2015年
03/02  仏像内部に1000年前の即身仏か、CTスキャンで判明

CNN Japanより。ちょっと前にカラパイアで同じ記事を見たような。

03/04  北斎肉筆の隅田川 幻の傑作、墨田区取得へ

江戸時代の絵師、葛飾北斎の作品を集め2016年度に開館する「すみだ北斎美術館」(東京都墨田区)は4日、コレクションの目玉として、百年以上所在が分からなくなっていた肉筆画「隅田川両岸景色図巻」を1億4904万円で取得すると発表した。図巻は、縦28.5センチ、横633.5センチ。北斎の肉筆画では最大級とされる。
隅田川の台東区側から墨田区側を望む構図で、柳橋から両国橋、吾妻橋などのほか、途中で描き手の視点を変え、日本堤や吉原の遊郭の屋根も描いている。図巻には遊郭の座敷で、北斎とみられる男性が遊女四人と戯れる姿もある。区の担当者は「北斎かどうかは今後の研究が必要だが、晩年ではない自画像は珍しい」としている。
描かれたのは、1805(文化2)年で、北斎が46歳の時。「落語中興の祖」といわれる戯作者で今の墨田区内の緑に住んでいた烏亭焉馬に頼まれ、その自宅で描いたことが分かっている。
作品の存在については、明治期に酒田(現山形県酒田市)の豪商出身の政治家が所蔵していたことが分かっていた。いつ海外へ流出したかは定かではないが、1896(明治29)年に西洋で初めての北斎研究書とされる、エドモン・ド・ゴンクール著「北斎」で、画商の林忠正のコレクションとして紹介されている。
林の帰国に伴い、1902(同35)年にフランスの国立競売場「ドゥロウ」で売却され、以後は行方不明になった。一部の研究者が「壮年時代の北斎の傑作」として注目していた。

東京新聞より。

03/04  菱田春草のびょうぶ絵発見 未完成の「雨中美人」

国指定重要文化財「落葉」「黒き猫」などを描いた明治時代の代表的な日本画家で、長野県飯田市出身の菱田春草(1874〜1911年)による未完成の屏風絵「雨中美人」が見つかったと4日、市が発表した。
同館学芸員によると、春草が1910年の第4回文部省美術展覧会に出品しようと制作に取りかかったが中断した作品で、下絵の一部は以前から知られていた。「春草は風景や動植物を描いた印象が強い。人物画の全体像が分かる貴重な発見だ」と評価している。
「六曲一双」の作品で、絵は計12枚。

共同通信より。「雨中美人」は、飯田市美術博物館で開催される「創造の源泉 −菱田春草のスケッチ−」で展示。会期は3月21日(土)〜4月19日(日)

03/05  「類聚歌合」の新資料発見 フェアに出品6500万円

平安時代後期に編さんされ、一部が国宝にも指定されている「二十巻本類聚歌合」の新たな草稿が、5日までに見つかったとのこと。和歌の優劣を競い合った記録で、専門家は重要文化財級の価値があるとみる。東京都内で同日開催の「国際稀覯本フェア2015」に出品され、6500万円の値が付けられている。
発見されたのは、長さ5.89メートルの巻物。1078(承暦2)年に白河天皇が主催した歌合で、歌人の大江匡房らが詠んだ和歌が記録されている。美術品や古書を販売する思文閣(京都市)が京都で開かれた業者向けオークションで購入した。どこで所蔵されていたかは不明という。

共同通信より。

03/05  「美術手帖」の美術出版社、民事再生法適用を申請

朝日新聞より。

03/11  フライ・オットー氏が死去 ドイツの建築家

日経新聞より。

03/12  蕪村の妻は「河内」出身 奈良大、手紙発見

共同通信より。

03/13  蕭白の傑作「雲龍図」、デジタル複製 天龍寺で公開へ

朝日新聞より。「3月14日(土) 〜 5月10日(日)、天龍寺大方丈の「龍の間」で公開される」とのこと。

03/13  薬師寺「食堂」復興、異色の競演 日本画家の壁画、建築家の設計

共同通信より。

03/13  奈良・東大寺“試みの大仏”など国宝指定を答申

文化審議会は13日、ともに平安時代前期の仏像で、像高39センチと思えない雄大な造形から“試みの大仏”(大仏を造るにあたっての試作品の意味)とも呼ばれる木造弥勒仏坐像(奈良・東大寺所有)と、木造虚空蔵菩薩立像(京都・醍醐寺所有、重要文化財指定時は木造聖観音立像)の2件を国宝に、1949年の火災前の奈良・法隆寺金堂壁画を精緻に記録した写真原板(2件、計446枚)などの39件を重要文化財に、それぞれ指定するよう文部科学相に答申した。
また、建築家前川国男が設計した「青森県弘前市庁舎本館」など、26府県171件の建造物を登録有形文化財にすることも求めた。
法隆寺金堂壁画は古代東アジアを代表する仏教絵画であり、35年に国の事業として撮影された。同壁画写真ガラス原板(法隆寺所有)は、感光剤をガラス板に塗って像を写し込んだもので、原寸大分割の363枚。同壁画写真原板(京都・便利堂所有)は、カラー図版用の4色分解のガラス原板や、赤外線フィルムなどの83枚。金堂壁画の現物は、文化財保護法制定の契機にもなった49年の火災で変色、一部の線は消えているため、学術的価値が高いという。
このほかの重要文化財の指定答申
鳥羽天皇像(和歌山・根来寺所有)▽病草紙断簡(「背骨の曲がった男」)(文化庁保管)▽病草紙断簡(九州国立博物館保管)▽日月四季花鳥図(東京・出光美術館所有)▽江戸名所風俗図(同)▽酒伝童子絵巻 狩野元信筆(東京・サントリー美術館保管)▽竹林閑居図(東京・松岡美術館保管)▽両界曼荼羅図(京都・真輪院所有)▽乾漆伎楽面(文化庁保管)▽木造韋駄天立像、木造善財童子立像(岐阜・長瀧寺所有)▽木造獅子狛犬(滋賀・若松神社所有)▽木造地蔵菩薩坐像(京都・新町地蔵保存会所有)▽木造伎楽面、乾漆伎楽面(大阪・藤田美術館所有)▽木造如意輪観音坐像(奈良・西大寺所有)▽木造二天王立像、木造毘沙門天立像(熊本・荒茂毘沙門堂管理組合所有)▽色絵竜田川文透彫反鉢 尾形乾山作(個人所有)▽祥瑞蜜柑水指 景徳鎮窯(大阪・湯木美術館所有)▽新古今和歌集竟宴和歌(横浜市立大学所有)▽山家心中集(京都・妙法院所有)▽古今和歌集巻下(片仮名本)(個人所有)▽民部省符 延長四年二月十三日(奈良国立博物館保管)▽大和国添上郡楢中郷家地手継券文(九州国立博物館保管)▽平城宮跡造酒司出土木簡(奈良文化財研究所保管)▽冷泉為広下向記 自筆本(京都・冷泉家時雨亭文庫所有)▽浄水寺碑(熊本・豊野神社所有)▽北海道松法川北岸遺跡出土品(羅臼町郷土資料館保管)▽新潟県元屋敷遺跡出土品(縄文の里・朝日 奥三面歴史交流館保管)▽土偶(長野・井戸尻考古館保管)▽大阪府野中古墳出土品(大阪大学総合学術博物館保管)▽徳島県観音寺・敷地遺跡出土品(徳島県立埋蔵文化財総合センター保管)▽福岡県稲童古墳群出土品(行橋市歴史資料館保管)▽小野蘭山関係資料(国立国会図書館保管)▽過所船旗 天正九年四月廿八日、能島村上家文書(個人所有)▽染田天神講連歌関係資料(奈良・染田区所有)▽過所船旗 天正九年三月廿八日(個人所有)▽ヱーセルテレカラフ(同)▽朝鮮国書(宮崎・都城島津邸保管)

読売新聞より。

03/17  菩薩像の中から経巻や笛、重文に追加指定を答申

浜松市の岩水寺にある国指定重要文化財「木造地蔵菩薩立像」(像の高さ約1メートル65)の中から、経巻、造像記、横笛など納入品が、見つかったことがわかった。
国の文化審議会で13日、立像に追加して、納入品を重要文化財に指定するよう答申された。
納入品で形が残り、品名が分かったのは計17種類34点。市文化財課によると、造像記から、立像は建保5年(1217年)に京都の六波羅蜜寺で、運慶一門の慶派に属する仏師・運覚により造られたことが判明。作者や制作年代が明らかになったことも、「納入品史上で、重大な発見」(市文化財課)という。
市や文化庁などは、2012年度から内部の調査を進めていた。その結果、塔の形をした木柱があり、そこに経巻や扇、横笛、漆塗り箱などが、麻や紙のひもでくくりつけられていた。造像記などは下に落ちていたが、当時の制作技術を知る上でも重要という。

読売新聞より。

03/17  画家の金子国義さんが死去 絵本「不思議の国のアリス」

共同通信より。

03/19  フェルメール作? 「聖プラクセディス」西洋美術館に常設展示

産経新聞より。関連記事:スクラップ2014年7月9日「フェルメール絵画に11億円 ロンドンで異例の競売」(共同通信) 国立西洋美術館公式サイト

03/20  利休と晶子の施設オープン ゆかりの堺市に

共同通信より。

03/21  木工芸の灰外達夫氏が死去 人間国宝

共同通信より。

03/22  「ピカソ」隠匿の夫婦に有罪=271点、40年所持−仏

フランス南東部グラースの裁判所は20日、ピカソの絵画271点を40年近く隠し持っていた夫婦に対し、盗品を所持した罪で執行猶予付き禁錮2年(求刑同5年)の有罪判決を言い渡した。
271点は1900〜32年に描かれ、「青の時代」の作品や、最初の妻オルガの肖像画などが含まれる。

時事通信より。

03/25  鉄船の肖像画、行方不明 京都・龍安寺

京都新聞より。

03/25  日本芸術院賞、詩人の吉増剛造さんら8人

朝日新聞より。

03/26  ピカソ絵画が競売へ、落札額は過去最高更新の見通し

ロイターより。

03/26  法隆寺壁画、80年前の撮影資料 京都で発見、舞台裏克明に

京都新聞より。 資料は、便利堂コロタイプギャラリーで開催中の「法隆寺金堂壁画写真原板展」で公開中。4月5日まで。