は変わりません。随分前の産経新聞の社説で「不正の根っこには、労働組合の問題がある。現場の職員たちは「労組がごり押しすれば何でも通る」と仕事をサボってきた。厚生労働省や社保庁本庁はこれを見逃してきた。こうした体質もたださなければならない。」と指摘しています。 社会保険庁の組合は自治労の中でも最も先鋭化した「働かない組合」の典型例です。自治労の実態について日経ビジネスはかなり前に特集を組みました。そのひどい実態の例を思い起こしてください。(出典は日経ビジネスです) ●皆さんご承知のように、職員が興味本位で有名人の年金加入状況を調べて、外部にその情報が漏れることが話題になりました。犯人を見つけようと思ってもパソコン端末を扱うための磁気カードが職員ごとに固定されていないので誰が操作したのかわかりません。 なぜこのような杜撰な情報管理体制になっていたかと言えば、「磁気カードを個人に固定すると個人の働き具合が一目瞭然となり、労働者の管理強化になる」と組合が強硬に反対していたために実施されなかったのだそうです。この組合は公務員組合である自治労の関係機関である「国費評議会」と言い、合理化反対でコンピュータ導入に徹底して反対闘争を繰り広げました。 その理由がふるっています。「コンピュータの導入で組合員の仕事が無くなると困る」「便利になると相談者が押しかけて労働強化になる」というものです。 ●『年金改革「反合理化」の砦』とか『トヨタの効率経営が日本をダメにする』『効率化の波を止めろ』と言った過激な言葉が自治労の理念として踊っています。 ●自治労は公務員組合の枠から飛び出し、低賃金にあえぐ中小企業を精力的に取り込んで激しい賃上げ闘争を展開してます。 「経費節減で自治体の仕事を外部に発注する例が増加している。外注先である「低賃金が武器」の中小企業の賃金を上げて彼らの競争力を削がないと、仕事は取られ、公務員の賃金も下がってしまう」と必死になっているそうです。そこには国民の血税という認識はカケラもありません。 どうですか皆さん。このような自治労の体質で、社会保険庁が変わると思いますか。現在発生している問題はコンピュータの導入に遅れたからに他なりません。これほど重要なことにマスコミは全く言及していません。どのように組織を変えても、自治労の排除なくして組織の改革はありません。民間ではこのような労働組合に社員が愛想をつかし、組合革命が起こったのはもう随分前の話です。民主党の大きな勢力に日教組や自治労が存在することを忘れてはなりません。 緑資源機構談合 地に落ちたお役人のモラル 5/25藤原雄一郎 政治と経済を語る メルマガ申し込み緑資源機構の官製談合で関係者が逮捕されました。国民の血税をここまで無駄使いするお役人のモラルの荒廃には呆れて物が言えません。何がひどいかというと、他の官製談合とは比較にならないほど、おおっぴらに組織として官製談合を進めていたことです。機構側は仕事の配分表を決めて、しゅくしゅくと決められた業者に仕事を発注していました。 しかもその仕事の配分が「天下り人数」によって決定され、しかも発注先の業者がこれまた公益法人で、何も実質的な仕事が出来ず、民間の業者に丸投げにしていたというのです。そしてそのトンネル公益法人は天下りの指定席だというのです。このような公益法人は即刻廃止すべきだと思います。 お役人の重要な天下り先である、緑資源機構の役割は林道整備、森林造成、農用地整備を事業の三本柱となっています。今回摘発された業務以外にも官製談合が日常的に行われていると、誰しも考えます。 また全国に張り巡らされている林道や 農道はこのようなモラルのないお役人が計画していますので、必要度より天下り優先で決定しているのではと疑いたくなります。農水省は、今まで批判の矢面にたってきていませんから、国交省以上に税金無駄使いの温床になっているのではないでしょうか。この分野の出身者に「第二の鈴木宗男」「なんとか還元水」の松岡農水相がいます。とてもうさんくさい省庁です。 せっかく支持率が持ち直した安倍内閣ですが、このまま税金の無駄使いを放置すると、また国民から見放されます。 社会保険庁とならんで緑資源機構の解体的見直し これほどまでに税金をお役人の懐に入れる、天下りの全面禁止 林道、農道の予算の大幅削減 などを真正面にとらえて参院選を戦ってもらいたいものです。自治労に牛耳られている民主党には出来ないことですから。 田中角栄の亡霊 土地開発公社 5/23藤原雄一郎 政治と経済を語る メルマガ申し込みテレビ朝日の番組で土地開発公社の無責任ぶりが語られていました。そこで土地開発公社について調査したところ、随分たくさんの土地開発公社が日本に存在することがわかりました。 まず各都道府県にひとつずつ、12の指定都市にひとつづつ、そして驚くことに市区町村には数限りなく土地開発公社があるのです。例えば北海道には119もの市町村区に土地開発公社があり、それに加え道と政令指定都市の札幌に土地開発公社があります。全国で言えば優に1000を超える土地開発公社があります。 中には土地保有ゼロの土地開発公社さえ存続しています。即刻解散すべきです。その保有状況を示しますと 土地保有 5年塩漬(比率) 10年塩漬(比率) 道府県 1兆5千4百万円 7千2百万(51%) 4千2百万(30%) 政令都市 1兆0千9万円 8千6百万(73%) 5千6百万(51%) 市町村区 3兆3千5百万円 2兆4千万(73%) 1兆5千万(45%) 5年塩漬と10年塩漬の合計は保有金額を上回りますが、総務省の資料には説明がありません。おそらくは5年塩漬の中に10年も入っているのでしょう。それにしても塩漬の多さに呆れます。塩漬は不良資産ということは明白で恐らく購入金額より大幅に値段が下がっていることでしょうが、会計制度が明確でないので、資産の評価損は闇に葬られています。さらに悪いことに生駒市長のように私利私欲で公社を食い物にする事例も出てきました。 これらはいづれも借金でまかなっていますので、不良債権化しています。これら土地開発公社は田中角栄の日本列島改造論で生まれたものです。バブルがはじけ、早急に処理しなければならないものを、お役人の特性で何も手を打たないで、組織だけ存続し、天下りの指定席になっています。まさに角栄の亡霊です。 とても恐ろしいことです。早晩これらの不良債権は顕在化し、第二、第三の夕張が出てくることでしょう。しかしお役人と政治家に危機感は全くありません。土地保有量ゼロが未だに存続していることを見ても、危機感のなさが明確にあらわれています。この調子ではお役人と既得権益ににまみれた政治家に国を食いつぶされてしまいます。困ったことですが、解決策がありません。 第二の夕張は回避できるのか 5/21藤原雄一郎 政治と経済を語る メルマガ申し込み少し前でありますがNHKで夕張市民の悲惨な状況と、改革に取り組む岡山市のことが特集で放映されていました。相も変わらぬ「箱物行政」で破綻した夕張市。市民の苦悩に比較して、破綻をさせた張本人はどこかに消え去り、責任の所在がはっきりしていません。これでは第二、第三の夕張が出てくることは必定です。 その予兆を岡山市の例で見たような気がしました。財政再建を旗印に当選した民間出身の市長が、議会とお役人の厚い壁に阻まれて、初年度はほとんど成果をあげられませんでした。市職員、議会にまるで緊迫感は見られず、財政危機を招いた張本人が一向にその責任を感じていないのです。お役人にも議員にも「費用対効果」の意識が全くなく、お金は税金や借金で無尽蔵にあるとの意識が全く抜けきっていないからです。 その例として大きな金額である都市整備の存廃をめぐって、議員が「都市整備が巨額の借金を作ったわけではないので、従来通りやるべし」と答えています。そして「財政危機をどうするつもりですか」とたたみかけると、「それはどこかでチャンとやってくれるのではないの。ハハハ」とまるで人ごとです。 恐らくその議員の地元民と業界とのしがらみがあるのでしょう。そして市職員も職員です。あくまで「従来方針通り」とかたくなに計画を変えようとしません。財政危機などどこ吹く風です。市長が民間出身で改革の方法も知り、意欲に燃えている岡山市にしてこのありさまです。民間出身でない多くの市長たちであればなおさら財政危機を国に頼ろうとします。夕張の教訓は全く生きていないのです。 議員の既得権益を吹き飛ばしたのが、滋賀県の「新幹線新駅はもったいない」の事例です。このたびの選挙で大敗した自民党県連は「新駅凍結やむなし」と方針転換しました。現在の市町村の財政危機は小渕時代の公共工事大判振る舞いで、国が地方に「借金の大半は国が地方交付税で負担してあげる」との餌に食いついた結果の負の遺産です。 昨今の市町村合併の優遇処置でまたぞろ箱物が大量に作られます。もういいかげんに滋賀県のように「公共事業はもったいない。それより年金・介護・医療にお金を」との大合唱で、既得権益にしがみつく議員を落選させることです。時代の変化をお役人や議員に民意で知らしめなければならないと思います。 第二の夕張は回避出来ないとしみじみと思った次第です。 企業決算 五期連続増収増益 5/19藤原雄一郎 政治と経済を語る メルマガ申し込み企業決算発表があいつぎ、企業の好調さが目立っています。安倍総理のいうように企業が元気でないと政策もうまく回りません。税収の増大も見込まれ、結構な現象だと思います。 景気には循環があり、不況の時代に企業は思い切った過剰設備、過剰人員のリストラを実施しました。不況期の努力に、景気循環の波が重なっての業績向上です。しかも五期連続の増収増益で企業にも余裕が出てきました。そして過去の行き過ぎた分野に修正が入っています。 それはワーキングプアーに代表される非正規社員の激増です。人件費の削減のため正社員を減らし、非正規社員の激増で多くの企業は支えられてきました。ところが大切な仕事まで非正規社員依存となり企業の空洞化が進んでいることに気づき、非正規社員の正規社員への昇格が目立っています。企業は採算が厳しく問われますので試行錯誤のあげく、まっとうな方向に収斂します。 ところがお役人の世界はこうは行きません。相当な強制力が働かないと、税金のムダ使いはやみません。そのようなお役人の世界から補助金や、談合で甘い汁を吸っている企業は、この際、そのくびきを解かねばなりません。 IBMの再建を成し遂げて今は引退しているガースナは再建の第一歩で「着実に利益を稼いでいるドル箱ともいえる政府関係の事業から撤退」しました。その理由は明確です。「政府に頼っていては競争力がつかず、自立出来ない。そしてその風潮が全社に蔓延する」という見解での決断です。ガースナのように「政府は頼りにならない」と一切の官の仕事や補助金から決別するのが自立への第一歩です。 幸い日本経済は現在好況です。この時期を逸しては不況は必ず訪れますから、その時に息の根を止められます。もはや日本政府には失業対策での公共事業拡大は期待出来ません。いまのうちに建設業などは業態を変更し、新しい道に踏み切るべき時です。 国と地方の借金の総額は国民総生産(GDP)の二倍にもなる1000兆円ですし、夕張のように過去の公共事業による景気対策で借金をかさね、破綻寸前の地方自治体は数多くあります。政府や地方自治体は「無い袖は振れない状態」なのです。今後は全く期待できません。早く自立の道をみつけないと、来るべき不況に対応できません。環境も整い、真剣に自立の道をさぐるべき時代が到来しました。 国民投票法成立 5/17藤原雄一郎 政治と経済を語る メルマガ申し込み国民投票法が野党反対の中で成立しました。もともと憲法を改正するための手続法がなく、国民投票法がなければ事実上憲法は永久に変えられないというおかしな状況を戦後60年誰も手をつけなかったのです。政治の怠慢です。 誠に遺憾なのは民主党です。この法案は民主党の主張を大幅に取り入れています。投票権が18歳以上というのも、与党の反対を押し切って民主党の主張をいれたものです。この法案はすでに与党と民主党で長年にわたり討議し、ほぼ同意を得ていました。これを反対するとはおかしなものです。 民主党は「参院選の争点に憲法改正を持ってきた安倍総理が悪い」と奇妙な理論を持ち出しています。憲法改正のような重要な案件を、どうして参院選で国民に訴えてはいけないのでしょうか。民主党も堂々と自分たちの考えを国民に訴えれば良いのです。 民主党内部には旧社会党勢力や、「日の丸、君が代反対」の日教組に「働かない組合」自治労など護憲派が存在し、参院選には彼らの力が必要です。憲法改正論議に真っ向から取り組むと党内の収拾がつかなくなるので、手続法である国民投票法案にまで反対するという、まさに党利党略、国益を考えない振る舞いです。 また参院選では社民党や共産党など護憲派と共闘を組む関係からも、国民投票法に反対せざるを得ないなどまさに本末転倒です。民主党は護憲派に転向したとはっきりと宣言して国民投票法に反対すべきでしょう。改憲を考えるなら昨年末、与党と合意していたのですから、反対する理由がありません。 現在の憲法は自衛隊を持っているかぎり、明らかに憲法に違反しています。何度も申し上げるように、「憲法を改正して自衛隊を軍隊と認める」か、あるいは「憲法を改定せず、自衛隊を廃止する」かのどちらかです。このように単純化して、参院選で大いに自分たちの意見を訴えるべきです。 選挙のあるなしにかかわらず、信念を戦わして、国益を守るのはどちらであるか、明確にすべきではありませんか。民主党ならびにこのような醜態を演じている小沢党首に猛省をうながしたいと思います。とにかく「選挙に勝つためには、信念も、理念も無視して、何でもあり」で戦って、選挙が終われば豹変するような国民を馬鹿にしたことはやめてもらいたいと思います。 村岡裁判の怪 5/14藤原雄一郎 政治と経済を語る メルマガ申し込み1億円ヤミ献金事件で政治資金規正法違反(不記載)の罪に問われ、東京地裁で無罪判決だった元官房長官、村岡兼造被告への東京高裁判決は、逆転有罪の判断を下しました。 裁判の一審判決では時々首をかしげる判決が出ますが、二審で大体常識的な判断にもどります。しかし今回の村岡裁判の逆転判決は裁判制度に大きな不信感を抱かせるものでした。今回の裁判では物証にとぼしく、争点は村岡被告を信じるか元会計責任者を信じるかにかにかっています。 一審は「元会計責任者の証言は不自然、不合理な点があり、到底信用できない」との判断を下しました。ところが、二審は「元会計責任者の供述には極めて高度の信用性が認められ、一審判決は是認できない」とまで言い切っています。裁判官によってこうも判断が違っても良いものでしょうか。物証が乏しい中で、「疑わしきは罰せず」が原則なのではないでしょうか。 今回の判決に限っては、村岡被告の言動から見て、一審判決のほうが正しいような気がするのは私だけでしょうか?それより故橋本元首相や野中、青木氏などのほうが疑わしい気がします。事実今回の判決でも「会計責任者の証言を前提にすれば、幹部会に出席していた被告以外の幹部議員についても起訴することも考えられる」とあります。 これはとりもなおさず、「野中、青木両氏は疑わしい」と裁判官が言っているようなものです。元会計責任者は橋本、野中、青木氏をかばっているようにも思えます。公正であるべき裁判に、政治の圧力がかかっているのではないかと、裁判の正当性に疑いを持たせる一連の行動でした。 政治資金の不透明さは松岡農水相にも、民主党小沢代表にも、角田前参院副議長にもあります。特に角田前参院副議長には違法性の強い朝鮮総連からの献金問題もあります。これらの問題がこのまま闇に葬りさられて良いのでしょうか。党利党略にとらわれず「是は是、非は非」として明快にして欲しいものです。 独立行政法人の民営化、廃止の検討開始 5/11藤原雄一郎 政治と経済を語る メルマガ申し込み支持率が下げ止まった安倍総理に自信がよみがえってきたのでしょうか。公務員の天下り禁止法案にあれほど反対していた参院片山幹事長を黙らせて、実質はともかく表面上は安倍総理が抵抗勢力片山幹事長を押しきったかたちになっています。これで自民党内に巣くう古い自民体質に対して立ち向かう姿勢が見えてきました。 これが支持率下げ止まりの一因だと私は思っています。その余勢をかって、今度は「官業の民間開放を進めるため、現在ある101法人すべてを対象に、民営化や廃止など全面的な組織形態の見直しを要請。年内をメドに整理合理化計画を策定するよう求める」ことを推し進めるように安倍総理の指示がありました。これは官僚の天下り禁止とセットをなす重要な事項です。 小泉政権時代、特殊法人の徹底見直しを指示し、その数は大幅に減少しました。ところがその大半は独立行政法人として特殊法人より、より自由度の高い、役人にとってやりやすい組織に衣替えをしたにすぎませんでした。また役員の数など焼け太りの事実があり、官僚の大勝利でした。 こんどこそは特殊法人の失敗の徹を踏むことなく、真の意味での税金の無駄使いを徹底追求して欲しいと思います。しかし官僚は政治家より一歩も二歩も自己保身の知恵にたけています。また法案を作成するのも官僚です。よほど政治がしっかりしないと特殊法人のような結果になります。 安倍総理がこのような国民の声に応える政策を出してくるのも参院選対策の一環でしょう。これほどまでに私たちは力を持っているのです。参院選には是非投票して、支持政党がなければ白票で民意を示すべきです。政党批判の白票が第一位を占めると、日本の歴史はかわります。私たちの積極的な意思表明は是非とも必要だと思います。 失望したから政治を無視ではなくて、積極的に参画して既成政党に対して白票で強烈なパンチを見舞うことが必要だと思いますが、皆さんはどう思われますか? 自由競争か格差是正か フランス大統領選挙 5/9藤原雄一郎 政治と経済を語る メルマガ申し込みフランス大統領選挙は争点がきわめてはっきりしていました。サルコジ候補は米英流の自由競争で経済を活性化させることを訴え、一方のロワイヤル候補は福祉重視、格差是正を訴えました。結果は僅差で自由競争派のサルコジ候補が勝利しましたが、この問題は世界的な問題であると実感しました。 日本は世界有数の社会主義国家だと言われてきました。すなわち格差が少なく、一時は一億総中流とまで言われました。日本の格差是正は「官僚と政治家が湯水のごとく金を使う失業対策的色彩が強い」ものでした。経済が高度成長から一転して、「経済失速の失われた10年間」で十分な仕事がなくなり、潜在失業状況にありました。 小渕・森政権はまさに気が狂ったように公共事業に国費をつぎ込み、建設業を失業対策として活用したのです。本来政府が行うべき景気対策とは少量のお金をつぎ込み、それを起爆剤として、経済を活性化することが目的です。しかし失業対策にはそのような効果はありません。失業対策費の注入をやめたとたんに死んでしまうのです。 一部のマクロ経済学者は無駄であってもお金をつぎ込むことは良いことだとの理論で政府をバックアップしました。その結果日本の借金はかくれ借金も含めると1000兆円という天文学的数字になりました。将来に大きな禍根を残す格差是正でした。結局失政の尻ぬぐいには増税が待っているのです。 安倍政権は経済の活性化を目指しています。一方民主党の小沢党首は参院選のため後先を考えず、財政的裏付けのないバラマキ政策で、しきりと格差是正を訴えています。格差是正には誰も反対する人はいません。しかしそのために「私たちがお金を出して、職のなくなりそうな人に湯水のごとくお金を与えて支援している」事実を知れば「ちょっと待てよ」と言いたくなります。 自民党も民主党も党利党略を乗り越えて、真に国民のための政治をして欲しいものです。そのような大局を見据える政治家も官僚も皆無な現状には絶望感が走ります。せめて私たち国民がしっかりしなければと思います。 フランスでの新しい挑戦が吉と出るか凶と出るか注意深く見てゆこうと思います。 米国は本当に日本を守るのか? 5/7藤原雄一郎 政治と経済を語る メルマガ申し込み多くの日本人の間には「一旦有事となれば米軍が日本を守る」という神話があります。この連休の間に、日米の防衛、外務大臣同士が話し合いました。そこには明確な日米安全保障の変化の動きがあります。 今回の防衛、外務大臣同士の会合で公表した共同発表文書の表題も、ずばり「同盟の変革」となっています。21世紀も引き続き日米同盟の有効性を確保するには、日本が基地や資金を提供する代わりに米軍が日本の防衛を請け負うという、これまでの「日米安保条約の伝統的な役割」を脱し、米軍と自衛隊のより密接な協力を軸とした同盟の変革が重要だと強調しているのです。 仮に北朝鮮のミサイルがハワイを攻撃したとき、日本のイージス艦が北朝鮮のミサイルを打ち落とす位置に配備されていても、打ち落とすことは出来ないという集団的自衛権の問題。米軍が日本を防衛する前提なのに基地反対の動き。北朝鮮の核攻撃に対して米軍が北朝鮮を叩くはずが、日本には核を配備出来ない「非核三原則」の存在等々問題は山積です。 一体この状況で有事の際に米軍が日本を守ることが現実的に出来るのでしょうか?答えは明らかにノウです。 戦後日本は憲法問題、なかんずく憲法第九条の解釈をめぐって欺瞞に欺瞞を積み重ねて来ました。専門家の学術的見解からは正しいこともあるのでしょうが、一般庶民感情としては自衛隊という立派な軍隊が存在する以上、明らかに憲法違反です。戦後長らく続いた平和ボケから脱皮し、白黒つける時が来たのではないでしょうか。 憲法を改正し、日本が普通の国になるのか、現在の憲法を日本の国是として、自衛隊の廃止に踏み込むのか、真剣に考える必要があると思います。現状のように国の根幹をなす憲法に対する違反が堂々と行われていては、他の分野たとえば経済界の法令遵守などまさに絵に描いた餅でしょう。 深刻な問題はアイマイにして解決を遅らせる、日本人特有の性格も変えなければならないのではありませんか? 高校野球 特待生問題 5/4藤原雄一郎 政治と経済を語る メルマガ申し込み高校野球での特待生問題がプロ野球の裏金問題の時に発覚し、あわてて高野連が調査したところ私立高校の四割が特待生制度を実施していたことが判明しました。私立高校には公立高校と異なり、学生が集まらなければ経営問題に発展します。そこで手っ取り早いのは知名度をあげるために人気のある野球で甲子園に出場することです。そうすると逸材を全国から集めなければなりません。 テレビの視聴率至上主義と同じで、私立高校の宿命ともいえる問題です。これほどまでに多くの球児が特待生として扱われていたのであるならば、いわば公然の秘密です。高野連が知らないはずはありません。高野連は建前ばかりで、問題が発覚すると、その建前を取り繕うことには熱心でも、みずから問題を暴くことはしていないようです。 今回の問題は学生野球憲章13条違反で問題となっていますが、この条文は当然大学にも適用されます。大学には特待生は存在しないのでしょうか?具体的事実を指摘されないとどうやら動かないようですね。 そもそも特待生を禁止すること自体が「なんだか実情にそぐわないな」と思います。プロ野球の裏金問題もその後とりたてて真相究明に努力しているようにも思えません。純粋なアマチュアリズムを振りかざしながら「くさい物には蓋」の精神がかいま見えます。メディアと同じく時代に遅れている野球界にも自浄作用は働かないようです。 もともと一銭の金にもならないことに、このように情熱だけで打ち込む人は希です。ですからプロ野球の裏金や関係者への謝礼問題を深く追求すると、野球界が瓦解するという声も良く聞かれます。それならそれで現実的なシステム再構築をすれば良いのです。守ることの出来ないアマチュアリズムを振りかざして、「裏で発生している様々な問題にはほおかむり」では救いようがありません。 オリンピックもプロ化している現状で、ここでもう一度アマチュアリズムを再考するべき時期にきているのに、理想と現実の大きな乖離を是正しようともしないアマチュア野球界には愛想がつきます。「憲法第九条のようなごまかし」が日本全土を覆い尽くしているのでしょうか?情けないことです。 |