2013年
12/02  天平の極彩色文様、CGで復元 東大寺・執金剛神立像
奈良・東大寺で年に1度だけ公開される秘仏、執金剛神立像(国宝、8世紀)の制作当時の姿が、コンピューター・グラフィックスでよみがえった。東京芸術大と東京理科大の共同研究チーム(代表=籔内佐斗司・東京芸大大学院教授)が、表面に残る顔料から天平の極彩色文様を復元した。
甲に身を固め、法具の金剛杵を持って仏法を守る姿の塑像で、高さ173センチ。法華堂(国宝、三月堂)の厨子に安置されている。
2年がかりの研究の結果、甲の金箔の上の雲文や唐草文、腰回りの小札の孔雀の羽根や対葉花文があざやかに再現された。
朝日新聞より。
日展「書」の篆刻部門の審査の公平性について調査していた第三者委員会(委員長・浜田邦夫元最高裁判事)は5日、記者会見を開き、2009年度の同部門の審査で、会派ごとに入選者数の事前配分があったと発表した。過去には選考に絡んで金銭授受の慣行も認められた。
共同通信より。
吉村芳生さん(画家、版画家)が6日、死去、63歳。
山口県出身で、1970年代半ばから克明な鉛筆画を発表。新聞を本物そっくりに書き写し、そこに自画像を重ねて描く異色の画家として知られた。
朝日新聞より。
産経新聞より。
京都国立博物館(京都市東山区)が建て替え工事を進めていた新しい平常展示館が、来年9月13日にオープンするとのこと。名称は公募により、「平成知新館」に決まった。
新館は地上4階地下2階建て、延べ床面積約1万8千平方メートル。高さは14・9メートル。免震装置によって展示室が揺れに強くなり、館内はバリアフリー仕様になった。レストランや映像設備などもある。
設計はニューヨーク近代美術館新館や東京国立博物館法隆寺宝物館を手がけた谷口吉生さん。外観は、京町家をイメージして仕上げたという。
平常展示館は京博の館蔵品と寄託品を展示する建物で老朽化に伴い、建て替えていた。
京都新聞より。
建築家で東京大名誉教授の安藤忠雄さんが19日、東京のフランス大使公邸で、仏芸術文化勲章の最高章コマンドールを受けた。安藤さんのフランスでの作品は、パリのユネスコ本部などにある。
朝日新聞より。
江戸時代の画家円山応挙、応瑞の親子が描いた「相国寺開山堂襖絵」が20日、京都市上京区の相国寺承天閣美術館で報道陣に初公開された。
江戸時代の文献に記されながら行方が分からない“幻の絵”だったが、今年1月、京都国立博物館の佐々木丞平館長らによる調査で、相国寺開山堂にあることが判明。ふすま絵は、息子の応瑞とその弟子たちが描いた「夏景山水図」10面と、応挙による「雪中山水図」10面の計20面。いずれも相国寺の所蔵で、それぞれ夏と冬の山里が水墨で描かれている。
共同通信より。襖絵は相国寺承天閣美術館で21日〜来年3月23日まで展示。
松本市の牛伏寺で21日までに、奈良時代に書き写されたとみられる法華経の一部を切り取った「断簡」が見つかった。調査した静岡大教育学部(静岡市)の山内常正講師(日本書道史)によると、筆跡は五島美術館(東京)にある重要文化財「法華経巻第五(藤南家経)」とほぼ同じ。重文は、奈良時代に勢力を誇った藤原南家の写経所で書き写されたと推定されている。藤原南家によるとみられる写経が確認されたのは3例目(1件は戦災で焼失)。
断簡は牛伏寺の宝蔵で見つかり、縦約25センチ、横約13センチ。掛け軸に仕立てられていた。計8巻の法華経のうち、第2巻の一部に当たる計110文字が7行にわたって書き写されている。同寺には、1813(文化10)年に住職の憲如が京都でこの掛け軸を入手したとの記録があるという。
信濃毎日新聞より。
新潟市沖の海底から底引き網漁船により「水揚げ」され、同市文化財センター(西区木場)に持ち込まれた土器が、約5000年前の縄文土器だったことが分かった。縄文土器が新潟県沖合の海底で発見されるのは1982年に佐渡沖で見つかって以来、2例目。
見つかった土器は高さ36・4センチ、口径27センチの「深鉢」と呼ばれる形で、煮炊き用の鍋や釜として使われていたとみられる。割った竹で筋を付けた後に縄目をつけたとみられる文様から、縄文時代中期の紀元前3000年頃に作られたと推測される。角田山沖は当時から海であったことから、土器を載せた船が当時の日本海を行き来していたことを示す重要な史料になるという。
読売新聞より。こういう話が好きなので。
埼玉県立近代美術館(さいたま市)は26日、収蔵品2点を紛失したと発表した。26年前になくなっていることに気付いたが、今夏まで問題を放置していた。
紛失したのは現代日本版画の先駆者の一人、故・平塚運一氏の木版画で「斑鳩寺初秋」と「議会図書館ワシントンD.C.」。1986年8月に生前の平塚氏本人から寄贈され、評価額は計14万円相当という。
87年夏、当時の学芸部長と普及課長(いずれも故人)が事業報告書を作成する際に、作品がないことに気づいたが、報告しなかったという。その後、企画課長や担当学芸員ら計10人に「行方不明」と引き継がれたが、探索はしなかった。
今年7月、同館の大規模改修工事を控えて全収蔵作品を点検をした際に、2点の所在が分からないことを知った依田英樹副館長が、歴代の学芸員ら24人を聞き取り調査し、紛失と結論づけた。
朝日新聞より。
平等院(京都府宇治市)の国宝「阿弥陀如来坐像光背飛天」は、平らな飛天像に立体感を出すため、手前に見える頬を横方向に長く作る工夫がされていることが28日、東京芸術大大学院の調査で分かった。
調査対象は本尊の阿弥陀如来坐像の光背にあり、平安時代の作とされる飛天像6体。3Dデータで作った顔の断面図から、飛天「南2号」の耳と鼻の距離は手前に見える側が反対の壁側に比べ1・17倍長かった。
共同通信より。
滋賀県は、県立近代美術館(大津市)と北西の隣接地で整備する新生美術館の基本計画をまとめた。
新生美術館は仏教美術と近現代の美術、専門教育を受けない障害者らが手掛けるアール・ブリュットを柱に展示し、休館中の琵琶湖文化館(同市打出浜)の文化財も収蔵する。
計画では、近代美術館と新館を合わせた延べ面積は約1万5200平方メートルとなり、現状の約1・8倍に広がる。展示や収蔵に加え、レストランやカフェの充実、公園での屋外展示、県内での出張展示などの機能を充実させる。
年間の来館者目標は現状の2倍以上となる30万人。想定される整備費は36〜56億円で、来年度に公募で実施する設計により確定する。全面開館は2018〜19年度の予定。近代美術館は改修のため一定期間、休館になる。
京都新聞より。
視聴者が所有する骨董品を鑑定する英BBCテレビの番組で、ダービーシャー州のキリスト教司祭が持ち込んだ肖像画が17世紀フランドル絵画の巨匠バン・ダイクの作品だったことが判明した。30日付の英紙タイムズなどが報じた。専門家は40万ポンド(約7千万円)の価値があると鑑定したとのこと。36年続く番組の中で最高の鑑定額。
司祭は金色の額が特に気に入り、12年前に400ポンドで骨董品店から買ったという。もともとは同州の教会の鐘を更新するため、肖像画を売るつもりだった。しかし鑑定後は気が変わり、肖像画が競売で国外に流出しないよう、鐘のための寄付を呼び掛けている。
産経新聞より。






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