2011年
|
12/01 山崎正和さんら4人、芸術院会員に内定
|
日本芸術院(三浦朱門院長)は1日、新しい会員に、工芸家の伊藤裕司さん、劇作家の山崎正和さん、能楽師の友枝昭世さん、舞踊家の花柳寿輔さんの4人を内定した、と発表した。15日付で、文部科学相が発令する。会員は内定者を含め計110人。
朝日新聞より。
|
愛知・美浜町の大御堂寺に伝わる阿弥陀如来立像が快慶の作と分かり、松浦正昭富山大教授が2日、大阪市内で発表した。 像は寄木造りで、高さ79センチ。左足を踏み出し、亡くなった人を迎える来迎形をしている。当初は金泥で仕上げられていた。同寺では作者不明のまま厨子にまつられていたが、松浦教授が今春から調査。作者銘が残る岡山・東寿院の快慶作阿弥陀如来像と、特徴ある襟の形などを含め表現様式が一致、快慶作と判明したとのこと。 足ほぞには15世紀の修理の際に書かれた「親鸞上人御彫刻」との銘があった。X線調査では、その修理で胎内納入物が取り出された跡があった。松浦教授は、納入物の記述内容を足ほぞに記録したものとし、願主が親鸞と判断できるとしている。法然入滅の際には弟子が阿弥陀像を造り供養した。 産経新聞より。
|
奈良美智さんの作品計約5千点を掲載した「奈良美智 全作品集1984―2010」(全2巻、美術出版社)に、偽物の可能性があるドローイング(素描)2点が含まれていることが5日、分かった。 同社によると、同書は1日に刊行。その後、奈良さんがツイッターで「贋作」と指摘した。2点は第2巻の163ページにある犬をモチーフにした素描。 共同通信より。
|
来年9〜11月に開催される「第13回ベネチア・ビエンナーレ国際建築展」の日本館コミッショナーに建築家の伊東豊雄さんが決まり、東日本大震災を題材にした展示内容が発表されたとのこと。参加作家は建築家の乾久美子さん、藤本壮介さん、平田晃久さんと写真家の畠山直哉さん。 展示テーマは「ここに、建築は、可能か」。伊東さんと建築家3人が新たな「みんなの家」を共同設計し、日本館の庭に建てる。館内には畠山さんが撮影した被災地のドキュメント写真や、「みんなの家」建設のプロセスを紹介するパネル、子供らがイメージする「みんなの家」の絵などを展示。展示終了後、「みんなの家」は被災地に移設し、地元の人々に使ってもらう予定。 毎日新聞より。
|
ピーテル・ブリューゲル(子)の絵画「謝肉祭と四旬節の喧嘩」が6日、クリスティーズのオークションで687万3250ポンド(約8億3000万円)で落札されたとのこと。ブリューゲル(子)の作品としてはこれまでの最高額という。 ブリューゲル(子)は父のピーテル・ブリューゲルの作品の模写で有名で、落札された「謝肉祭と四旬節の喧嘩」はその中で最高の出来の作品の一つだという。 時事通信より。
|
平等院の本尊・阿弥陀如来坐像(国宝)の耳が、別の部材で作られていたことがわかった、と平等院が14日発表した。頭部の制作途中に耳の位置がずれ、作り直したとみられる。衣の裾も当初は台座から垂れ下がっていたが、何らかの理由で欠落した可能性が高いという。 坐像は高さ2.8メートル。平安時代の1053(天喜元)年の作で、部材を組み合わせた寄せ木造りの最も古い時期の傑作とされる。 平等院によると、2003〜07年の「平成の大修理」で坐像のX線写真を初めて撮ったところ、両耳が別の部材で作り直されていた。頭部は前部と後部の組み合わせで、当初は耳の部分もそれぞれに備わっていたが、頭部の制作途中に後部を下げる必要が生じ、両耳の位置が上下にずれたため、新たな部材で耳の部分を作り直して取り付けたとみられる。 さらに、像の衣の裾部分が、座って組んだ両足のひざの前方だけ不自然に途切れていたことも判明。当時の仏画などと比較した結果、完成時には衣が台座から垂れていたが、その後、失われた可能性が高いとみている。 朝日新聞より。
|
尾形光琳の「紅白梅図屏風」について、銀箔を張った一部を硫化させることによって、画面中央の川の流水模様を作ったことが16日、新たな科学調査で分かった。解明された制作方法に従ってコンピューターグラフィックス(CG)で再現した制作当時の姿からは、鮮やかな銀色の流水模様が浮かび上がった。 今回の調査は、所蔵元のMOA美術館(静岡県熱海市)の依頼で中井泉・東京理科大教授(分析化学)らが実施し、この日、同館で報告した。 共同通信より。関連記事:スクラップ2010年2月14日
|
大津市瀬田の旧代官所跡とされる敷地内の建物から、江戸時代に活躍した狩野派の絵師・吉村周山が描いたとみられるふすま絵が18日までに見つかった。吉村周山の遺作は少なく、大津市歴史博物館は「非常に貴重な資料」と評価し、市は建物を含めた保存を検討している。 同博物館によると、4面に描かれたふすま絵は「東坡騎驢図」で、約260年前の作品とみられる。吉村周山は江戸中期、大阪画壇の狩野派の中心人物だったという。見つかったふすま絵には「法眼周山」と記されている。 京都新聞より。
|
黒川紀章さん(1934〜2007年)の代表作として知られる集合住宅「中銀カプセルタワービル」(東京都中央区)の1室が、埼玉県立近代美術館に寄贈されることが20日、分かった。同ビルは老朽化に伴い建て替えられる方針で、惜しむ声が強かった。 中銀ビルディングなどによると、同ビルは1972年完成、エレベーターなどが入った2本の塔に、交換可能な住居用のカプセル140個を固定した構造で、「メタボリズム」(新陳代謝)と呼ばれる建築運動を代表する作品。寄贈されるのはモデルルーム。 共同通信より。
|
浄土宗総本山・知恩院(京都市東山区)は25日、宗祖法然の座像(像高64センチ)を、御影堂から北側に隣接する集会堂に移す遷座式を営んだ。御影堂の半解体修理を前にした移動で、約50年ぶりに法然像がお堂の外に出されたとのこと。
京都新聞より。
|
日本の工業デザイナーの草分けで、日本民芸館名誉館長、文化功労者の柳宗理氏が25日、死去した。96歳。 「用の美」を追求し、機能的なモダンさと、日本の伝統や風土のぬくもりが伝わる作風で、家具、食器、台所道具などロングセラーを生み出した。畳の部屋で使えるイスとして考案した「バタフライ・スツール」(56年)などの代表作は、ニューヨーク近代美術館で永久保存に。札幌冬季五輪の聖火台(72年)なども手がけた。 読売新聞より。
|
24日、死去、81歳。 キリスト教美術を研究し、平成16年に「ローマ サンタ・サビーナ教会木彫扉の研究」で地中海学会賞。 産経新聞より。
|