Greed

私は恐れていた
 
消えかかる肉体に
沈みゆく魂を
 
私は恐れていた
 
全てが消える瞬間に
何かが宿る真実を
 
私は抑えていた
 
溢れ出る狂気に
囚われる快楽を・・・
 
私は抑えていた
 
止め処ない罪悪に
与えるべき処罰を・・・
 
聴こえないはずの声が
耳に響いた日から
 
見えないはずの姿が
瞳に映った夜から
 
私は恐れていた
 
消えかかる肉体に
沈みゆく魂を
 
私は恐れていた
 
全てがリセットされる日に
 
自我が存在しうることを
 
私は求めていた
 
いずれくる別れに
 
真摯であることを
 
私は分かっていた
 
溢れ出る涙に
 
理由などないことも・・・