2002年
06/04 ジャコメッティの彫像、美術館から盗まれる
ロイターより。スイスの彫刻家、アルベルト・ジャコメッティ作の彫像が5月25日、ドイツ・ハンブルク美術館から盗難されていたことが判明した。犯人によって、木製のレプリカとすり替えられていたという。彫像は50万ユーロ相当で、高さ約32センチの人物像。
事件当日、市内全域で美術館が深夜に特別開館され、同美術館には1万6000人が来館していた。
ということは、開館している間にすり替えた?人がいるのにどうやって?謎です。
06/06 女装の達人、宝塚ポスターをアートに
夕刊フジより。宙組公演「鳳凰伝−カラフとトゥーランドット」のポスターを、森村泰昌氏がデザインしている。
氏曰く、「僕の作品は女性に変装したものが多いので、宝塚歌劇への共感とともにライバル心もあります(笑)。今までになかったものを取り入れ新鮮さを感じてもらいたい」とのこと。見出しがちとすごいですね。
06/07 ドイツの現代美術展「ドクメンタ」、映像・写真作品が中心
ロイターより。8日に開幕する、第11回ドクメンタの内覧会が行われ、絵画よりも映像や写真作品が目を引いた。
1955年に創設された同展示会は、5年毎に開催され、欧州美術界では、ベネチアのビエンナーレと並んで評される一大展覧会。
06/13 化石14トン、無償返還
米税関当局が昨年、中国からの密輸品として押収した貴重な古生物化石が、米国から中国に無償返還され、北京自然博物館に収蔵された。化石は約2億3000万年前のもの。
美術というより自然科学?「観賞用としても価値が高い」ということなので入れてみました。
06/13 歌麿の「蹴鞠の図」版木があった
asahi.comより。浮世絵師喜多川歌麿(1753頃-1806)の版木が、鳥取市の渡辺美術館に保存されていることがわかった。版木には、蹴鞠を持っている女性が彫られ、右下に「哥麿筆」とある。歌麿の版木は、風の博物館・歌麿館(愛媛県)所蔵の3枚1組中の2枚、ボストン美術館所蔵の1枚に続き、3例目。
ワールドカップたけなわの時期に「蹴鞠」とはタイミングよすぎ。
06/15 青木繁の芸術論見つかる
明治時代の洋画家・青木繁(1882-1911)が、芸術論を7回にわたって語った記事が、九州日報(現・西日本新聞)に載っていたことがわかった。記事は、郷里の福岡県に滞在していた1907年11月、「美術閑話(青木繁氏談)」の題で連載された。
主張のある制作には学問全般の研究が必要と論じていたとのこと。後半3回は肖像画について。
06/15 最古の「不空羂索観音」礼拝画か?
奈良国立博物館所蔵の仏画「絹本著色不空羂索観音像」が、平安末期から鎌倉初期の作で、同観音の礼拝画としては国内最古とみられることがわかった。奈良・興福寺南円堂の同時期の不空羂索観音坐像(国宝)をモチーフにしたことも判明した。
06/22 京都賞に安藤忠雄さんら
第18回京都賞の受賞者が21日発表され、思想・芸術部門で建築家の安藤忠雄氏が選ばれた。
思想・芸術部門のみ抜粋しました。この部門の日本人受賞者は、故・黒沢明氏(1994年)に次ぎ2人目とのこと。
06/26 ピカソの愛人肖像画、今年最高額で落札
ロイターより。25日、クリスティーズが開催した印象派・近代美術のオークションで、パブロ・ピカソが愛人を描いた肖像画が、油絵としては今年最高額で落札された。落札額は、予想していた600〜900万ポンドを上回る1596万ポンド。
「Nu au Collier」は1930年代前半、ピカソが年下の愛人マリー・テレ―ズ・ワルテルを描いた連作のうちの1点。欧州の個人コレクションに所蔵され、1950年代にノルウェー・オスロで展覧会が2回開催されて以来、一般公開されたことはなかった。
06/26 行方不明のバルテュスの名画、スイスに
ロイターより。長年にわたり所在不明となっていた、バルテュスの作品がスイスで見つかった。
所在が明らかになったのは1930年の作品「Joueuse de Diabolo」で、スイスの個人コレクションのなかに含まれていた。バルテュスは同作品を、1932年にスイスからニューヨークに移住した友人に寄贈していたという。
所有者の名前は明らかにされていないが、最近になって鑑定を依頼。本物であることが証明された。
06/29 痴呆高齢者ケアに 再現 昔の暮らしの場
興味深い記事がありましたので、ご紹介します。博物館の収蔵品や展示方法を、高齢者ケアに生かす研究が始まっているそうです。懐かしい暮らしの場を博物館展示の手法で再現し、痴呆高齢者の五感に働きかける試みとのこと。老人ホームの一角に、昔懐かしい和室をしつらえたりするそうです。
海外では、博物館の収蔵品を高齢者ケアに生かす試みが盛んで、イギリスでは昔の生活用具を集めたキットを貸し出して高齢者を元気づけたり、話しの糸口を作る回想療法が1980年以降行われているそうです。博物館と福祉との連携ということなのだそう。






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