ち祭りあと露日殺伐ver.暴力的表現あり。
がっちょん
がっちょん
がっちょん
夜も更けた頃、日本はコタツの上に広げた紙類をひたすらホチキスでまとめていた。
がっちょん
がっちょん
がたんっ
気配を感じて振り返るとそこには大男が立っていた。
「何されるがままに剥かれてるのさ」
「あなたこそ、やすやすと背後を取られるなんて、たるんでるんじゃないですか」
ブゥンとうなりを上げて飛んできた腕は確かに日本の身体の真芯を捕らえたはずだった。
しかし、吹っ飛んで壁に叩きつけられたのは抜け殻のどてらだけ。
「安心してよ…君相手には、そう簡単に背後を取らせたりしないからさっ…」
前のめりになったロシアの身体を飛び越えようとした日本の足をがっと掴むと倒れこむ勢いのまま床に叩きつけた。
軽い身体は勢い余って畳の上で二、三度跳ねる。
日本はぐっと悲鳴をかみ殺して(本当に可愛くないな)のしかかってくる巨体に負けじと睨みつけた。
「…っ…それは残念」
「うっ…!?」
虚を突かれて少々情けない声になってしまったのは仕方ないだろう。
日本は持っていたホチキスをロシアの鼻の穴に突っ込んで口の端を上げた。
「顔の真ん中に穴を開けられたくなかったら、さっさとどいてください」
「…過剰防衛なんじゃない?」
「ご謙遜を。ロシアさん相手に力を抜くなんてできませんよ?」
日本はやると言ったら絶対にやる。
寝不足の不機嫌な顔に笑顔を貼り付けて指に力を込めるので、ロシアも笑顔を貼り付けたまま細い身体の上から退いた。
>>いちゃいちゃ編