2010年
06/01 古墳時代の甲冑に金めっき 朝廷、若狭の豪族に贈る?
福井県敦賀市の国の史跡「中郷古墳群」から出土した5世紀ごろのものとみられる古墳時代中期の甲冑に、金めっきの装飾が施されていることが分かったと31日、同市教委と私立敦賀郷土博物館が発表した。
甲冑は1954年、同古墳群最大の「向出山1号墳」(5世紀、円墳)から、鉄製矢じりなどと一緒に出土したとのこと。敦賀郷土博物館が保管していたが、一面に覆うさびを取り除く作業が2008年から進んでいた。
保存処理の結果、よろいは金でめっきが施された「鉄地金銅装頚甲(てつじこんどうそうあかべよろい)」、かぶとは珍しいデザインの「鉄地金銅装眉庇付冑(てつじこんどうそうまびさしつきかぶと)」と判明したとのこと。よろいは首回りを守る構造で、幅18センチ、高さ14センチ、奥行き24センチ。鉄製で、全面が金でめっきされ、針状の鏨(たがね)で線状の文様を彫り込んだ「毛彫り」の装飾が施されていたとのこと。全面が金めっきのよろいは、他に奈良県の五条猫塚古墳で出土例があるだけという。
かぶとはつば付き帽子の形で、頭頂部に杯のような形の飾りがあったと考えられるという。頭部の外周には、金銅板と鉄板を交互に6方向に取り付けた装飾が上下2段に施されている。4方向に金銅板を付けたものは全国で5例あるが、6方向のものはこれまで知られていないという。
朝日新聞より。
フランス生まれの米彫刻家、ルイーズ・ブルジョワさんが31日、ニューヨークで死去したとのこと。98歳。
母をシンボル化した「ママン」と題された一連の巨大なクモの像が有名。作品の幾つかは、最近のオークションで100万ドル(約9100万円)以上の高値がついている。
時事通信より。
江戸時代後期の画家で鳥取藩士の片山楊谷(1760〜1801年)の屏風絵「猛虎図」が、鳥取市内の旧家から31日までに見つかったとのこと。六曲一双の大作で、その存在は全く知られていなかった。
「猛虎図」は、同市鹿野町鹿野の雲龍寺住職が旧家から5月に入手。絵の依頼主や制作の過程などは不明で旧家に長く秘蔵されてきた。右双に雄と雌の虎2頭を、左双に雄の虎1頭を配置。2頭の雄は猛々しい体毛やひげが「楊谷の毛描き」といわれる技法で描かれる。雌の虎は毛並みが穏やかで、雌らしさを表している。
左双、右双それぞれ高さ1.7メートル、幅3.6メートル。保存状態は良好。楊谷の作品は軸物がほとんどで、このような屏風の大作は珍しいという。楊谷が20〜23歳ごろに使った『瓊(たま)浦楊谷道監』という落款があり、このころの作品とみられる。
日本海新聞より。鳥取県立博物館では、楊谷や島田元旦の作品を集めた「因幡画壇の奇才 楊谷と元旦」展を20日まで開催中。
ロイターより。ピカソの「青の時代」の肖像画も出品されるとのこと。
府中市は3日、市美術館の収蔵品として、高橋由一=1828(文政11)〜94(明治27)年=の「墨水桜花輝耀(ぼくすいおうかきよう)の景」(1874年作)を約1億円で購入することを決めた。7日始まる市議会に購入契約締結案を提出するとのこと。
毎日新聞より。
共同通信より。
共同通信より。
ロイターより。
10日、同国西部ケルンで死去したとのこと。 69歳。
86年、ベネチア・ビエンナーレで金獅子賞を受賞。2002年、高松宮殿下記念世界文化賞(絵画部門)を受賞。代表作は「不思議の国のアリス」など。
読売新聞より。
海外に流出した浮世絵を探して、立命館大アート・リサーチセンターが調査を本格化させているとのこと。
浮世絵は明治時代に大量に海外流出し、欧米の博物館や美術館が膨大な収集品を持っている。写楽、葛飾北斎などの有名な作品は所在が知られているが、多くの作品が目録も作られず眠ったままになっている。
同センター長の赤間亮教授らのチームは、欧米の各館を巡って全収蔵品を一点ずつ撮影し、画題や絵師、版元、出版年なども調べて入力した「デジタルアーカイブ」化を計画。世界最大級の大英博物館には2年前から調査に入り、全2万5千枚の浮世絵の撮影を終えたとのこと。「富嶽三十六景」などの風景画のほか、役者や美人画が多く、京都関連では幕末期の「都百景」シリーズのうち、雪の清水寺や南禅寺を描いた作品などが確認された。浮世絵は大量に刷られて各地で伝わっているため大英博物館の所蔵品も既知の絵柄が多かったが、あまり知られていない絵柄も数百枚あったという。
このほか英国ビクトリア&アルバート博物館で4万枚、スコットランド国立博物館5千枚の撮影を終え、今夏はイタリアやチェコなどを回る。アーカイブ化された浮世絵は立命館大で研究用に端末検索でき、大英博物館など一部施設はホームページで公開しているとのこと。
共同通信より。
共同通信より。
共同通信より。6月16日付奈良新聞によると魚の骨はカサゴ類。他ナツメの種も納められていたとのこと。
四国新聞より。
イタリアの研究者たちは16日、同国のトスカナ地方で見つかった遺骨が、カラバッジョのものであることがほぼ確認されたと発表した。
カラバッジョは1610年にトスカナ地方南部の沼沢地で、マラリアのために40歳前に死亡したといわれている。漁村ポルトエルコレの小さな教会の墓地にある200余りの墓の中の無名のものがカラバッジョの墓だといわれていたが、墓地の遺体は1956年に掘り起こされ、すべて一緒に教会の地下納骨室に納められた。
イタリアの4大学の研究者チームは、1年間にわたってDNA検査、炭素年代測定などを行ってこれらの遺骨を調べた結果、1610年前後に38-40歳くらいで死亡したと推定される一体の遺骨を選び出した。同チームは、85%の確率でカラバッジョの遺骨に間違いないとしているとのこと。
時事通信より。
奈良国立博物館は16日、貴重な近代建築として知られる本館(重要文化財)を改装し、名称を「なら仏像館」に変更すると発表した。7月21日から、これを記念した特別展「至宝の仏像」が開かれるとのこと。
本館は1894年、帝国奈良博物館本館として完成。常設展で多くの仏像を展示してきた。今回の改装では、仏像の魅力をより引き出すため、スポット照明を増設するとのこと。さらにこれまで展示していなかった館蔵品や寄託品も展示する。
毎日新聞より。「至宝の仏像 東大寺法華堂金剛力士像特別公開」:2010年7月21日から9月26日まで。博物館公式サイト
共同通信より。
共同通信より。袈裟は10月9日〜11月23日に京都国立博物館で開かれる「高僧と袈裟(けさ)」展で公開されるとのこと。
共同通信より。
クリスティーズは23日夜にロンドンで絵画オークションを開き、落札価格の総額が同国の絵画オークション史上最高額となる1億5260万ポンド(約210億円)に達したと発表した。
オークションには絵画62点が出品され、ピカソの「アンヘル・フェルナンデス・デソト氏の肖像」(1903年)は最高額の約3500万ポンド(約47億円)で匿名の入札者に落札された。これは以前の持ち主が1995年に払った額のほぼ2倍とのこと。 一方、クリスティーズが同程度の落札価格を予想していたモネの「睡蓮」(1906年)は、落札額の上位10位には入らなかった。
落札総額はロンドンで開かれたオークションとして初めて1億5000万ポンドを突破したが、クリスティーズが予想していた1億6300万〜2億3100万ポンドには届かなかった。
CNNより。スクラップ2010年6月4日「モネの「睡蓮」が競売に、予想落札額は最高54億円」の続報です。
神戸市立の神戸ファッション美術館に展示されたアート作品が、ルイ・ヴィトン社からの申し入れで撤去されていたとのこと。美術家、岡本光博さんが、にせ物のはんらんする現代社会をテーマにした作品「バッタもん」で、同社が「素材がコピー商品」と指摘したため。
「バッタもん」はバッタの姿をした立体作品。ルイ・ヴィトンなど5社のブランドのロゴマークや柄が使われた9体が撤去されたとのこと。
ルイ・ヴィトン社は5月6日付で美術館と岡本さんに文書を送り、作品は商標権を侵害するコピー品で作られ「偽造品の販売という犯罪行為を肯定する」などとして展示中止を求めたとのこと。美術館を運営する神戸市産業振興財団は翌日、撤去を決定した。
朝日新聞より。
サントリーホールディングス(本社・大阪市北区)が今年末の休館を決めたサントリーミュージアム「天保山」(同市港区)について、大阪市が建物の無償譲渡を受け、美術館として存続させることで両者が大筋合意した。水族館「海遊館」を運営する市の第三セクター「大阪ウォーターフロント開発」が経営を担う方向で調整しているとのこと。
市によると、サントリー側は民間で譲渡先を探したが見つからず、市側に受け入れを打診。維持管理費がかかるものの「関西有数の企業が運営してきた重要な文化施設をなくせない」(幹部)と、経営を引き継ぐ判断をした。
朝日新聞より。






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