(直説法)複合過去
複合過去は「〜した」と言える、完結した動作の過去形に使います。
さっそく形を勉強していきます。
n
形
1) 助動詞 avoir + 過去分詞(p.p.)
J’ai acheté cette robe.
2) 助動詞 être + 過去分詞(p.p.)
Je suis allé
au cinéma.
このように2つの形がありますが、助動詞 avoir / être の使い分けによって、2つの形をとる事がわかりますね。では、その使い分け方を、次にみます。
n
助動詞
avoir / être の使い分け
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普通は、助動詞
avoir を使います
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次のような、場所の移動/状態の変化を意味する動詞の時は助動詞 être を使います。(
)内は過去分詞です。初めは気にしないで下さい。
「行く」aller (allé)/「来る」venir
(venu)
「出発する」partir (parti)/「到着する」arriver
(arrivé)
「入る」entrer (entré)/「出る」sortir
(sorti)
「上がる」monter (monté)/「下がる」descendre
(descendu)
「生まれる」naître (né)/「死ぬ」mourir
(mort)
最初の4行が場所の移動を示す動詞。最後の1行が状態の変化を示す動詞です。
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最初は、この大体10個ぐらいの動詞のときだけ、助動詞êtreを使い、その他の動詞の場合は、助動詞avoirを使う、と覚えておきましょう。
n
過去分詞
英語の現在完了の<have+過去分詞>、受け身の<be+過去分詞>の時に使う過去分詞と大体同じに考えていいです。
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第1群(グループ)規則動詞の場合
−er → −é
例:chanter → chanté, regarder
→ regardé
他に不規則動詞aller → allé となる
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第2群(グループ)規則動詞/原形の語尾がir のいくつかの不規則動詞
−ir → −i
例:finir → fini, partir
→ parti
venirなど、当てはまらない不規則動詞は多い
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その他の不規則動詞の場合(特殊な形をとる場合が多い)
venir → venu, faire → fait,
prendre → pris 等
n 助動詞avoirをとる動詞の例 chanter
j’ai chanté |
nous avons chanté |
tu as chanté |
vous avez chanté |
il a chanté |
ils ont chanté |
elle a chanté |
elles ont chanté |
助動詞avoirの形と発音さえ覚えていれば、簡単ですね。
n 助動詞être をとる動詞の例 aller
je suis allé(e) |
nous sommes allé(e)s |
tu es allé(e) |
vous êtes allé(e)(s) |
il est allé |
ils sont allés |
elle est allée |
elles sont allées |
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過去分詞(p.p.)の後に、e とか s が付いたり付かなかったりしてますよね
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複合時制(今は複合過去)においては、助動詞êtreをとる場合、主語と過去分詞は、性・数が一致します
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たとえば、手紙に「私はパリへ行った」と書いたとしましょう。男性が書いた場合と女性が書いた場合では、次のようになります。
l Je
suis allé à Paris. (男性の場合)
l Je
suis allée à
Paris. (女性の場合)
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注意しましょう!
n 複合過去形の否定形
今まで習ってきた、主に(直説法)現在形では、動詞が1つでそれをne 〜 pas ではさめば、否定形になりました。ところで複合過去形は、<助動詞avoir/être>+<過去分詞(p.p.)>というふうに、動詞が2つあります。
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複合時制での否定形は、
<主語> ne(n’)<助動詞avoir/être> pas <過去分詞(p.p.)> |
と、<助動詞avoir/être>を ne 〜 pas ではさみます。
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例
l J’ai téléphoné à Marie. 私はマリーに電話した。
→ Je n’ai pas
téléphoné à Marie. 〜電話しなかった。
l Paul
est venu à trois heures. ポールは3時に来た。
→ Paul n’est pas
venu à trois heures. 〜来なかった。
n 複合過去形の疑問形
注意するのは、倒置による疑問文だけです。
例
Vous avez téléphoné à Mme
Vartan.
あなたはバルタン夫人に電話した。
(1)[イントネーション]
Vous
avez téléphoné à Mme Vartan?
(2)[est-ce
que ・・・]
Est-ce
que vous avez téléphoné à Mme Vartan?
(3)[倒置]
Avez-vous
téléphoné à Mme Vartan?
<助動詞avoir/être>−<主語> <過去分詞(p.p.)> . . . ? |
主語と助動詞を倒置します
n 複合時制(助動詞avoir/être + 過去分詞p.p. の形をとる時制)の文における、目的語人称代名詞の位置。
<主語> ne(n’) <目的語人称代名詞> <助動詞avoir/être> pas <過去分詞(p.p.)> |
要するに、<助動詞avoir/être>の直前に置きます
・ 目的語人称代名詞が2つある場合、そのままここに置く。(→ex3)
・ 助動詞の前にある目的語人称代名詞が直接目的語の場合、過去分詞(p.p.)と
性・数一致します。(→ex2)
ex1. Tu as téléphoné à Marie?
君はマリーに電話したかい?
→Tu lui
as téléphoné?
君は彼女に電話したかい?
―Oui, je lui
ai téléphoné.
はい、彼女に電話した。
―Non, je ne lui ai pas téléphoné.
いいえ、彼女に電話しなかった。
ex.2 Vous avez invité à dîner M. et Mme Besson?
あなた方はベッソン夫妻をディナーに招待しましたか?
―Oui, nous les
avons invités (à dîner).
はい、私たちは彼らを(ディナーに)招待しました。
―Non, nous ne les avons pas invités
(à dîner).
いいえ、私たちは彼らを(ディナーに)招待しなかった。
◇ invités の性数一致に注意! les はベッソン夫妻を受けているので、m.pl.
ex.3 Tu as prêté ton vélo à Paul?
お前は自転車をポールに貸したのか?
―Oui, je le
lui ai prêté.
うん、ぼくはそれを彼に貸したよ。
―Non, je ne le
lui ai pas prêté.
うううん、ぼくはそれを彼に貸さなかった。
n
複合時制(助動詞avoir/être + 過去分詞p.p. の形をとる時制)の文における、中性代名詞の位置。
・
目的語人称代名詞と同じ位置。(→ex1)
・
目的語人称代名詞と中性代名詞が同時に使われた場合、
<目・人・代> <中・代> の語順。(→ex2)
ex1. Quand êtes-vous allé(e) à Venise?
いつ、あなたはヴェニスに行ったのですか?
―J’y suis allé(e) il y a
deux ans.
私はそこに2年前行きました。
ex2. Il a beaucoup d’argent.
彼はたくさんお金を持っている。
Mais il ne m’en
prêté jamais. [en=d’argent]
しかし、彼は決してそれを貸してくれない。