関西経営コンサルタントの雄 藤原雄一郎の経営最前線シリーズ 日本型経営の研修に最適 大阪藤原雄一郎の時事通信 2006年5,6,7月号 |
米国産牛肉輸入再開 7/31米国産牛肉の輸入再開が決定されました。日米関係者の交渉過程を見ていますと「アメリカの傲慢さといいかげんさ」が強く全面に出ていてきわめて不愉快です。日本での狂牛病の発生を契機として日本の検査態勢は全頭検査など大変に厳しいものとなりました。その日本の目から見るとアメリカは検査の少なさはもとより、BSEの原因である飼料の肉骨粉の使用禁止すら行われていない状況です。日本への輸出の場合にかぎり、通常の米国基準より多少厳しくしていますが、日本の基準の足下にもおよびません。 それにもかかわらず「自動車事故にあう確率のほうが牛肉を食べて害を受ける率より高い」とか「一部の車がリコールになったからと言って、全ての車の輸入禁止が許されるものか」など言いたい放題の傲慢さです。さらには対日制裁法案まで提出されるしまつです。まさに北朝鮮ばりの恫喝ではありませんか。 昨年米国産牛肉が輸入再開されたばかりで、危険部位を堂々と混入するという、信じられないずさんなアメリカの品質管理で全面禁輸に追い込まれました。何といういいかげんさでしょうか。それにもかかわらず上に述べたように強弁するアメリカの姿勢には開いた口がふさがりません。アメリカとはこのような国だということを私たちは肝に銘じなければなりません。 アメリカとはイラク問題での日本のように、アメリカべったりの間はニコニコ顔ですが、一旦アメリカの意向にそわない態度を取ると、それが正しいか正しくないかはそっちのけで牙をむいて襲いかかってくる国なのです。この点を私たちは十分に認識しなければなりません。 話が横道にそれましたが、着々と日本の市場を開拓しているのがオーストラリアです。全ての食肉がどの牛のものかがわかる品質システムを確立し、安心して消費者が購入できるように努力しました。「顧客無視のアメリカと顧客重視のオーストラリア」この両者に判定を下すのは私たち日本の消費者です。 無理矢理アメリカ産牛肉の輸入再開にこぎつけても、日本の消費者がその安全性を納得しなければ、日本市場では売れません。日本の消費者がどのような反応を見せるか興味深いものがあります。私は絶対に米国産牛肉は買わないつもりです。 トヨタがおかしい 7/28トヨタ式生産システムは今や世の中を席捲しています。猫も杓子もトヨタに学べで、トヨタ出身者は引く手あまたです。ところがそのトヨタに品質問題が発生しています。7月11日に「欠陥車を放置し人身事故をを起こした」としてトヨタの元品質保証部長など3名が書類送検されました。まさに世の中を震撼させた三菱自動車のリコール隠しと類似のことがらが天下のトヨタに発生しているのです。事実2003年からトヨタのリコール台数は鰻登りに増加し200万台に迫る勢いです。一体トヨタに何がおこっているのでしょうか? そもそもトヨタ方式の根本は「常にカイゼンを考え続ける人作り」にあるのです。トヨタ方式を導入しても一時的には大きな効果を得ることが可能ですが、持続させるのはとても難しいのです。「常にカイゼンを考え続ける人作り」はそう簡単にできるものではありません。2000年からトヨタは相次いで海外拠点を拡大し、事業規模が急増しています。 当然のことながら、トヨタ方式の強い遺伝子を持った社員の数もそれだけ増えなければなりませんが現実には業務拡大に見合った人員増は見られません。トヨタの場合、「常にカイゼンを考え続ける人作り」と言う、トヨタ方式の強い遺伝子をもった優秀な社員が必要です。ですから単純に人員を増加するだけではダメなのです。 その点はトヨタの経営陣も察していたようで「我が社は兵站が伸びきっている」との発言が聞かれました。現有人員で増加する仕事をはかさなければなりません。残業も増加し、精神力の限界まで来ると極端に業務効率が落ちることを私はいやというほど経験しました。 困難に打ち勝ち、絶えず挑戦することは大切ですが、「出来る挑戦」か「無謀な挑戦」かを見極めることはとても難しいことです。どうやらトヨタは能力をこえる事業拡大の迷路に迷い込んだようです。三菱自動車に見るように一旦失った信頼をとりもどすのは容易なことではありません。まして品質は日本車の生命線です。 カイゼンの本家トヨタがこの苦難をどのようにして挽回するのか、興味深くウオッチしてゆきたいと思います。そして新しいトヨタ方式を私たちに示してくれることを強く期待しています。頑張れトヨタ! 福田氏 自民総裁選不出馬 7/26福田康夫・元官房長官が自民党総裁選不出馬を表明しました。福田氏の出馬によって、「靖国参拝問題が総裁選の争点となり、国論が二分されている印象を内外に与えるのは国益上、好ましくない」というのがその大きな原因だと言ってます。素晴らしい決断だと思います。自民党総裁選をめぐり、なにやらおかしな動きが水面下であるように思えてなりません。まず大新聞が安倍氏の勝利を何とか阻止したいとの意図が見えます。昭和天皇の靖国問題に関するメモも「経済専門の日経が、なぜこの時期に?」との疑念が耐えません。 朝日新聞などは社説で「これでポスト小泉レースは、安倍晋三官房長官の優位がさらにくっきりしてきた。小泉路線とは違うアジア外交のあり方を主張してきた福田氏が争えば、日本の針路にかかわる本格的な政策論争になりえたのに残念だ。」と靖国問題の争点化を福田氏が避けたことに苦言を呈しています。 また中国、北朝鮮は巧みな工作により、日本社会を揺さぶっています。北朝鮮の工作員が日本に多数存在することは誰しも知るところですが、中国もまた政界に深く潜り込む工作をしていると言います。政界には利権をめぐり、中国・北朝鮮に影響されている政治家の存在についての噂も絶えません。日本のあらゆるところで中国、北朝鮮による情報操作が行われていると考えて差し支えないと思います。 これは国際的に見てよくあることですが平和ボケ日本人はあまりこのようなことに慣れていません。それだけに効果も大きいと考えねばなりません。そして彼らが絶好の武器としているのが「靖国問題で安倍優位に揺さぶりをかける」ことです。このあたりを賢明な福田氏は察して総裁選を降りたとすれば、まさに国益にかなうことだと思います。 福田氏をかつぎあげたい山崎、加藤両氏を始め、古賀誠など反小泉の不満分子の切歯扼腕が聞こえてきそうです。安易な中国迎合は両国にとって良いことではありません。お互いの主張を堂々と戦わせることのほうが長期的に見てよりよい関係になると思います。大新聞といえども私たちは「眉につば」をつける気持ちで疑うことが必要と思います。 福田氏不出馬で安倍優位は動かなくなったとの声が聞かれますが、中国・北朝鮮をはじめとして、彼らに汚染されている日本の陣営はそれほど甘いものではありません。総裁選まで時間は十分あります、これからは何が起こってもおかしくない、熾烈な権力闘争が展開されることでしょう。 靖国問題 昭和天皇のご意向 7/24突然昭和天皇のご発言メモなるものが日経新聞にスクープされました。「A級戦犯合祀」に不快感を示されて、靖国参拝をやめられたというものです。これでまた靖国問題が大きく取り上げらることになりました。私自身は日本の第二次世界大戦に対する総括が明確でないのが問題だと思っています。何よりもA級戦犯の誤った指導により、多くの日本国民の人命を奪い、日本国民を塗炭の苦しみに追い込んだ責任があると思っています。これは東条英機も明確に認めています。まずこの点を政府は明確にすることです。(現在の官僚をはじめとして誰も責任を取らない無責任体制は日本の宿痾です) 次に国際的にどう総括するかということです。過去、多くの植民地を支配した英国をはじめとする欧州の国々は戦勝者であったためにその罪を認めたことはありません。従って日本の植民地支配が欧米の植民地支配とどう違うのか明確にする必要があります。 しかし敗者である日本は村山談話で「わが国は、遠くない過去の一時期、国策を誤り、戦争への道を歩んで国民を存亡の危機に陥れ、植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えました。私は、未来に誤ち無からしめんとするが故に、疑うべくもないこの歴史の事実を謙虚に受け止め、ここにあらためて痛切な反省の意を表し、心からのお詫びの気持ちを表明いたします。」と総括しています。 これが日本政府の公式立場とすればA級戦犯がその責任を負うのは明確です。国内ではA級戦犯は復権していますが、対外的にはA級戦犯を復権させては村山談話が嘘になります。昭和天皇と同じく「A級戦犯が合祀されているかぎり、首相も参拝しない」というのが分かりやすいのではないかと思います。 それはそれとして、自民党総裁選が近づいている折から、この問題を政争の具にする動きがありますが、このようなことは国益を損ないます。本当に不思議なことですが、靖国参拝反対の人々は小泉政権下で冷や飯を喰った反小泉勢力です。その筆頭が古賀誠ではないでしょうか。古賀誠は遺族会会長でバリバリの靖国参拝派でした。その彼がA級戦犯分詞を言い出しています。 まさに権力闘争の武器として靖国問題を利用しているとしか思えません。あげくの果てに中国や韓国に内政干渉を許す国賊です。靖国問題を権力闘争の武器にだけはして欲しくないものです。 自衛隊イラク撤収 7/21自衛隊がこのほど無事撤収を完了しました。一人の犠牲者もなく、一発の実弾も発射することなく、無事任務が完了したことに胸をなでおろしたのは私だけではないと思います。小泉首相も強運の持ち主だと思います。しかし国際的に見て、自衛隊はとても奇妙に見えたことでしょう。「日本の軍隊を外国の軍隊が護衛する」とても奇妙な構図です。ですから「本来民間人がおこなうイラク人道支援」を、(表現も奇妙ですが)「軍服を着た民間人」が行っていると説明すれば良いのでしょうか。 「武器を携帯していても自衛隊は民間人と同じ丸腰同然」という奇妙な状況は自衛隊員にとっても不幸です。しかしこの矛盾は無事撤収を完了したことでもう議論に上ることはないでしょう。 北朝鮮から日本の本土にミサイルが飛んできて被害が発生したり、イラクで自衛隊が戦闘に巻き込まれて死者が出るまで「机上の空論」「砂上の楼閣」の現実に直面しようとしないのが平和ボケ日本国民なのです。 北朝鮮の今回の騒動で日本は一挙に右傾化しつつあります。ここらで憲法第九条と直面し、戦後長い間日本社会に定着した、旧社会党や社民党の主張するように「日本が完全に丸腰になれば、世界の誰も不法に攻撃することはない」という仮説を今こそ真剣に論議する時ではないでしょうか。 この問題を解決せずして、二度と自衛隊をイラク派遣のような理不尽な状況に追い込んではならないと思います。 北朝鮮国連決議 良くやった日本外交 7/19難航した国連安保理決議も全会一致で北朝鮮に対する強いメッセージを送ることができました。そして間髪を入れずG8では小泉首相のリーダシップで北朝鮮に対して非難の声明をくりだし、議長総括では拉致問題を含めることに成功しました。これで北朝鮮問題は関係6カ国から世界レベルへと関心の輪が広がったのです。安保理で日本が主導してここまで持ってきたのは恐らく初めてではないでしょうか。良くやったと思います。個々の詳細について論議すれば色々問題もあるでしょう。しかし今回の目的を明快にすれば些細な問題点をあげつらうのは国益に反します。 「北朝鮮の恫喝には何も与えない」ことが一番大切な目的です。過去北朝鮮は恫喝外交をくりかえし、そのたびに成果を勝ち得てきました。ところが今回の恫喝は「北朝鮮問題を関係6カ国から全世界の問題へと拡大し、北朝鮮が予想だにしなかった中・露を含めた全会一致での決議」まで生み出しました。 日本はマンギョンボン号の寄港禁止をはじめとする制裁をすかさず実行、頼みの韓国は米・肥料支援の延期など、北朝鮮としては初めて恫喝外交で成果を得られなかったのではないでしょうか。これは大きな成果です。恐らく北朝鮮としては「もっと強い恫喝をしなければ効果は無い」とテポドン2号の発射や、もっと恐ろしい恫喝を仕掛けてくることでしょう。 日本にミサイルを打ち込んで来るかもわかりません。このような厳しい事態では、与野党一致して国難に対処しなければなりません。ところが今回の件で小沢民主党の存在感はゼロであるばかりでなく、せっかく中国に行っておきながら何ら有効な働きもせず、政府のやりかたを冷やかしたり、批判ばかりするのにはあきれて物も言えませんでした。テレビで民主党の若手が結構建設的な意見を述べているのと好対照でした。 注:小沢発言「最初の勢いはどこへやら、(政府が求めていた)制裁という(国連憲章)7章の中身を削除せざるを得なくなった」「珍しく日本が先頭に立って(制裁を求める)決議案を提案する事態になったが、強硬論を言う役割をさせられて、裏では米中、米露の談合が行われていた。日本は米中、米露の話し合い、米国の本音について何も聞かされていなかった」 確かに小沢代表や愚かなメディアの言うように「日本はけしかける犬で、結局は米中の意志で物事が決まり、日本は蚊帳の外」の一面もあるでしょう。それなら責任ある立場として一体どうすれば良いのか?批判ばかりしていないで、誰もがうなずく対案を出すべきです。 とにかく「恫喝で得られるものは何も無い」ことを北朝鮮に知らしめて、今後出てくるであろうさらに激しい恫喝に日本国民としてゆらぐことなく毅然と対処するだけの覚悟を持たなければなりません。平和ボケ日本の正念場です。 不毛の福井日銀総裁バッシング 7/17ひさかたぶりに金利を上げる決定を日銀が行いました。同時に村上ファンドで名誉を失墜した福井総裁の辞任をせまる声が絶えません。このような状態で果たして日銀総裁としての信任を維持できるのかと言った論調がワイドショウだけでなく新聞にさえ出ています。私は視聴率至上主義で不当にここまで福井総裁の名誉を傷つけたメディアには大きな怒りを感じます。論点を整理して見ましょう。 日銀総裁は金融情報の最高機密を知っています。ですからファンドや株は就任時に売却するのが一番で、現に前総裁は外部の人でしたから強制的に売却させられています。この点で日銀は身内の福井総裁には甘いと言わざるを得ません。 たとえ就任時にファンドや株を売却しなくとも、総裁任期中はその売買を凍結するか、あるいは総裁の意志の及ばない信託をすれば、保有していても全く問題はありません。要するに就任してから売買しなければ、インサイダー疑惑の入る余地もなく、全く問題はないのです。この点では今年の2月に村上ファンドを解約したのは問題です。そこにインサイダーの要素がなかったかに議論は集中すべきです。 ところが「庶民は百万円の預金で利子が10円なのに福井総裁はぼろ儲け」など「庶民感情から許せない」の大合唱です。説明の下手な福井総裁はここで格好の敵役に仕上げられました。本来は儲けた、儲けないの論議より村上ファンド解約の正当性が論議されるべきなのです。 窮地に陥った福井総裁は「村上ファンド以外には全く問題はない」ことを立証すべく資産の公開に踏み切りました。すなわち就任してからは「株やファンドの売買はしていない」ことを立証しようとした訳です。奥さんの資産まで公開しました。その内容に問題なかったから潔癖が証明されたはずです。本来はここで一件落着なのです。 ところが村上ファンド以外は問題はなかったと報道したメディアは一社もありませんでした。そんなことをすれば視聴率がかせげません。そこでメディアはこぞって、「奥さんが阪神電鉄の株を持っていた」とか「3億円もの資産を持っているとは、庶民感覚のわからない人」などと、この問題の本質とは全く関係ないことで福井総裁の一大バッシングです。あげくの果てに年金700万円とは庶民と隔絶した豪華な生活などと揚げ足をとるしまつです。 「村上ファンドの2月時点での解約」以外に問題がなかった福井総裁を「庶民感情」という全く場違いの物差しで、国民をあおり立て、国民の7割ちかくに「福井総裁は辞任すべし」との意識を受け付けました。そこには不当な言われ無き煽動で有能な福井総裁を失うことがどれだけ国益をそこなうかの視点はまったくありません。 メディアが勝利した瞬間です。私は空恐ろしくなりました。まさにメディアが「庶民感情」というヒットラーを生み出した瞬間です。この調子では北朝鮮問題でもとりかえしのつかないことになるのではと恐怖を感じます。その意味で今一度福井問題を真剣に考えてください。私たちがメディアにこれ以上煽動されないために! 北朝鮮制裁国連決議と日本の外交能力 7/14北朝鮮のミサイル発射をめぐり、国連を舞台に日本は珍しく存在感を示しています。外交に限らず、国際的な交渉ごとには「相手が困る武器をいかに多く持つか」で交渉の帰趨は決まります。連日の報道で、刻々とかわる事態の変化は、水面下で各国が国益をかけて死にものぐるいで自国の持つ武器で戦っている結果と見ることが肝要です。平和ボケ日本人の信ずる「最後は正義が勝利する」などというきれい事で世界が動くのではなくて、ヤクザの世界を彷彿とさせる国益をかけた地下抗争で世の中が動くことを認識すべきだと思います。 日頃外交の表舞台に登場することの少ない日本が、今回ばかりは異例のスピードでの先制攻撃をかけました。いち早く制裁決議案をとりまとめたことで、中国をあわてさせ、そして中国を本気にさせました。しかし、したたかな中国は猛然と巻き返しに出て、「北朝鮮への説得」という大義名分で貴重な「反撃への時間」を獲得しました。 そして時間の経過とともに次第に日本は孤立しつつあるように思えます。第二次世界大戦の真珠湾攻撃とその後の敗戦を見るような気がしてなりません。結局外交という世界において、日本の総合的な力、すなわち相手を困らせる武器の少なさと武器の有効な使い方、さらには第二次世界大戦での敗北の大きな原因である「情報収集能力と情報の戦略的な活用」で中国に劣っていると見なければなりません。 ひごろあまり表面に出てくることの少ない外交問題が、今回ばかりは大きくクローズアップされて、私たちの身近な問題となりました。連日ワイドショウもこの話題で持ちきりです。本当にろくでもない議論がまことしやかに垂れ流しされている状況で、「何が正しいのか」がまったくわからなくなっています。 ここで私たち国民が決して見失っていけないことが一つだけあります。それは過去において「北朝鮮の恫喝はかならず北朝鮮に果実をもたらした」という事実です。今回こそ「恫喝で得られるものは何もない」という厳しい現実を北朝鮮に「骨身にしみて味あわせる」ことです。 その意味で、北朝鮮問題が国連の場で真剣に討議されていることは素晴らしいことです。国連での結果がどのようになろうとも、北朝鮮問題が六カ国だけの問題ではなく、国際的な関心を呼び起こした意義を評価すべきです。 入院して保険会社不祥事の原因を見たような気がした 7/12私事で恐縮ですが、体調を崩し6月は藤原通信に穴をあけてしまい申し訳ありませんでした。本日はその実体験から皆さんにご報告したいと思います。私は保険を複数かけていました。おかげで差額ベッドはもとより治療費に高価な薬代を含めて全額保険でカバーできました。それどころか今後の通院費、高価な薬代をまかなうことが出来るくらい余剰金が出ました。なんだか焼け太りです。 私の場合は幸運でした。多くの保険会社が支払うべき保証金を支払わず、金融庁から業務停止命令を受け、経営トップが辞任に追い込まれたほとぼりもさめない時期だったので、キチンと支払われたのでしょう。 入院が決定した時、私はどの程度保険でカバー出来るものか、直ちに保険証書を調べました。しかし皆目わからないのです。そして証書の裏面には「約款による」と書いてあります。契約時に約款を貰っているはずと、探しましたが見あたりません。 保険会社に電話すると「通常お客様にはお渡ししていません」との回答です。退院後再度電話して約款を下さいとお願いしましたら「膨大な内容で全部は渡しきれませんので関係部分の抜粋でよろしいか」とのことでしたので、抜粋をお願いし、約款を受け取って私は思わずのけぞりました。何と抜粋で厚さ2センチもあるのです。 通常の商取引では契約書と約款はかならず受け取ります。私は旅行業の手伝いをしていますが、パッック旅行の契約時点で必ず約款を手渡し、説明することが義務つけられており、その内容もどんな小さな旅行社でもほとんど同じです。国が旅行業法で厳しく規定しているからです。その上に約款を説明出来る国家試験を合格した人が必ず店舗にいることも義務つけられています。(私は65歳でその資格をとりました) さらに旅行保険ではわずか1000円の契約でもキチンとした約款を記載した小冊子が手渡されます。それにひきかえ多額の掛け金を長年にわたり支払っている生命保険や損保の医療保険こそ約款を渡すべきです。世の中に契約書とともに約款を渡さない業界があったことを不覚にも入院して初めて知りました。 これでは保険会社に「あなたの事例では保証金は支払われません」といわれても私たちには全くわかりません。私のような嫌らしい顧客なら、「約款にもとづいてその理由を説明してください」と迫るでしょうが、普通は泣き寝入りです。今回の保険業界の不祥事が起こる理由の一部をかいま見た思いがしました。 皆さん! テレビでよく見る「最大XXX万円まで保証」はくせ者ですぞ! 良く確認しましょう。 今回の約款でわかったのは「入院20日以上でないと支払われない」とか「最大100万円とは生涯にわたる総額で実際に支払われるのは5万円から20万円」という項目もありました。ご用心!ご用心! 北朝鮮の広告塔 日本のメディア 7/10韓国拉致被害者で横田めぐみさんの夫であるキム・ヨンナムさんと家族の再会では日本のメディアは閉め出されました。そして別途日本メディアだけの記者会見がセットされ、日本のメディアがピョンヤンに招待されました。どうせ一方的な北朝鮮の宣伝であるにもかかわらず、NHKを始め日本のメディアはのこのこと出かけたのです。北朝鮮の横の連絡が悪く、横田めぐみさん関係で日本のテレビの話題を独占して北のPRをしようとしたのに、ミサイル発射事件です。そして我々の目に最初に飛び込んできたのは、北朝鮮高官が、みるからに不愉快なドスの聞いた顔とミサイル発射にかんする恫喝以外の何物でもない理不尽な発言でした。 「朝日関係は最悪の関係を超え、対決局面に入っている。朝米関係よりもっと悪化している」「米国や日本が先頭に立ち、制裁を唱えている。過去の清算を回避している日本に制裁を加えるのは正常だ」 そして日本政府の制裁発動について「言語道断だ。後に破局的結果を招きかねない」と強く反発し「もっと強い別の対応をせざるを得ない」等々恫喝の言葉は続きました。 安倍官房長官はただちに「その原因を作ったのは誰か?」と反論していますが、直接政府高官と面談した我がメディアは反論らしい反論もせず、ただ北朝鮮の恫喝を一方的にお茶の間に流すだけでした。これが国内であったなら失礼きわまる質問や非難で荒れた記者会見になるのに、まさに「強きに弱く、弱きに強い」卑怯なメディアの本質丸出しでした。 オーム事件の犯罪者が一時テレビを独占してように、メディアは時として犯罪者の味方になります。当事者の発言をそのまま垂れ流しにする不勉強と勇気のないメディアは私たち国民の大敵だとしみじみ思いました。北朝鮮が万端の準備を整えたPRの場にノコノコ出て行くなら、北朝鮮がギャフンというくらいの反論をするのが報道人の使命ではありませんか。 話題はガラリと変わりますが、王監督の入院について、「当人の心痛どこ吹く風」で福岡から病院までのメディアの殺到ぶりに、おもわず「おまえがこのような目にあったらどんな気持ちか考えてみろや」と叫んでしまいました。せっかく記者会見までしているのですから、あとはソッとしてあげるのが、人間ではないですか。 メディア嫌いがますますつのる一週間でした。 「もったいない」で勝利 滋賀県知事選 7/07 前回滋賀県知事選で自民・公明・民主相乗りの現職が新人に敗北した事実は大変な驚きと衝撃を各方面に与えました。この厳粛な事実から自民・民社のいづれが「選挙民の意識の変化」を学び取るかで、来るべき参院選挙の勝敗が決定すると言っても過言ではありません。今回の選挙の争点はとても単純明快でした。新幹線栗東駅を作るお金が「もったいない」と訴えた新人候補が勝利しました。既得権益層の「新幹線の駅は地域発展にとって不可欠」という常識を、一般市民の「税金の無駄使いでもったいない」という常識が叩きつぶしたのです。 地方でも「旧態依然の既得権益層の声」から「声なき声の一般市民の声」に流れは大きくかわりつつあることを明快に示しました。今回の新人候補の選挙戦略は昨年圧勝した小泉郵政選挙と全く同じパターンだからこそ勝利したのです。 何度も述べていますように、参院自民党は「古い自民党への先祖帰り」で参院選を戦おうとしています。民主小沢代表も古い自民の「どぶ板選挙」を民主党に学ばせようと必死です。 参院選勝利のためには、自民党の新しい若い力を縦横に活躍させて、メディア操作やネットの活用により「誰が税金を食いつぶそうとしているか」を明確にして、確固たる地盤を持たない浮動票をいかに自分の陣営に囲い込むかに全力を注がなければなりません。 そのような新しい流れのうねりに対して参院自民の見るからに既得権益という顔をした青木・片山の看板で戦えるはずもありません。郵政選挙勝利の立役者「世耕弘成」は参議院議員です。彼に参院選の指揮を取らせるくらいでなくては勝てるはずもありません。 幸い民主党も小沢党首が「何でも反対」を唱えるだけで浮動票層の心をとらえるまでに至っていません。郵政選挙と同じく「民主党は守旧派」「何でも反対で政権担当能力の無い民主党」「労組支配の民主党」など、何でも良いから古いイメージのレッテルを民主党に貼り付けることです。 「公共事業バラマキ」の選挙はもう終わりました。財政破綻の日本で、一人一人の個人の生活の安定のための明確なメッセージを発信することで浮動票層の心をつかむ時代の到来を「もったいない」の滋賀県知事選挙は示してくれました。新しい日本の幕開けになって欲しいものです。 橋本龍太郎 元首相の功績 7/05橋本龍太郎元首相がなくなられました。「早期発見・早期治療」医学の発達したこの時代に、どうしてもっと早く、このような死に至る病を発見できなかったのか残念でなりません。68歳はあまりにも若すぎます。さて「構造改革・小さな政府」は小泉首相の専売特許のように思われていますが、実は橋本行革である6大改革(行政、財政構造、金融システム、社会保障構造、経済構造、教育)で敷かれたレールの上を小泉首相は走っているのです。 省庁再編や経済財政諮問会議は橋本行革の成果ですし、金融ビッグバン(少し過激で村上ファンドやほりえもん事件の原因となった)など数々の改革を打ち出しました。その実行段階になって、今まで隠してきた膨大な不良債権が顕在化して、ご承知の通りのデフレの嵐に見舞われ、改革は頓挫しました。そして後継の小渕・森政権のなりふりかまわぬ「バラマキ財政」で財政破綻の道をまっしぐらに歩んだのです。 橋本元首相は素晴らしい政策通で、しかも真面目で官僚を熟知していたために、「物事がわかりすぎて、実行を躊躇した」きらいがあります。その点、小泉首相はもちまえの「有る程度のいいかげんさ」で子分の竹中大臣に政策を丸投げにし、橋本行革で作り上げられたシステムを実に有効に活用し、成果をあげました。 あれほど反対した小選挙区制を極限にまで活用し、昨年の衆院選で圧勝したのと同じ手法です。ここに小泉首相の非凡さがあります。「社長兼担当者」の橋本総理と「方向性だけだして、あとは部下に丸投げ」の小泉総理の違いです。 小泉方式の場合は人事を間違うと悲惨なことになります。小泉人事が正しかったかどうかは別にして、「竹中やめさせろ」コールが激しく渦巻く中、頑固に5年間「竹中大臣と心中」スタイルを押し通したことで経済政策にブレがありませんでした。 昨今の政治家に橋本元首相のような実力のある政策のプロが見あたらないのは日本の不幸です。今の自民党では政局の中川、政策の与謝野のご両氏が貴重な財産として存在します。出来ることなら安倍総理に中川、与謝野両氏が脇を固める布陣にならないものかと希望しています。安倍さんに卓越した人事の能力がなければ、短時間で立ち往生することでしょう。 話が横道にそれましたが橋本元首相のご冥福を心からお祈りしたいと思います。 小泉首相の晴れ姿 7/03何もかも異例中の異例の特別待遇だった日米首脳会議! さぞかし小泉首相は嬉しかったことでしょう。色々と批判する人は多いのですが、歴代首相の中で、誰がこれほどまでの日米友好関係を築き得たでしょうか。何事も立派な成果を勝ち得るには地道な努力と、一貫してブレない毅然とした方針貫徹が必要です。企業なら社長の「鶴の一声」は大いに有効ですが、「教師と政治家はトップの言うことを聞かないのがあたりまえ」の世界です。そのような状況で方針を貫徹し、成果を勝ち得た小泉首相の手腕に正直に脱帽します。 オペラに歌舞伎、そしてプレスリーを愛好する小泉首相にたいして、従来の料亭政治の政治家のイメージとは異なる斬新さを国民は感じたのではないでしょうか。そして長らく失われていた強烈なリーダシップを小泉首相に感じて、5年もの間、高い支持率を小泉政権に与えたのだと思います。 小泉首相は苦労に苦労をかさねて「新しい自民党」への体質改善に努めました。そして無謀とも思える郵政解散の乾坤一擲の勝負で衆院自民党の体質改善に成功しました。しかし参院自民党の体質改善は次期総理総裁にゆだねられることになりました。 残念ながら参院自民党は「古い自民党への先祖帰り」で来年の参院選挙を迎えようとしています。これでは参院の敗北は目に見えています。もはや小泉政権5年間で「古い自民党」は破壊されています。それをいまさら「古い自民党に先祖帰り」して選挙が戦えるでしょうか。 せっかく自民党の若い力が巧みなメディア操作に、メルマガやブログのようなネットの活用で衆院選を圧勝したのに、この貴重な財産を放棄して、圧力団体中心の既得権益層を頼りの参院選に逆戻りです。誰が小泉後継になったとしても、来年の参院選の敗北を契機に、今度こそ自民党の没落が始まるような気がしてなりません。 それだけに「死せる自民党を5年間持ちこたえさせた」小泉首相の最後の花道である日米首脳会談がまぶしく見えてしかたがありません。少し早いですが「小泉さん、本当にご苦労様でした」と言いたい気持ちが込みあげてきた小泉首相の晴れ姿でした。 歳出・歳入改革で自民党の問題点が浮き彫りに 6/30「小泉退陣後に改革路線を後戻りさせない」本来このような大きな意義のある歳入・歳出改革の内容が、自民党内で大もめのあげく決定しました。破綻している日本の財政をたてなおすためには、毎年16.5兆円不足します。この不足を埋めるために出費を11・4兆〜14・3兆円削減し、残りを消費税などでまかなおうとするのが歳入・歳出改革の内容です。 小泉政権の「小さな政府」路線を明確に継承するという意味で、このような改革方針は大きな意義があることをまず評価しなければなりません。ところが「無駄使いするお役人の世界」のしくみを変えないままの出費削減計画では、「お役人は安泰で、社会福祉など国民の痛みばかかり強要する出費削減計画」になる危険性があります。 そして何より、この改革を推し進める場面で、自民党参議院が抵抗勢力として大きく立ちはだかったことが目立ちました。衆議院は昨年の郵政解散で、長く自民党内で力を誇ってきた抵抗勢力は壊滅的打撃を受けました。衆議院は新しい自民党に生まれ変わったのです。 ところが選挙の洗礼を受けていない参議院は全く体質が変わっていません。旧来自民党の象徴である「既得権益死守団体」へ顔が向いたままです。 「変人小泉」の強烈なリーダシップがなくなると、小泉政権下で冷や飯を余儀なくされた勢力が、参院自民党の旧来勢力と結びつき、反小泉勢力として大きな力を持ちそうなことが、今回の歳入・歳出改革を決める課程で浮き彫りになりました。 おりしも、ホリエモンや村上ファンド事件の発生で小泉改革を推進したエンジンである竹中一派に元気がありません。また村上ファンド事件で、規制緩和を強烈に進めてきた宮内オリックス会長は完全に影響力を無くしています。 「9月に誰が総裁に選ばれたとしても、小泉構造改革路線は大きな揺り戻しを受ける」そのような予感がしきりにします。日本が新しい時代に適応出来るのか、ここ2〜3年がまさに正念場だと改めて思いました。 シンドラー・エレベータ事故に思う 6/28一身上の都合でお休みを頂き申し訳ありませんでした。休んでいる間の出来事について、多少時期遅れの気配がありますが取り上げてゆきたいと思います。ついこの間まで、テレビはシンドラー・エレベータの死亡事故におけるメーカ叩きでもちきりでした。たしかに日本の事情を無視した外国メーカの居丈高な態度には、ワイドショウが喜んで取り上げる素地十分でした。 しかし私の「むかし技術屋」の目から見れば「不勉強な発注者による業者丸投げ競争入札」の恐ろしい現状がまかり通っていることに寒気を感じました。確かにエレベータ業界には「機械は安値で、あとは保守点検でガッポリ儲ける」体質にあることは疑う余地はありません。 そこで今はやりの「競争入札」でメーカと関係のない独立系の保守業者に競争入札を行い、値段を半値以下にすることに成功しています。しかしテレビなどで報道される内容によれば、「値段だけを見て内容おかまいなし」で業者を決定する空恐ろしい事実が浮かび上がっています。 私の現役時代でも、コスト低減のための競争入札は常套手段でした。しかしそこには周到な準備と入札相手に対する万全の条件提出が必須条件でした。入札案件の内容は「まさかの場合、自分自身で実行できる」くらい煮詰めたものでした。従って入札相手の提出してきた内容は隅々まで理解出来て、値段だけで内容の無い業者を採用することはありませんでした。 ところが今回のエレベータに関しては「業者丸投げで、値段だけ」で決定しています。もちろん悪いのはエレベータ・メーカですが、発注者側にも大きな問題を抱えていますが、この点を指摘したメディアは皆無でした。 たとえば「トラブル事例の引き継ぎが無い」と言いますが、本来「検査記録」「トラブル記録」「補修履歴」などの重要な資料は保守業者から発注者に全て提出させる契約にして、業者が変わった時には発注者がこれらの資料を業者に貸与すればすむことです。このような基本中の基本さえ行われず、値段だけで業者を決める恐ろしさに「事故はおこるべくして起こった」と思いました。 さらに恐ろしいのはこの事件を契機に、公共事業で「だから安かろう悪かろうの競争入札は問題だ。やはり指名入札でなければ」との声があがり、再び談合体質に戻ることです。今回の事故の本質をさらに掘りさげて安易な談合体質に戻らないように素早く手を打たなければ、税金の無駄使いはなくならないことを痛感しています。 村上ファンドに捜査の手 6/04東京地検が「村上ファンドにインサイダー取引の疑いがある」とのことで捜査を開始しました。村上ファンドこそが、ライブドアーや楽天を後ろから操り、TBSや日本放送騒動の影の主役であり、一連の過程で巨額の利益を獲得していると囁かれていました。村上ファンドの連戦連勝の影に不正はなかったのかとの疑問に、いよいよ司直の手が伸びてきたのです。およそ株式を扱う人間にとって「インサイダー取引」は犯してはならない最後の一線であるはずです。もしこれが真実であれば村上氏を速やかにこの世界から追放しなければなりません。司直の判断が下るのをいましばらく待つ必要があります。 しかし司直の手が伸びただけで、村上ファンンド関連の株式は下落し、4000億円とも言われている資金の提供者はおそらく逃げ出す準備をしていることでしょう。仮に無罪であったとしても、捜査に時間がかかると十分に大きな打撃を受けることは間違いありません。「李下に冠を正さず」の思想がいかに大切か痛感します。 ライブドアも村上ファンドもメディアが勝手に持ち上げて、今度は徹底的に叩く、いわば被害者かもしれません。しかし、したたかな村上氏はこのメディアの特性を熟知し、メディアを最大限に利用していたフシもあります。ある証券関係者は「村上氏の存在そのものがインサイダー取引」とまで言っています。 村上ファンドが株を買い占めたことを報道すると、その会社の株は高騰する。そして村上氏が「物言う株主」として行動を起こすと、メディアが追随し、また株価が上昇する。これではまさにメディアが村上氏の代弁者と化し、「村上氏の存在そのものがインサイダー取引」の演出に一役も二役も買っています。(オームの時もメディアがオームの代弁者と化していた時期があります) ライブドア騒動も、楽天騒動もメディアが大騒ぎしなければ、誰も注目せず、村上氏も思うように手腕を発揮出来なかったと思います。(騒動前はごく少数の人たちしか村上ファンドの存在を知りませんでした)その意味では村上氏に対する断罪はそのままそっくりメディアにも与えるべきではないでしょうか? その罪滅ぼしに今度は「村上関連株は大暴落」「投資家の総引き上げ」の大協奏曲をかなでて、メディアが作った虚像を今度はメディアがぶち壊せば、これからは誰もメディアを信用しなくなるでしょう。少し常軌を逸しているメディアに自浄作用は働かないものでしょうか。 社会保険庁の意識改革とは 6/02社会保険庁による「国民年金保険料の不正な免除・猶予手続き」問題は大きな広がりを見せています。ノルマの締め付けが厳しくてこのような不正に走ったという見方が支配的ですが、私は少し違うのではと思っていました。そのような中で産経新聞は「現場に違法意識なし」と報道しています。私はこのような社会保険庁全体を覆っていた意識が今回の問題の最大の原因だと思います。(保険の納付率をあげるのには「未納者に年金を払って貰う(これが本来の筋)」と「年金免除者の数を増加させて年金支払い対象者を減らす」二つの方法があります。) 産経新聞では「十六年十月から社保事務所が市町村から住民の所得情報を得て、 保険料免除・猶予対象者を特定できるようになったことが一つのきっかけとみ られる。」とあります。私自身も経験が大いにありますが、社会保険庁のやる ことはお役所仕事でとても遅いのです。(行政効率の悪い典型例だと思えるく らいです) 「保険料徴収率を向上させよ」との厳しい命令が来たときに、社会保険庁の人 々の意識の中に「未納者を訪問し、納入を懇請する」ことが全く欠落していた のだと思います。民間出身の長官は生命保険のおばさんのように、「社会保険 庁の職員が未納者を戸別訪問で納入率をあげる」ことを想定し、叱咤激励して いたと思います。 ところが社会保険庁の職員は「せっかく便利なデータが出て、免除者該当者が わかるようになったのだから、この人たちを素早く免除してあげれば、納入率 も上がり、うるさい上からのノルマも達成できる」としか考えなかったようで す。そこで今まで面倒くさくて手をつけなかった「免除のスピードアップ」を 図ったのに何が悪い?サービスの向上ではないか!と思っていたフシが見られ ます。 「年金を素早く免除してあげる」の意識と「頭を下げて保険料を納入して貰う」 の意識には天と地の大きな差があります。民間企業で言えば「頭の高い資材・ 購買部門」と「頭を下げるのが仕事の営業部門」ほどの大きな差があるのです。 ですから単純に社会保険庁の抜本改革と言っても「認可してあげるお役人」か ら「頭を下げるお役人」への意識改革は容易なことではありません。 まして社会保険庁は官公労の中でも突出して組合の強い職場です。やはり一旦 社会保険庁は解体するより方法はないのでしょうか。 村上ファンドよ 阪神を経営せよ 5/31「世の中法律違反さえしていなければ何をしても良い」のでしょうか。大儀というか志(こころざし)の消えた社会に未来はあるのでしょうか?規則や法律にはその精神というものがあります。資本主義社会において、「株式を取得することにより特定の会社の経営権を握る」ことを批判するのは全くの的はずれです。しかしこのような目的を実現するために、株式取得にはTOB(株式公開買い付け)というルールがあり、堂々と宣言し公開の場で株式を取得するのが基本です。 ところが村上ファンドはその手法をとらず、いわば「闇討ち」的にいつの間にか過半数近い株式を取得していました。「ルールの不備をついて合法的にルール破りをする」ことですでに志(こころざし)とはほど遠いものになっています。(このようなことを許さないルールの整備が急がれます) マスコミ等では「無能な経営者に警鐘を鳴らす」と村上ファンドの功績をたたえる声も聞かれます。それなら村上ファンドに阪神の経営をまかせ「企業価値を高める模範的な経営」をさせてみれば良いではありませんか。「ルールの不備をつくヤカラに立派な経営が出来るものか」やらせて見たらいいではありませんか。 阪神も阪急もあわてる必要はないのです。村上ファンドが阪神の経営権を握り、私利私欲むき出しの経営でファンドに巨額の利益をもたらすようなことをすれば、その時点で村上ファンドは日本の社会から間違いなく追放されます。阪神タイガースの上場で世間の猛烈なバッシングを受けた記憶もまだ新しいものがあります。 阪神の経営を村上ファンドにやらせて見れば「言うこととやることが全く異なる」と信用失墜すること間違いありません。ここは毅然とした態度で村上ファンドと対峙するべきだと痛切に思います。その意味で阪急がTOBを決意したことは残念でなりません。結局村上ファンドに巨額の利益と逃げ道を与えることになりました。 行政改革推進法案の成立を素直に評価したい 5/29行政改革推進法案が成立しました。小泉政権5年間の総決算として、小泉政権下では実現しなかった大切な項目に方向性をつけて、改革が後戻りしないようにとの狙いがこめられています。行政改革の名前が示すように、とかく税金の無駄使いと悪評の高いお役人の既得権益にせまる内容ですから、小泉退陣後、お役人の巧妙な骨抜き作業がはじまりますが、ここは素直に法案の成立を評価したいと思います。そして法案の中味を私たちが厳しくフォローし続けることが重要だと思います。 法案の項目としてはまさに行政の贅肉、無駄肉の削減そのものです。 1.平成22年度末までに国家公務員、地方公務員の約5%純減 2.政府系金融機関の統合、民営化、廃止 3.国民の目が届かない特別会計の数の削減 4.公務員の天下りを含む公務員制度改革 5.今後10年間で政府の持つ資産の削減 小泉後継政権ではいよいよ増税が実施されます。国民に痛みを強いる前にお役人にも痛みを味わって貰うのが、この法案の趣旨です。ところが肝心の法案作成は当事者であるお役人が作成します。よほど政治がしっかりしないと骨抜きになるのは火を見るよりもあきらかです。 小泉後継者を選ぶにあたり、ジワジワと反小泉勢力が結束を強化し、包囲網を作り上げています。反小泉勢力は行革反対のお役人との結びつきも強めることでしょう。せっかく出来た法案が実施の段階で骨抜きになり、増税という私たちの痛みだけを強いられてはたまりません。 いま日本は大きな曲がり角にたっていて、ここで後戻りをすると悲惨なことになります。何とかして日本が官僚支配から脱却し、新しい道に素早く方向転換しなければなりません。小泉後継に誰を選ぶか?今度こそ自民党は崩壊するか?息をひそめて見守るしかないのがもどかしいかぎりです。 社会保険庁の上級幹部は総入れ替えが必要 5/26全国各地の社会保険事務所で、本人の申請がないのに国民年金の保険料を免除したり、納付を猶予したりしていたことが明るみにでました。なぜそのようなことをしたかと言うと、民間からきた社会保険庁長官が国民年金の納付率をあげるように厳しい命令を出したからだそうです。テレビのワイドショウでは長官の命令書なるものをスクープと称して公開し、その中で「いいわけは許さない」などの過激な言葉がこのような事件を誘発したと解説している局もあります。 今回の事件が発覚して一番驚いているのは民間から来た長官ではないでしょうか。本人は国民的非難を浴びている国民年金の納付率向上を一生懸命に考えているのに、その心が、部下のしかも幹部に対して、全く通じていないどころか、完全にだまされていたわけですから。 お役人の世界では責任を取る体質はありませんから、「民間出身の長官がうるさいことを言っている。適当にごまかしておけ。」とでも思ったのでしょうか、あるいは体面と保身のために、いとも簡単に違法行為に走ったのでしょうか。 そこには「外部の人間は裸の王様にして、自分たちが団結すれば何も怖いモノはない」というお役人の傲慢な態度がかいま見えます。年金が国民の貴重なお金であるという意識が全く見られません。幹部であるお役人のモラルがここまで落ちたのでは社会保険庁が立ち直るとはとても思われません。 昨年、社会保険庁は不祥事と税金の無駄使いで大きな社会的非難の嵐に直面し、その結果社会保険庁の廃止が決定し、業務を「ねんきん事業機構」がひきつぐことになりました。しかしお役人の得意業である「名前を変えて、しぶとく生き残る」懸念がありました。そこへ今回の「保険料納付率偽装事件」(民主党の発言)です。 ここはトップだけでなく、主要な幹部を相当大幅に民間と入れ替えて、解体的出直しをしなければ、お役人の体質は全く変わらないと思います。お役人にまかせていては国民が浮かばれません。ここは与野党一体となって新組織の人事にいち早く手をつけて欲しいものです。 大手銀行巨額の利益 5/246月は株主総会の季節です。一年間の業績が査定される重要なイベントですが、今年は好業績の企業が多いようです。中でもグンを抜いて好調なのが大手銀行です。特に三菱UFJフィナンシャル・グループの利益は、世界のトヨタとならんで一兆円を超す好調ぶりです。その大きな原因は金融庁の厳しい指導により、不良債権への引当金を膨大に積まされたことにあります。その結果大手銀行は地獄の苦しみを味わいました。ところがここに来て、引当金が必要以上に多すぎたことが判明しました。三菱UFJの貸倒引当金の戻し益は何と6089億円もの巨額な数字になります。この結果、不良債権処理の損益は、前期の1兆755億円の損失から、3897億円の利益となったのです。 UFJの関係者は恐らく、金融庁の強引なごり押しがなければ、合併することもなかったのにと長嘆息していることでしょう。さて問題は、これだけの利益を抱えた銀行がどれだけ私たちに還元してくれるかということです。 まず各種手数料を何とかして貰わなければなりません。郵便局がいつお金を引き出しても手数料無料なのに、銀行が105円もの手数料を取ることです。今ではこの手数料が銀行の収益源となっています。 また営業時間も何とかして貰いたいものです。どうしてこれだけIT化の進んだ時代に午後3時閉店なのでしょうか?近くの銀行では、通帳の自動記帳機や貸金庫まで平日午後3時までしか利用出来ません。まさに顧客不在もきわまったといえるのではありませんか。 長い間私たちが本来得るべき金利を放棄して銀行を助けてきたのに、このような顧客不在ぶりでは、私たちの気持ちが収まりません。巨額の利益還元の第一歩として、顧客の利便性向上に目をむけて欲しいものですが、銀行経営者の頭の中は、うるさい政府の干渉から逃れるために、公的資金の返済で一杯です。 公的資金の返済が完了すれば「喉元過ぎれば熱さを忘れる」で今後も顧客不在は永遠に続くのでしょうか? 黄砂と大気汚染の輸出 何とかならぬか中国 5/22今年4月のクルーズで中国の大気汚染のひどさと黄砂被害に大変な驚きを感じました。毎年春になると黄砂が日本にまで飛来し、春の風物詩といわれた時代もありました。しかし昨今はそのような悠長なことを言っていられないほど被害が広がっています。黄砂がひどくなると気象庁は黄砂情報を出します。昨年、一昨年は二回の黄砂情報だったものが、今年はすでに四回です。あきらかに中国の砂漠化が進行している証拠です。 問題は最近の研究で黄砂が大気汚染物質を運んでくることがわかってきたことです。中国の大気汚染はひどいものがあります。そのひどい大気汚染を日本に輸出されるのはまっぴらゴメンです。まず中国当局は厳しい大気汚染対策を実施すべきです。 大気汚染対策には莫大な費用がかかります。日本でも経済最優先の国策が多くの公害被害を生みました。そしてその苦い教訓を糧として、公害と真正面から向かい合うことにより、ずいぶんと改善されました。 現在の中国は世界の工場として経済発展も著しく、外貨準備額も巨額になっています。すなわち大金持ちの国なのです。近隣諸国に公害をまき散らして、自分自身は驚異的な経済発展をとげることはやめて欲しいものです。靖国問題で日本を責める暇があったなら、真面目に公害防止と取り組むべきだと、私たちは声を大きくすべきではないでしょうか。 そして黄砂の問題です。これこそ地球環境を守るために、国連中心に全世界が砂漠の緑化運動をおこすべきです。日本は「日本を敵国とみなす」国連の分担金を大幅に削減し、その差額を環境保全に使用するという大胆な揺さぶりを国連にかけるべきです。 私たちは中国に対し、公害防止を大声でさけび、全世界には砂漠の緑化をはじめとする環境保全を大声で呼びかけることが「美しい地球を子孫に残す」ための大切な行動だと思います。ばかげた人間同士の争いにお金を使うのはもうやめにしようではありませんか。 小泉政治 地方の格差 5/19「国土の均衡ある発展」これが田中角栄の日本列島改造論以来、日本の政治の根幹をなしてきました。分かりやすくいうと「税金を地方にあつく配分する」ことです。しかも税金では不足するので多額の借金をしてまで、地方にお金を配分するのが日本の政治の根幹をなしていました。それが小泉政権になって毎年恒例の「景気対策としての補正予算」は完全になりをひそめました。メディアでは小泉政権での地方の疲弊を取り上げていますが、その多くは建設業です。結局「国土の均衡ある発展」という美名のもとに、建設業という職種で国は失業対策を行ってきたのです。本来景気対策というのは国の注入したお金を起爆剤として注入金額の何倍もの経済効果がでなければなりません。 ところが失業対策では国の注入した金額以上の経済効果は期待できないどころか、注入をやめると死んでしまうというやっかいな代物になってしまいました。小渕内閣時代の景気対策が天文学的な借金でいかに後世に禍根を残したか、そして小泉政権で景気対策をやめたにもかかわらず、戦後最長の景気が続いていることが「もはや景気対策では本来の役割が果たせない」ことを明確に物語っています。 このままでは地方の格差はますます開いてきます。「東京都の税収の一部を地方にまわせ」との声まで出ています。小泉後継では必ず「夢よもう一度」で「国土の均衡ある発展」が頭をもたげてくると思います。 しかし現在の日本には「地方の格差」よりも年金・医療を中心とする「世代間の均衡」のほうが大きな社会問題として存在しています。かぎられたお金をどのように使うのか、大きな選択を政府も私たち国民も迫られています。いづれにしてもお金の出所は私たちの財布(税金)以外にはないのです。 ですから大阪市職員厚遇問題をはじめとする、お役人を中心とした行政の効率化でまず税金の無駄使いをやめること。そして「国土の均衡ある発展」のくびきから脱出して「世代間の均衡」という大きな社会問題と直面することが一番大切です。 せっかく大きく舵を切った改革路線を小泉政権終了と同時に時計の針をもとに戻さないように私たちは気持ちを引き締めなければと思います。 アメリカで深刻な肥満問題とクルーズ 5/17アメリカでは肥満が社会問題になっています。高カロリーの食べ物が安価に手に入るものですから、低所得の人たちほどハワイ出身の力士で人気のあった小錦のような超肥満体になる傾向にあります。それはクルーズに乗船していてもはっきりとわかります。日本のクルーズは高価でどの船も似ていますが、海外のクルーズでは一泊1万円から一泊5〜6万円のクルーズまで千差万別です。一泊1万円程度の船は大型船で、色々と工夫をこらしたテーマパークの様相を示していますので、日本人にとって一泊5〜6万円の船より、このような安価なクルーズのほうが楽しいという声を良く聞きます。 さて話が横道にそれましたが一泊1万円クラスのクルーズでは小錦クラスの超肥満体が目立つのです。注意深く彼らの行動を見ていますと、バイキング方式のレストランでは、食べきれないほどの食事をお皿にのせて、何回もおかわりをします。そして残す量も半端な量ではありません。 そんなに残すなら取ってこなければ良いのにと思います。そして大量の食べ残しを放置したまま、今度は大量のデザートです。要するに彼らには自制心というものがないのです。 一方一泊が5〜6万円もする高級なクルーズに乗船すると、上品な白人が多く、小錦のような超肥満体はほとんど見かけることが出来ません。バイキング方式のレストランでも、食べ残しが出るような食事の取り方はしません。良識が働いているのです。 この両者を両極端として中間クラスのクルーズでは超肥満の割合も中間です。一泊1万円クルーズはアメリカ庶民が集い、一泊5〜6万円のクルーズではアメリカの富裕層が集まります。そして超肥満の小錦率も見事にクルーズ価格に比例しているのはとても面白い事実です。 アメリカの問題は高価カロリーの食料が安価に手に入ることですが、そのこと自体は悪いことではありません。人間の欲望をうまくコントロールすることの難しさを物語っているにすぎないのです。小さなことにでも倫理観によるブレーキが必要です。「村上ファンドも欲をつっぱらしているとライブドアの二の舞になる」という締めくくりは論理の飛躍がすぎますね。 民主党小沢代表の戦略 5/15千葉補選での民主党勝利を受けて「選挙に強い小沢神話」がいまだ健在であることを小沢代表は見事に立証しました。そして小沢代表の頭の中は「一に選挙、二に選挙、三、四がなくて五に選挙」のようです。ここにしたたかな小沢戦略があります。「猿は木から落ちても猿だが国会議員は落選したらただの人」ですから、選挙での勝利は政党運営の基本中の基本です。そして民主党の決定的な弱点は政権政党としてのうま味がないだけに、党に対する求心力がなく、一旦危機が訪れると誰も党を救おうとせず、傍観者の立場に一変します。 この欠点を小沢代表は「政権奪取」により解決しようとの強い意志を持っているように思えます。一旦政権の座につけば「おいしいこと」が山ほどあるため、何としてでも党をこわさないような求心力が働くのは「自民党が長い間政権与党として存在しつづけた」ことを見てもあきらかですし、公明党の動向を見て良く理解できます。 そこで小沢代表の頭の中は「一に選挙、二に選挙、三、四がなくて五に選挙」となるのです。民主党の最大のガンである官公労とも対決することなく、蜜月関係に持ち込んで、とにかく選挙に勝つ。旧社会党であろうと何であろうと票に結びつくことなら何でもやる。このようになりふり構わず突進しています。 国会審議も「政権与党との対決色を鮮明に」と何でも反対政党になってしまいました。その結果大切な国民投票法案の国会提出さえ危なくなっています。現実的な対応としては正しいでしょう。しかし政治に空白は許されません。民主党が居眠りをしている間にも、世の中は激しい勢いで変化します。 小沢代表も選挙のことばかりやっていないで、国民に「自分なら日本の将来をこのようにしてみせる」との明確な国家像を早く示すべきです。そしてそれが国民の琴線に触れれば、一挙に政権奪取へ近づくではありませんか。 今の民主党では「明確な国家像」を示すと党内が収集がつかないほど抵抗勢力に溢れているから、まず「政権奪取で権力のうま味を知らせてから国家像」ではあまりに悲しすぎるではありませんか。 靖国問題で経済界がくちばし 5/12経済同友会が小泉首相の靖国参拝を自粛すべきだとの提案を行いました。これに対し、産経は社説で「同友会提言 中国干渉に手を貸す恐れ」と批判し、朝日の社説では「同友会提言 財界も憂える靖国参拝」と賛成の意向を示しています。産経は 経済同友会の提言は「中国などアジア諸国に少しでも疑義を抱かせる言動は、戦後の日本の否定につながりかねず、日本の国益にとってもプラスにならない」としている。そういう近隣諸国への過度の配慮が戦後日本の外交を誤らせてきたのではないか。これからは、中国などに疑義を持たれても、言うべきことをはっきり主張する外交が必要だ。 と述べています。 一方朝日は 経済界には、靖国問題で発言することをためらう空気もある。小林氏を継いで同友会の代表幹事になった北城恪太郎・日本IBM会長が、この問題を避けずに提言をまとめたことに敬意を表したい。 同友会があえて靖国問題をとりあげたのは、「いずれこの政治関係の冷却化が、両国間の経済・貿易面にも負の影響を及ぼす」という危機感を抱いたからだ。 と述べています。 靖国問題では国内を二分するくらい評価がわかれていますが、少なくとも「自分たちの利益を考えるよりは国益を優先する」立場を私たち国民の一人一人がとらなければならないと思います。 私が心配するのは「構造改革で長く冷や飯を喰ってきた勢力が、靖国問題を反小泉勢力結集の旗印にしようとしている」ことです。小泉後継を巡って安倍包囲網が形成されようとしているかに見えてなりません。 もしそうであればせっかく進めてきた小泉改革路線が「時計の針を戻す」がごとく頓挫してしまいます。しかもその目的のために靖国問題を利用するのはとんでもない国賊行為だと思います。 村上ファンドに嫌悪感 5/10阪神電鉄をめぐり、村上ファンド側が「取締役の過半数を渡せ」との株主要求を提案し、この問題もいよいよ山場を迎えました。しかも村上ファンドが要求する取締役には見識を誇る経営者は存在せず、単なる村上の手下では開いた口がふさがりません。今までの村上ファンドは買い占めた株の力を背景に、株主利益最大となるような法外な要求を打ち出して、買い占めた株式を高値で売り抜けて利ざやをかせぐことで物議をかもしてきました。 狙われた会社は、概して優良な会社ではありますが、「持っている経営資源を最大限有効に活用しているか」との観点で村上ファンドから揺さぶりをかけられて痛い目にあっています。このような総会屋まがいの行動を私は非難していますが、世の中の人々から「藤原雄一郎は古い人間。資本の原理が全く理解できていない」と切り捨てられています。 しかし今度は阪神電鉄の経営への直接介入です。もしこの株主要求が実現したらどのような手段に出るのか、必ずしも明快ではありません。一般的にファンド関係者は「お金にならない安全投資」にはきわめて後ろ向きです。JR西日本の教訓など頭に入っている気配もありません。 鉄道は立派な公共財で、人々の大切な命を預かっています。フジ・テレビの時はあれほどまでに「電波は公共財」と騒いだマスコミも今度は「鉄道は公共財」と大騒ぎをしません。 利益さえ上げれば良い投資ファンドのマネーゲームで私たちの安全がなおざりにされるとすれば重大問題です。ここで再び、みたび「会社は誰のものか」との問いを発したいと思います。会社は村上ファンドの金儲けの道具では絶対にあるはずがありません。 村上ファンドが動いていると判明すればその会社の株が暴落すれば、村上ファンドも軽々に手を出せないはずです。「そうなら他のハゲタカが格安で手に入れるだけ。だから藤原雄一郎は何もわかっていない」との非難の声が聞こえてきそうです。 しかし実業である会社が「会社は株主のもの」との簡単なひとことで翻弄されて良いはずもありません。ここはゴウゴウたる非難の声をあげて「会社はそれにかかわる全ての人のもの」を村上ファンドに知らしめようではありませんか。マスコミも少しは目を覚ませ!! 旅をすることで人を知り新しい世界を知って自分自身を大きくする 5/07半月の長いクルーズから帰ってきましたが、皆さんは連休をどのように過ごされたでしょうか?帰って来てみると例の村上ファンドが暴れ回っていることに嫌悪感を懐きながら、これから大車輪で日本の現状に追いつかなければと思いますが、頭の回転が少し鈍くなっており、多少の時間がかかりそうです。さてクルーズコンサルタントの修行として、仕事の一環でのクルーズですが、今回は上品なアメリカ・カナダの乗客と楽しく過ごすことができました。年配の人たちが大部分で、皆さん知的好奇心が旺盛で、お話させて頂いていてとても楽しかったのが印象的でした。 なかでも年齢が90近いと推定される一人旅おばあちゃんの言葉が今でも頭に残っています。 「私は若い時には大変苦労したけれど、不動産の管理の仕事についてからは順調に物事が回り始めたわ。お金も貯まったし、引退生活に入ったけれど、皆さんから不動産管理について相談を受けるの。つい親身になって相談に乗ると、ますます信用されて仕事から離れられないの。 年齢も年齢なのでやめようかと思ったけれど、週に3回程度人様のお世話をすることは私自身に適度な緊張を与えてくれるし、また社会とのつながりもできるので、大切にしているわ。それにお金も入ってくるし。 私が死んだら孫にお金をあげようと思うのだけれど、孫には『旅をすることで人を知り、世界を知って、自分自身を大きくするからこそ貴方にお金を残すのよ。だからこのお金は旅行以外には決して使ってはいけないよ。』というつもりよ。」 長い話を要約すればこのようなものでした。「私も若い時は背が高かったのよ。今はこんなになってしまったけれど」と言いながらカルシウムの入ったサプリメントをオレンジジュースとともに飲んでいました。 昔は背が高かったとはいうものの、現在では見た目は小さくヨボヨボ感が漂っていましたが、目に光があり、凜とした物言いに圧倒されました。「旅をすることで人を知り新しい世界を知って自分自身を大きくする」この言葉が今も耳から離れません。「良い人に出会ったなあ。旅することで人を知るとはこのことか」との余韻を残しながら・・・ 写真集をまとめました。雰囲気を味わってください。 http://www.inox-tabi.com/cruise/statendam/ |