05/13-06/03 相國寺承天閣美術館

▼動植綵絵は様々な会場で何度か見ていますが、全て揃った状態というのが感慨深く、違った感触で作品と向き合えた気がします。人が多かったので自分のペースで見たり細部まで追うことが難しかったのが残念でした。でも、それは仕方がないよなとも思ったり。少し引いて、三方から囲まれてみたりしました。

▼新出の「厖児戯帚図」は毛流れや表情などが既に若冲犬。線が固い所がよかったです。こういう時やここからがあったのだな。そんな感じです。そして、ここから歩みを進めてみると果てがあったりして、果ては間もなくあったりなかなか見えてこなかったりするのですが、若冲の場合は没するまで見えていなかったのではないかと。もうひとつ初見の「松樹群鶴図」は、少し高い所から遠方を眺めた構図が異色に見えました。鶴をとても小さく描いているのが若冲的に不思議です。

▼図録の内容は充実していたように思います。特に文献リストの網羅っぷりが素晴らしく、個人的に嬉しかったです。それにしても、ありとあらゆる場所で取り上げられている若冲。こんなのフォロー出来んわという感も。ちょっと気になったのは、あれだけ印刷物を載せているのに漫画ははじかれていて、「文献ではないか。でも、若冲の浸透度を測るうえである意味良い物差しになるのにな」とも思ったりしました。まぁそういう観点で作ってるわけはなし。こちらの単なる戯言です。値段は2500円(税込)。

ある方に送ったメール文をほぼ丸々載せました。なんという電波文。そして今更感溢れる更新。






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