2013年
06/01  日本館、国別部門で特別表彰 ベネチア・ビエンナーレ
ベネチア・ビエンナーレの開会式と授賞式が1日、イタリアのベネチアで開かれ、88カ国による国別参加部門で、日本館が特別表彰となった。東京国立近代美術館の蔵屋美香・美術課長の企画で、美術家の田中功起さんの個展を開催。東日本大震災後の社会を意識し、ほかの人の経験はいかに共有できるか、などを映像作品を通じて問うた。現在の表彰制度になって、日本館の特別表彰は初めて。日本館のテーマは「抽象的に話すこと」。
最高賞の金獅子賞は、国別部門が初参加のアンゴラ館、企画展示部門では英国出身のティノ・セーガルさんが受けた。
朝日新聞より。
京都新聞より。
明治・大正時代を中心に活躍した日本画家・高島北海(本名・得三)が描いた「富嶽図」が、グルジアの首都トビリシの国立博物館に所蔵されていることが確認された。
縦116センチ、横215センチの絹に、駿河湾越しに望む富士山の眺望を描いた作品で、これまで知られていなかった。国立文化財機構・東京文化財研究所が、海外にある日本の古美術品の保存状態などを調べる一環で昨年秋、同博物館を訪ねたところ、収蔵庫の一角で、軸に巻かれた状態で保管されていたのを発見した。「北海高島得」と書かれた落款や、押されていた印から、明治時代の末頃に描かれた高島の作品と断定したとのこと。
読売新聞より。
長崎県対馬市の観音寺から盗まれた文化財「観世音菩薩坐像」をめぐり、同市は12日、仏像を保管している韓国の文化財庁に7月にも返還を直接要請する方針を固めた。共同通信社の取材に財部能成市長が明らかにした。返還を求める島民の署名約1万7千人分も同時に提出する。
共同通信より。
有田焼の陶芸家で、人間国宝の十四代酒井田柿右衛門氏が15日、死去した。78歳。
1982年に十四代を襲名し、84年には日本陶磁協会賞受賞。2001年、国の重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定された。
共同通信より。
奈良県桜井市の山田寺跡(7世紀)で出土した陶器「三彩」の破片が、国内で出土した中国製陶器としては最古級の可能性が高いことが、兵庫陶芸美術館(兵庫県篠山市)の弓場紀知副館長(東洋陶磁史)の調査で18日までに分かった。
これまで国内最古の中国製陶器は壱岐島(長崎県)の双六古墳(6世紀後半)で出土したわんとされてきたが、今回の破片は中国・唐代の有名な唐三彩の源流とされる、北斉時代(550〜577年)の陶器とみられる。
破片は、奈良文化財研究所が1976年に始めた同寺跡の発掘調査で出土した陶器片43点の一部。
共同通信より。
文部科学省に19日入った連絡によると、国連教育科学文化機関(ユネスコ)は、江戸時代の鎖国直前の日欧交渉を伝える「慶長遣欧使節関係資料」(仙台市博物館所蔵)と、藤原道長の自筆日記「御堂関白記」(京都市の陽明文庫所蔵)の国宝2件の記憶遺産登録を決めた。
記憶遺産は、国内では福岡県田川市などが推薦した「山本作兵衛炭坑記録画・記録文書」が2011年に初登録されて以来。
共同通信より。
来年6〜11月にイタリアで開かれる第14回ベネチア・ビエンナーレ建築展の日本館展示の内容が19日、国際交流基金から発表された。
「現代建築の倉」をテーマに、写真や図面など多彩な資料を使って日本建築の近代化100年をたどる。建築誌編集者の太田佳代子さんが展示を総括するコミッショナーを務め、建築史家の中谷礼仁・早大教授、評論家の山形浩生さんら計5人が参加するとのこと。
読売新聞より。
大阪市は19日、閉鎖を検討していた市立美術館(天王寺区)を日本・東アジアの美術に特化した形で存続させ、中之島に建設予定の新美術館と東洋陶磁美術館とを合わせた3館で一体的に運営する方針を正式決定した。
新美術館と市立美術館とのあり方をめぐっては、橋下徹市長の指示で市立美術館を閉鎖し所蔵作品を新美術館に集約することなどを検討。しかし外部有識者検討会では両館の併存で意見が一致していた。
今後、市立美術館は本館建物の改修を行い、引き続き美術館として約8千点を所蔵。レストランやミュージアムショップが入る新棟を増設し、利用者サービスの向上にも努める。
新美術館は近現代美術に特化し、大阪出身の画家、佐伯祐三(1898〜1928年)や吉原治良(1905〜1972年)らの作品を含む約4600点のコレクションを中之島から世界へ発信する。本年度中に基本計画を策定し、来年度以降の設計、工事を想定する。
大阪日日新聞より。
政府は21日、近藤誠一文化庁長官が退任し、後任に国立西洋美術館の青柳正規館長を充てる人事を内定した。
青柳氏はギリシャやローマを専門とする考古学者。イタリアの古代ローマ遺跡ポンペイなどの研究で知られる。
共同通信より。
秋田市の再開発地区「エリアなかいち」にある新県立美術館が9月28日に本オープンするのにあわせて、県教育委員会は8月31日、藤田嗣治(1886〜1968)の大壁画「秋田の行事」(縦3・65メートル、横20・5メートル)を現在の県立美術館から移設する。
朝日新聞より。新県立美術館:秋田県立美術館は9月28日に本オープン。開館日から11月10日まで開館記念特別展「秋田の行事のすべて」(仮称)を開催とのこと。
パリを拠点に活動した画家藤田嗣治が戦後に描いた、未発表の油絵2点が新たに見つかった。ポーラ美術館(神奈川県箱根町)が24日、発表した。
ギリシャ神話などに登場する海の魔物を主題とした「シレーヌ」(52年)と、上半身裸で横たわる女性を異形の人々が取り囲む「グロテスク」(55年)の2点。藤田の遺族から購入した収集家が同館に寄託し、存在が確認された。同館によると、「グロテスク」は題材や登場人物の造形の点で、これまで確認された作品にはない珍しい作風だという。
朝日新聞より。作品は7月13日から公開されるとのこと。 ポーラ美術館
文化庁は26日、万葉集の写本の一部やびょうぶ絵、青磁花瓶など個人所有の美術品計21点を、国民向けに公開を促す登録美術品にしたと発表した。今後、東京・上野の東京国立博物館で公開する予定。
内訳は書が16点、絵画1点、工芸品4点。「千載和歌集」の選者で平安時代末―鎌倉初期の歌人藤原俊成の書や、西行筆と伝わる書も含まれる。工芸品1点を除く20点が国の重要美術品。
登録美術品制度は、個人や企業が所有する優れた美術品を鑑賞する機会を増やすため1998年に導入された。登録総数は396点となる。
共同通信より。






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