2001年
05/20 二十七面 異色観音座像 快慶作?
清水寺(京都市東山区)は19日、境内の「奥の院」(重文)に納められている秘仏が、形態的に珍しい二十七面の木造千手観音座像であることを確認した、と発表した。鎌倉前期の作とみられ、空海が中国から持ち帰った「両界曼荼羅」に描かれたうちの一仏を忠実に再現している。銘はないが、仏師・快慶の作とも考えられるという。
高さは約64cmで、ヒノキの「一木割矧(いちぼくわりはぎ)造り」。顔は本面の両わきに各一面、頭上に二十四面ある。保存状態は良好で、全身の金箔も色あせていない。類似の像としては法性寺に国宝の立像があるが、座像の彫刻は例がないという。秘仏は数百年間、開帳された記録がなく、今回が初の調査。同寺は、2003年に秘仏を開帳する。
05/23 文化功労者 山根有三氏死去
美術史界の重鎮で、東京大学名誉教授の山根有三(やまね・ゆうぞう)氏が22日亡くなった。82歳だった。
近世初期の長谷川等伯や、俵屋宗達、尾形光琳など琳派の研究に打ち込んだ。画家の伝記的研究を大きく前進させ、特に宗達や光琳の作品について本人と弟子の筆を分析し、絵画制作の実態に迫った功労は大きい。
美術誌「国華」の名誉主幹。著書に「山根有三著作集」7巻がある。
05/26 ゲバラ撮った写真家 コルダ氏死去
キューバ革命の英雄チェ・ゲバラを撮影して世界的に有名になったキューバの写真家、アルベルト・コルダ氏(本名アルベルト・ディアス・グティエレス)が、25日、写真展開催のために訪問中のパリで死去した。72歳だった。
コルダ氏は1959年のキューバ革命直後にレボルシオン紙の写真部員となり、カストロ国家評議会議長の専属カメラマンも務めた。






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