2002年
10/01 ガウディの生涯描くミュージカル、初演へ
30日 ロイターより。スペイン建築の巨匠アントニオ・ガウディ生誕150年に合わせ、地元バルセロナでガウディの生涯を描くミュージカルが初演を迎える。「Gaudi, The Musical of Barcelona」と題された同作品は、カタロニア語で上演され、スペイン語と英語の字幕がつく。
物語は1926年、電車にはねられて運ばれた病院のベッドに横たわる73歳のガウディが、死の間際に自身の人生を振り返るという設定で語られる。
チケットはすでに2万枚以上売れているという。
10/02 いつもここからのネタ、熊本市現代美術館に展示
サンケイスポーツより。「悲しいとき〜」と絶叫するネタで知られるお笑いコンビ「いつもここから」の悲しいネタのイラストが、熊本市現代美術館に展示されることが1日わかった。
出展されるのは、12日にオープンする熊本市現代美術館の開館記念展。オープニングを飾る12カ国28人の芸術家の一組として抜擢された。
開館記念展「アティテュード2002 心の中の、たったひとつの真実のために」:10月12日(土)-12月8日(日) 熊本市現代美術館
10/06 一遍上人、実は裸だった 国宝絵巻「聖絵」、修理で判明
鎌倉時代に「踊り念仏」を広めた時宗の開祖・一遍上人(1239-89年)の諸国行脚を描いた「一遍聖絵」(全12巻)で、布教場面に登場する黒い衣をまとった一遍(第4巻)が、元々は裸で描かれていたことが修理の際にわかった。
表からは普通の衣姿だったが、修理で裏打ちの紙をはがし、裏側から透かしたところ、体、手足、あばら骨の線、黒い腰布がはっきり見え、墨などで衣を重ね描きしていた。
絵巻は一遍が没して10年後、弟とされる聖戒が偉業を記録にとどめるため絵師に描かせた。
絵巻は裏側の写真と共に公開される。 10月9日-11月10日 京都国立博物館
10/08 ヴィトン+オタク
7日、パリ市内で開かれたルイ・ヴィトンの2003年春夏コレクションで、村上隆さんデザインのバッグが登場した。また、会場周囲は、村上さんがデザインした巨大なキャラクターで覆われた。
見出しは読売によるものです。念のため。
村上氏、ジャンルを越えた活躍です。今回のヴィトン、ゆずと共にドラえもん、オタ業界と、大変忙しそうであります。個人的には、「口は芸術家、行動は商売人」という言葉が浮かびますが。それから彼の場合、賞賛罵倒かかわらず、周囲の反応全てを肥やしにしてる感が。ただ今育ち盛り。
10/10 メトロポリタン美術館の「アダム」像大破
asahi.comより。ニューヨークのメトロポリタン美術館の所蔵品で、15世紀のイタリアの彫刻「アダム」像が壊れたことを9日、同美術館が明らかにした。台座の傷みによる自然倒壊が原因とみられ、今後2年ほどかけて修復する予定。腕や足は粉々だが、頭や胴体の状態は良く、修復のための砕片の回収が進んでいる。
像は大理石製で、トゥリオ・ロンバルドが1490〜95年にベネチアで制作した。ルネサンス期の作品で高さ約190センチ。同美術館には1936年に収蔵された。
10/13 国立博物館は混雑する美術展を何とかせよ
昨年4月から独立行政法人となった国立博物館に対して、文部科学省が初めて行った業務実績評価で、こんな注文がついた。
槍玉に挙げられたのは、東博の「横山大観」展(目標の15万人の倍近い約28万人入場)と、京博の「雪舟」展(目標6万人に対し約14万人入場)とのこと。確かに混雑は困るけれど、対策の取りようがないような。会期延長や開場時間を柔軟にしたとしても、終了直前に駆け込む人、休日に訪れる人は減らないでしょうし。混雑がだめなら、日時指定、枚数限定の券を出すしかないんじゃないですかね。そんな展覧会はイヤですが。
10/19 長谷川等伯の仏画見つかる
asahi.comより。長谷川等伯(1539〜1610)の青年時代の作品が見つかった。東京国立博物館と日蓮聖人門下連合会などが18日、発表した。
見つかったのは掛軸「鬼子母神十羅刹女像」で、富山市の妙伝寺に伝わっていた。等伯が出身地の七尾(石川県)から京都に移る直前の作品らしく、等伯の若い時代の号「長谷川信春」の署名と印章がある。
この作品は「大日蓮展」に出品される 2003年1月15日(水)-2月23日(日) 東京国立博物館
10/20 写真家アルバレス・ブラボ氏死去
19日 ロイターより。メキシコを代表する写真家のアルバレス・ブラボ氏が19日朝、メキシコ市の自宅で死去した。100歳だった。ブラボ氏は、街角の風景など日常生活を切り取った作品で知られる。
10/21 バーミヤン石窟、人物壁画は残った
asahi.comより。タリバーンの攻撃などによって破壊されたアフガニスタンのバーミヤン石窟で、7〜8世紀に描かれたとみられる3人の人物の壁画が新たに見つかった。破壊を免れたのは、知られていなかったうえ、出入り口から差し込む光が逆光になり、見えにくい位置にあったためと見られる。
壁画には、王侯貴族風の供養者とみられる、高さ約20センチの3人の像が描かれていた。
10/23 ベルニーニの裸像、修復作業により出現
22日 ロイターより。イタリア・ローマ市内の教会で行われている修復作業により、100年以上青銅に覆われていたベルニーニの裸像2体が姿を現した。
それぞれ真実と慈愛を表すこの彫刻は、1660年代にジャン・ロレンツォ・ベルニーニがデザインし、その弟子が制作したが、後に宗教指導者により検閲されていたという。
大理石はほとんど傷んでおらず、裸像は完璧な状態だという。
裸像が出現した聖イシドロの教会では、5000万ユーロを投じて修復作業を行っていた。
10/23 泉屋博古館、東京に分館オープン
京都新聞より。住友コレクションの泉屋博古館(京都市左京区鹿ケ谷)の分館が25日、港区六本木1丁目の泉ガーデン内にオープンする。春秋2回の展示会を通じて、東京では未公開の重要文化財などを順次、披露していく。
分館開館を記念して、10月25日−2003年2月2日「青銅器と中国絵画」展、4月30日−7月6日「茶道具と書画」展、9月2日−12月14日「近代の絵画と工芸」展が開かれる。 公式サイト
10/26 フリーダ・カーロのラブレター競売へ
25日 ロイターより。メキシコの女性画家フリーダ・カーロが、夫のディエゴ・リベラに送った手紙などが、ニューヨークのサザビーズで12月13日に競売にかけられることになった。
オークションに出品されるのは、1938-53年に書かれたカーロの書簡やメモなど36点。夫のリベラに対する愛や、芸術や革命運動に対する情熱に満ちあふれた内容だという。サザビーズでは、手紙の落札額は20万-30万ドル(約2480万-3720万円)と予想している。
10/31 文化勲章、文化功労者発表
2002年度の文化勲章受賞者6人と文化功労者16人が30日、発表された。
【文化勲章】藤田喬平=ガラス工芸【文化功労者】柳宗理=インダストリアル・デザイン、大平山濤=書、郷倉和子=日本画、中村晋也=彫刻(敬称略、抜粋)






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