ファンタジー主従そのに

サンゴクシの趙雲と阿斗(すみません漢字うろ覚えです)みたいな主従もいいなーと思ってvv
とある小国が撤退する途中、お后とまだ赤ん坊の世継ぎが主力部隊とはぐれて、
警護してた若き本田さんがお后亡き後託されて赤子を懐に縛り付けて無事送り届けるわけですよ。
本田のコブつき一騎駆けなんてゆって武勇伝として有名な逸話になります(笑)

その頃には小国は斜陽になってて王はじきに亡くなり、五大将軍なんていわれて恐れられてた
武将達も櫛の歯が抜けるように討ち取られたり陥れられたりしていなくなっていきます。
父王亡き後幼いイヴァンさんが軍師兼摂政の後見の元即位しますが
軍師は父王に忠誠を誓っていたので
イヴァンのことはあまり評価せず愚昧な二代目だなんて人目もはばからず言っちゃう。
他に後ろ盾もなく家来は敵だらけで本田さんだけが(イヴァンの中では)真の味方。
本田さんは赤ん坊のときからずっとイヴァンのことを見ててくれて
あなたの考えてることなどお見通しですって笑われるとすごく安心するイヴァン。

好敵手の露日もいいけど、ツーカーの仲の露日にもすごくときめくんですよね…(キュン)

五大将軍の最後の生き残りでイヴァンが成長した今では軍のトップで偉い人なんだけど
政治的なことには一切口を出さない本田さん。カタブツ武人は武人の分を守ってます。
摂政と対立しないように、対立して、イヴァンがどちらかを選ぶ羽目にならないよう
何も言わず武人に徹する本田さん。
でもイヴァンがすごく懐いてるので(一緒に寝たりする露日主従)邪魔に思われて…

そうこうするうちに国と引き換えに国一番の武将である本田さんの身柄を要求されて
当然イヴァンは嫌がるけど本田さんは身を差し出す気マンマン。
「私の身一つでこの国が救えるのならば…」
「国と僕とどっちが大切なの!?」「もちろん、あなたです」そう言いながら、
どんな酷いことが待ってるかも分からないのに人質として敵国に行ってしまいます。
選べと言われたらいつだってイヴァンは本田さんを選ぶのに一度も選ばせてくれない本田さん。
ここで本田さんを選んだら困るのはイヴァンですからね。
救うためですが、むしろ唯一の味方に捨てられたって思うでしょうねイヴァンは(汗)

周囲は後ろ盾(本田)がいなくなれば愚昧な二代目だ、容易く操れるって思ってたら
本田さんが国を去ってからちょう不安定になり恐怖政治を敷くイヴァン王。
それではじめて、本田さんはイヴァンのストッパーだったのだと分かるのですが
もはや手遅れなのでした。





殺されたか幽閉されたかと思われていた本田さんが敵国で武勲を挙げたことが聞こえてくると
イヴァンの荒れようは酷くなります。








西の王は陰険そうな眉毛の男だ。僕がまだ赤ん坊のときに菊が僕を抱えて戦場を駆け抜けた、
そのときから菊を狙っていたのだと。そうと知っていたら絶対に行かせなかったのに。

離れているのにずっと信じていられるほど僕は強くない。

『本田菊は、はじめから、西の王と、つながっていたに違いありません』

僕と菊とを離反させようとして、あることないこと吹き込む軍師は、
自分がどんなに危険なことをしたか、分かっていなかった。
火薬庫に鼠花火を放ったようなものだ。僕の心はちぢに乱れ、爆発した。
燃え上がった。ぼくを、うらぎった、きくが、うらぎった?

父王の下で勇名を轟かせた五大将軍の中で菊は一番若くて、だから最後まで残された。
隆盛を誇った時代を過ぎ、斜陽の王国を、崩壊していく様を見届けなければならなかった。

どうして何度も助けてくれたの?
他国にも音に聞こえた高名な武将だった菊はスカウトも引く手あまただったはずだ。
戦場ではお荷物になる赤ん坊を抱えて長刀ひとつで落ち延びるような危険な真似をしなくても
世継ぎの僕を差し出せば、西の国で安泰の地位が築けたろうに、どうして?
そのあとも菊はいつも僕の味方だった。危ないところを何度も助けてもらった。
それもすべて、いつかこうして僕を裏切るためだったの?
裏切りには慣れていたはずだったのに、たったひとり、菊に裏切られるのがこんなに苦しい。
苦しくて死んでしまいそうだ。
ひとめあって、だきしめてもらったら、この苦しみはきっと消えてくれる。

それなのに。
なかなかたどり着かない。
あと何個、国を滅ぼしたら菊にたどり着ける?





どうも私の中では露日主従はヤンデレとワンセットらしい…何でだ(汗)
手に入れると失うことが怖くなるからですかね…?

一方西の大国に連れ去られた本田さんも大変です。いや、大変なのは西の眉毛王です(笑)

まだ少年だったアーサーは父王に連れられてとある小国の殲滅戦を見学します。
本田のコブ付き一騎駆けを見た眉毛少年は、すっかりその武将が欲しくなり
アレが欲しいアレが欲しいとジタバタ。
絶対に生け捕りにしろっ!という王太子の強い意思を受け、
武将たちが獲物にたかる蝿のように本田にわっと殺到しましたが
名のある者もない者もバッタバッタと倒されていきます。
それを見てますますその武将に魅せられた眉毛少年は
国をどんどん強くしていつか絶対あいつを手に入れるのだと固く決心するのでした。


がちゃんっ!

この日のためにそろえた極東の意匠の紅茶セットが耳障りな音を立てた。
固く握り締めた拳をテーブルに叩きつけた姿勢のまま、目の前の男はギリギリとアーサーを睨みつけた。

「私の心は“東”の人間です!どれだけ歓待されても、裏切ったりはしませんよ!」
「ああ、それで構わない、俺がしたいからするだけだ。さ、座ってくれ。お茶にしよう(ニコッ)」
「私の主はイヴァン王だけです!」
「分かっているよ、ずっとこうしたかったんだ」

嬉しそうにお茶し始める男に話が通じている気がしない本田さん。
何なんですか!?何なんですかあの方…!!
拘束もされてなくて自由に歩ける廊下でキリキリしてると軟派な声をかけられました。

「アーサー王はちょっとビョーキなんだよ、気にしないでくれていいから。仔猫ちゃん♪(ちゅ)」
「(ぞわっ)馴れ合うつもりはありません!」

ばしん!と叩かれるもめげない軟派男。でも邪魔者がやってきましたよ。

「ヒゲ!何してる!?」
「ちょっと仔猫ちゃんに引っかかれちまっただけだよん」
「ちょっかい出すんじゃねえ!15年かかってやっと手に入れたんだからな!」
「へ?」
「あ、いや、その…っ…………忘れろォォォ!!(真っ赤)」

真っ赤なお顔で廊下を駆け抜けていったアーサー王。残されたフランシスさんと本田さんは?

「困るんです…好意を示されても応えることはできない…」
「まーまーそう思いつめなくてもいいんじゃない?」

すごく歓迎されて本田さん困惑(苦笑)
ええと…困りましたね…捕虜として虐待されるなら義理も立ちますが、歓待されては、イヴァン王に申し訳が立ちません…
てなわけで拘束とか拷問とかしないんですかって聞いてみたら
「そんな酷いことするわけないだろう?逃げなければ、あとは好きにしてくれて構わない」
「え…あの…ええー…?」<すごく困ってます

で、歓待された分の義理は果たそうと手柄を立てる

ますます歓待される

アーサー殿は何を考えているんですかね…(こんわく)

アーサー王のビョーキは人材コレクター病です。
露日も英日も恋愛じゃないはずなんですが…。