受動態(受身)

 

英語にもある、あれです

 

「デュボワ夫妻はアランを夕食に招待する」という文があったとしましょう

 

「招待する」という動詞には、

 

この動作をするひと:「デュボワ夫妻」(=主語)

この動作の対象:「アラン」(=直接目的語)

 

が、あります

 

受動態の文では、動作の対象を主人公にする構文です

 

上の文で、「アラン」を主人公、すなわち主語にすると、

 

「アランはデュボワ夫妻に夕食に招待されています」となります

 

英語で言うと、

 

一つめの文は、

 

  Mr. and Mrs. Dubois invite Alain to diner.

 

二つめの文は、

 

  Alain is invited to diner by Mr. and Mrs. Dubois.

 

となりますね

 

つまり、英語の受動態の形は、

 

be動詞 + 過去分詞 + by ・・・

 

ですね

 

フランス語もよーく似てます

 

フランス語の受動態の形

 

être動詞 + 過去分詞(p.p.) + par(あるいは de)・・・

 

となります

 

be動詞 être 動詞

過去分詞は、同じ

by ... par(あるいは de...

 

と変わるだけで、よく似てますね

 

一つめの文をフランス語で言うと、

 

 M. et Mme Dubois invite Alain à dîner.

 

二つめの文(すなわち、受動態の文)をフランス語で言うと、

 

 Alain est invité à dîner par M. et Mme Dubois.

 

簡単ですね!

 

◇◇過去分詞(p.p.)の形は、複合過去のページで確認して下さい◇◇

 

もう一つ例文を出しましょう

 

 La police arrête le voleur.

 

  警察は泥棒を逮捕する

  *arrêter:逮捕する/voleur:volerする人→泥棒

 

この文を受動態にすると、

 

 Le voleur est arrêté par la police.

 

となりますね

 

ところで、受動態の文も、いろいろな時制で言いたいですね

 

受動態の文の時制は、être動詞の時制によって決まる

 

 Le voleur est arrêté par la police.

 

  これは現在形:「泥棒は警察に逮捕される

 

 Le voleur a été arrêté par la police.

 

  これは複合過去形:「泥棒は警察に逮捕された

  a(助動詞avoir)+été(êtreの過去分詞) で複合過去形

 

 Le voleur sera arrêté par la police.

 

  これは単純未来形:「泥棒は警察に逮捕されるだろう

 

大体、理解できましたか?

 

最後に、受動態の注意点を2つあげておきます. 重要です.

 

注意(1):過去分詞は、主語と性・数一致する

 

 Une grande manifestation est organisée

 

                                    par les pacifistes.

 

 *manifestation(f.s.)なので、過去分詞organisée

 

  大きなデモが平和主義者によって組織される

   manifestation:デモ/organiser:組織する

   pacifiste:平和主義者

 

注意(2)par ... de ... の使い分け方

 

 par ... :完結する動作のとき

 de ...  :感情などの状態のとき

 

 Ce roman a été écrit par Stendhal en 1830.

 

  この小説は1830年にスタンダールによって書かれた

 

 Marie est aimée de tout le monde.

 

  マリーはみんなに愛されている(現在)

 

 Marie était aimée de tout le monde.

 

  マリーはみんなに愛されていた(半過去)