2009年
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07/01 加山又造の贋作販売容疑で逮捕 京都の古物商らを岡山県警
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岡山県警井原署は1日、故加山又造さんの贋作を3千万円で売ったとして、詐欺容疑で2人を逮捕した。同署によると加山さんの「月朧」を模したもので、縦約70センチ、横約90センチ。本物と比べ縦20センチ、横26センチずつ小さく、右端に描かれた月も小さい。 逮捕容疑は昨年9月、広島県の美術商らを介し、本物と偽って岡山県の会社役員に販売した疑い。この会社役員は、2人からほかにも加山さんと故東山魁夷さんの絵画3点を計9800万円で購入しており、同署が真贋などを調べている。 共同通信より。
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藤田嗣治(1886〜1968年)の作品で所在が分からなくなっていた「横臥裸婦」など油彩画2点と、未公開とみられる水彩画2点の計4点が個人収集家から愛知県美術館(名古屋市東区)に寄託されたことが1日、分かった。 同美術館によると、「横臥裸婦」は乳白色に日本の細筆で女性の輪郭を描いた油彩画で60号(縦約80センチ、横約130センチ)。68年に開催された追悼展に出品されたが、その後専門家の間でも所在が分からなくなっていた。もう1点の油彩画は「リラの花(春)」で40年ごろにパリで描いたとされる。水彩画は中南米を訪れた際に描いた「メキシコの人」と、旧満州を旅行中に描いた「新京の女」。 共同通信より。「秋に展示コーナーを設けて公開したい」とのコメントあり。愛知県美術館公式サイト
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漫画やアニメなどを収集、展示する「国立メディア芸術総合センター」(仮称)の設立準備委員会が2日、文化庁で初会合を開き、具体的な施設や展示内容の検討を始めた。センターの事業内容については、古い漫画の原画などが散逸する傾向にあることから「作品の収集、保存に力点を置く」との意見が目立った。施設整備に関しては「新設せず、既存の民間施設を拡張して使うべきだ」と費用の圧縮を求める声もあった。 準備委は2011年度のセンター開館を目指し、7月中に基本計画をまとめる。 共同通信より。
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平城京にあった西大寺旧境内(奈良市)を調査中の奈良市埋蔵文化財調査センターは3日、イスラム帝国のアッバース朝(750〜1258年)で生産されたとみられる8世紀後半の「イスラム陶器」の破片が出土したと発表した。国内の出土例では最古で、平城京跡で見つかったのは初めて。 見つかった破片は高さ50センチ以上ある大型のつぼの一部とみられ、計19点とのこと。最大の破片で横約12センチ、縦約7センチあり、厚さは底部で約3センチ、胴部で約1センチあった。外側は鮮やかな青緑色、内側は暗緑色のうわぐすりがかかり、一部に波形の文様が描いてあったとのこと。 日経新聞。
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京都市は7日、二条城で、狩野派の絵師が江戸初期の1626年に描いた障壁画「紙本金地著色竹林群虎図」(重要文化財)の修復作業中に、委託業者の男性作業員が誤って踏み、2か所を破損させた、と発表した。 破損したのは障壁画(縦159.3センチ、横216.5センチ)の金地部分。長径29センチ、短径25.5センチの楕円形に大きくへこんだほか、長さ18センチ、横17センチの長方形にへこみ、数か所が破れたとのこと。 読売新聞。
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故・岡本太郎(1911〜96)の代表作のひとつ「旧・東京都庁舎の陶板壁画」の原画「月の壁」が見つかったとのこと。56年に制作された、縦約80センチ、横約65センチの油絵で、半世紀以上存在すら忘れられていた。 旧都庁舎は50年代に東京都千代田区に建設されたが、91年に取り壊された。壁画11面も、保存の声が上がったが解体。壁画の原画は「日の壁」の油彩画のみが、岡本太郎記念館(東京都港区)に残されていた。 今回見つかったのは、「日の壁」と対をなす作品。絵の具の微細なひび割れがあり、鉛筆の下書きが残る部分もある。 旧都庁舎建設に関係のあった会社の役員が所有していたが、6月に都内の美術商が購入。川崎市岡本太郎美術館に持ち込んだところ、学芸員らが、太郎作品であることを確認したとのこと。 朝日新聞。「川崎市岡本太郎美術館で9日から始まる「岡本太郎の絵画」展の後期展に、急きょ出品される」とのこと。9月23日まで。
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幕末の絵師・金蔵(通称・絵金、1812〜1876)が、長女糸萩(いとはぎ)のために描いたとみられる子ども向けの絵本「画帖」が、糸萩が嫁いだ高知市内の家で5月に見つかったとのこと。「絵金蔵」が調査、絵金本人が描いた作品と確認した。 画帖は縦25センチ、横17.7センチで全26ページ。「桃太郎」や「舌切りスズメ」の物語のほか、鞠遊びや七夕など、季節ごとの風俗が描かれているとのこと。晩年に比べ線が直線的で硬いことなどから、土佐藩の御用絵師から町絵師になった直後の作品とみられるという。 読売新聞。画帖は18、19日に開かれる「絵金祭り」に合わせ、絵金蔵で公開されるとのこと。
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奈良・興福寺の阿修羅像が7日、九州国立博物館のCTスキャン装置で調査されたとのこと。阿修羅像の内部がCTで透視されるのは初めて。 九博のCTスキャン装置は、対象物に触れずにX線であらゆる角度から透視し、いくつもの断面映像を写し撮ることができる。それらのデータを元に、内部構造の3次元的な把握が可能となる。 阿修羅像は麻布を何枚も漆で張り合わせた脱活乾漆技法が使われており、内部にはいくつもの木組みが入っている。九博は、木組みがどのように組み合わされているのかなど、阿修羅像の制作技法を詳しく分析する予定。 朝日新聞。
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岐阜県出身の画家・熊谷守一の作品を無断複製した版画が出回っていることが分かり、熊谷とゆかりの深い岐阜市の老舗画廊が実態調査や作品の廃棄に乗り出したとのこと。 調査を始めたのは、柳ヶ瀬画廊。市川博一社長(53)が、熊谷守一の次女で東京都豊島区立熊谷守一美術館の熊谷榧(かや)館長(80)から相談を受け、今年6月に榧さんと著作物管理委託契約を結んだ。 無断複製が出回っているのは版画で、市川社長は「10年ほど前から目立ち始めた」という。熊谷の版画は生前に刷られた版に加え、榧さんが許可し、熊谷守一美術館などで扱っている作品に限られるが、市川社長は「明らかに海賊版と分かる作品が、ネットオークションや名古屋の質屋に持ち込まれている。パソコンで色の調整を施したものなど、よほどの専門家でないと見分けが付かない」と話す。人気作品の「桜」は、生前に刷られた280部、死後に榧さんが許可した200部が正式な作品数だが、市川社長によると、1500〜3000部の無断複製作品が市場に流れているという。 読売新聞。
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京都の旧家が所蔵し、行方不明になっていた中国の漢字字書「玉篇(ぎょくへん)」の写本(7〜8世紀)の一部が約80年ぶりに見つかったと、京都国立博物館が13日、発表した。玉篇は543年に完成し、全30巻で1万6917字を収録したという。日本には唐代などの写本が伝わり、現存する数巻は国宝や重文の指定を受けている。 見つかったのは第9巻の断簡で、約60の漢字を部首別に分類し、意味や用法を説明している。現在は個人蔵。 読売新聞。 写本は京都国立博物館で開催される「シルクロード」展に出品されるとのこと。会期は2009年7月14日(火)〜9月6日(日)
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鎌倉期の歌人で新古今和歌集の選者だった藤原定家(1162-1241年)が、定家のめいで当時を代表する女流歌人、俊成女(生没年未詳)の歌を書き取った新しい断簡が明治期の宮内相、渡辺千秋伯爵の旧蔵品から見つかったとのこと。この断簡は、途中で文意が途切れ、長年意味不明とされていた東京国立博物館所蔵の「藤原定家筆歌合切」の一部と判明。 東博の歌合切は、後鳥羽院歌壇を率いた藤原俊成の養女が、やはり新古今集の選者だった夫の源通具(みちとも)と結婚後の蜜月期に2人だけで行った詠み比べを、定家が書き留めて批評している。定家が若いころの数少ない自筆の書で、王朝風の流麗な書風に特徴があるという。他に写本や注釈書がなく貴重な文学資料と注目されているが、批評の6行目から突然、「荻(おぎ)の上葉(うわは)」「小野の篠原」などの言葉が登場し、前半と後半の意味がつながらない不可解なものとされてきた。 今回見つかった新しい断簡の大きさは縦22.8センチ、横15.3センチ。どの和歌集にも収録されていない歌2首が記され、そのうちの俊成女の歌には、意味不明とされていた「荻の上葉」などが詠み込まれていた。この断簡と東博の断簡をつなげて読むと、定家は俊成女について「歌を聞いた人の袖まで涙でぬれるような感じがするので、こちらの勝ち」と記し、俊成女の歌の方を高く評価していることが分かった。 産経新聞より。
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「楊貴妃観音」の名で知られ、中国・南宋から泉涌寺(京都市東山区)に伝わった「観音菩薩坐像」(重要文化財、13世紀)の内部に、仏舎利を納めた小型の五輪塔が入っているのがエックス線撮影で確認され、奈良国立博物館(奈良市)と同寺が24日、発表した。 五輪塔は世界が地、水、火、風、空で構成されるとする仏教思想を表し、平安中期以降、供養塔や墓石に用いられた。日本以外ではほとんど見られず、同博物館は「大変珍しい例。中国との文化的交流を考える上で貴重な史料」と話している。 五輪塔は高さ3・6センチで、坐像(高さ114センチ)の胸の中央部分にあった。材質は不明。塔の底の部分に舎利が3粒入っていた。2000〜01年の保存修理の際に発見され、同博物館が今月、あらためて調査した。 坐像は泉涌寺の開祖俊じょうの弟子湛海が1230年に南宋から持ち帰った。泉涌寺宝物館心照殿の西谷功学芸員は「航海の安全を守るとされた中国・普陀山の観音像と同じようなものを、湛海が中国の工人に作らせたのだろう。五輪塔も湛海の指示で納めた可能性がある」と話している。 共同通信より。
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奈良県明日香村のキトラ古墳(7世紀末〜8世紀初め)からはぎ取った極彩色壁画について、文化庁の古墳壁画保存活用検討会の作業部会は29日、「石室へ戻すことは技術的に不可能」とする意見で一致した。作業部会は石室に戻した場合、「間違いなくカビが生える」と指摘。温度と湿度を制御して発生を防ぐ施設を墳丘に造るのも、現在の技術では不可能で、博物館などでの保存管理が望ましいとした。文化庁は石室に残る絵の余白部分のしっくいもすべてはがす方針で、現在も作業を続けている。
共同通信より。
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新潟市で7月18日から開かれている現代アートの祭典「水と土の芸術祭」で、土とわらを使った展示作品にカビが発生していたことが31日、分かった。この作品は、同市美術館に展示されている久住有生さんの「土の一瞬」で、土にわらを混ぜて作った高さ約2・6メートル、幅約9メートルの土壁。監視員が22日に最大で直径7ミリの白い斑点が数個あるのを発見し、布でこするなどして取り除いた。 市によると、展示された当初は土が生乾きの状態だった上、夜間は空調を止めていたため温度と湿度が上がり、発生したとみられる。 共同通信より。
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